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リモート勤務のようすを紹介します

はじめに

僕のブログをよく読んでくれている方はご存知かもしれませんが、僕は兵庫県西脇市という片田舎でリモート勤務をしています。
常時リモート勤務になってから半月が過ぎ、なんとなく自分のワークスタイルが見えてきたので、ここでちょっと紹介してみたいと思います。


仕事場のようす

まずは僕の仕事場をちょこっとお見せします。


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もともと1.5畳ぐらいの小さな小さな書斎を仕事場にしようかと思っていたのですが、さすがに狭すぎるのでベッドルームに移動しました。
写真には写っていませんが、隣にはいつも寝ているベッドがあります。
デスクは昔から家にあったパソコンラックなので、そのうちもうちょっとゆったりとしてオシャレなデスクに変えたいな〜と思ったりしています。


休憩時間に弾いたら気分転換できるかな〜と思ってギターも持ってきてみました。


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しかし、ギターを弾いてるとすぐに4歳の娘が「おとーさんうるさい!!」と苦情を言ってくるので、思ったより弾けていません。。。(T T)


タイムスケジュール

厳密に決めているわけではありませんが、だいたいこんなタイムスケジュールで働いています。


9時スタート
  ↓
11時 昼食&休憩
  ↓
12時 再開
  ↓
18時 終了&夕食


ソニックガーデンのメンバーは基本的に10時〜19時で働いていますが、僕は家族の夕食の時間に合わせて始業と終業を1時間早めています。


あ、そうそう。昼食と夕食は料理が得意な妻が作ってくれてます。
手料理うまいです!


リモート勤務ならではのワークスタイル

常時Skype接続

下の写真にも写っていますが、東京のオフィスとは常時Skypeで接続しています。


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東京オフィスの空気を把握できるようにしておくことはかなり重要です。
オフィスでの何気ない会話の中に、今後の業務に大きく影響するような発言が含まれていたりするからです。
特にソニックガーデンでは業務中に重要なディスカッションが自然発生することも多いので、東京オフィスでの会話を常にキャッチしておかないと、一人だけ取り残されてしまう恐れがあります。


それから、Skypeのチャット等で「ちょっと質問してもいいですか?」と声をかけるときでも、Skypeで音声を聞いていれば「あ、今は打ち合わせ中か。じゃあyouRoomに載せておこう」というように、向こうの状況に合わせてこちらが適切な行動をとることができます。


あと、「伊藤さんはxxだから〜」みたいなネタが聞こえたときには「ん?何か言いましたか?」とツッコミを入れることもできますw


画面共有&ビデオ会議

必要に応じて東京にいるメンバーと画面共有やビデオ会議をすることもあります。
ツールはSkype, FaceTime, Google Hangout等を状況によって使いわけています。
画面共有もビデオ会議もパソコンとインターネット回線さえあれば手軽に実現できてしまうので、いい時代になりました。


コードレビュー

1対1のコードレビューは基本的にGitHub上でやりとりします。GitHub、便利です。
ちなみにこれはソニックガーデンCTO(@mat_aki)に僕がツッコまれるの図、です。


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それから、ソニックガーデンでは週に一回、誰かの書いたコードをランチタイムにメンバー全員でコードレビューするという取り組みもやっています。
この場合僕はSkypeやFaceTimeで参加します。


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お客さんとの打ち合わせもSkype

お客さんと打ち合わせする時もSkypeです。
もっとも、これは僕がリモート勤務だからというわけではなく、ソニックガーデン全体でこのようにしているので、特に目新しい取り組みだということはありません。


積極的な自己アピール?

