はじめに
今回は技術系の話じゃなくて音楽ネタです。
先日、プロギタリストとして活躍されている山口和也さんのギターレッスンを受けてきました。
そのレッスンがいろいろと印象深かったので、今回はその話を書きます。
本編の前に:山口和也さんってどんな人?
山口さんはこんなギタリストです。
1982年生まれ/大阪出身
http://kazuya-yamaguchi.net/pg83.html
幼少の頃よりピアノを学び15才でギターを始める。
音楽専門学校(パン・スクール・オブ・ミュージック)在学中2002年頃からライブ・サポート、セッション・ギタリストとしてのレコーディング参加等、活動開始。
2006年2月8日すべての作曲、アレンジ、プログラミングを担当したブルースギターインストアルバム『Mojo Tribe』発表。
ギター&ベース教則本やギター誌講座の執筆活動のほか、楽器メーカーのアドバイザーとして製品開発に携わり、デモ演奏やクリニックで国内外で活動。
近年はアジア方面(韓国、インド)のフェスティバル、TV、新聞にも積極的に出演している。
以上、オフィシャルウェブサイトに載っているプロフィールからの転載でした。
ではここからが本編です。
ギターレッスンを受けることになったきっかけ
一ヶ月ぐらい前に「イントロからエンディングまで! 完奏方式で完全制覇! “使える"ブルース・ギター」という教則本を購入しました。
この本の著者が山口さんです。

イントロからエンディングまで! 完奏方式で完全制覇! “使える"ブルース・ギター (CD2枚付) (リットーミュージック・ムック)
- 作者: 山口和也
- 出版社/メーカー: リットーミュージック
- 発売日: 2013/01/18
- メディア: ムック
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譜面と付属のCDを使いながら一人で練習していたのですが、ところどころにちょっと難しいフレーズが出てきて、「これ、人間が弾けるの?」みたいに思っていました。(僕がヘタすぎるだけ、がたぶん正解)
なので、「こりゃあ著者本人に聞かないとわかんないな~」と思っていました。
そんなある日、Twitterを見てると山口さんが「大阪でギターレッスンをやるので参加者募集中」と告知していました。
まさに「おお、これは!!」というタイミングだったので、(あまり後先考えず)速攻で申し込みました。