毎日ただ黙々とリモートで作業していると、こちらの存在感が消えてしまいます。
存在感が消えてしまうと、チームとしての一体感もなくなってしまいます。
なので存在感が消えないように、ちょっと意識的に声をかけたりSkypeチャットで発言したりするようにしています。


リモート勤務の課題

以下は今後もうちょっと改善していきたいポイントです。


まず、「ちょっとこれ見てくれへん?」ってな感じの質問がしにくいです。
同じオフィスにいれば他のメンバーに自分のモニタをすぐ見てもらえますが、リモート勤務だとそうはいきません。
もちろん、画面共有とかに切り替えれば実現はできるのですが、そのひと手間が億劫に感じることがあります。


それからホワイトボードを使ったディスカッションが難しいです。
ネット越しに共有できるバーチャルホワイトボードみたいなソリューションがあれば良いのですが。


情報共有という意味ではSkypeの画面共有やビデオ電話が時々おかしくなるのも困りものです。
RetinaディスプレイのMacBook ProやiPadに完全対応していないのか、いざ画面共有をしようとしても真っ暗な画面しか映らなくて使い物にならないときがあります。
これはこちらではどうしようもないので、はやくSkypeが対応してくれるのを待つばかりです。


最後に、東京で開催されるイベントや勉強会に参加できない、という制約もあります。
リモート勤務を選択した以上、こればかりはどうしようもありません。
USTREAMなんかで中継してもらえればある程度は雰囲気はわかりますが、大きなイベントとかではない限り期待できません。
そもそも勉強会なんかは技術者同士の交流の場でもあったりするので、USTREAMで情報だけもらっていても交流はできないですよね。


リモート勤務のよいところ

とはいえ、総合的に見るとリモート勤務は思った以上に良いです。
一人で作業していると、いい感じに自分の集中力をコントロールできます。


ひとりぼっちで寂しくなるんじゃないかという心配もしていましたが、常時Skype接続していると孤独感は感じません。
あと、僕には家族もいるので、完全に孤独という時間帯はほとんどないです。


家族といえば、リモート勤務は家族に優しい勤務形態かもしれません。
たとえば、僕の家には6歳の息子と4歳の娘がいるのですが、子どもが昼寝していたり、熱を出して寝込んだりしているときでも、妻が買い物なんかに出かけやすくなりました。
また、妻が経営しているパン屋の営業時間中に娘を家に置いていても、僕が家にいるので心配しなくてもよくなりました。


そもそも僕は「子どもたちを田舎でのびのびと育てたい」という動機から田舎暮らしを選んだので、自分のやりたい仕事をしながら田舎で子育てできるのは最高です。
先日も家族みんなで堤防沿いをサイクリングしながら、「ああ、リモート勤務ができて良かった」としみじみ思いました。


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誰でもいつでもリモート勤務

ちなみにソニックガーデンでリモート勤務をしているのは僕だけではありません。
というか、前田さん(@maedana)が先陣を切ってアイルランドからリモート勤務をしてくれてたからこそ、僕もリモート勤務という形でソニックガーデンに入社することができました。


その前田さんは昨日、実家のある石川県でリモート勤務していました。
また、同じくソニックガーデンのプログラマである西見さん(@mah_lab)も家の都合により、自宅でリモート勤務していました。
なので、昨日ソニックガーデンでは5人のプログラマ中3人がリモート勤務していたことになります。


東京オフィスのメンバーもオフィスへの出社は必須ではないので、何か事情があれば自宅からリモートで作業するケースはよくあります。
客先に常駐せず、開発や運用に必要な環境をすべてクラウドにおけば、ラップトップ1台でどこでも作業出てしまうんですね。


もちろん、プログラマを時間で雇わない、すなわちプログラマの作業時間を監視せず、働いた時間とは無関係に給与を支払う、という雇用形態が確立されている必要もありますが。。。


まとめ

というわけで、今回は僕のリモート勤務の様子を紹介してみました。


実際リモート勤務をやってるプログラマってどれくらいいるんでしょうか?
海外では結構多い、みたいな話は時々耳にしますけど。
このブログを読んだ方でリモート勤務をやっている人がいたらMessageLeafとかでその様子をぜひ教えてください。
あと、これからリモート勤務をやろうとしている方にもこのエントリが何か参考になれば幸いです。


やろうと思えばこんなに簡単にリモート勤務ができてしまう仕事もそんなにないと思います。
もっと自由なワークスタイルが増えて、世間の人たちから「プログラマっていい職業だね!」って思われるような時代がやってくるといいなあ。


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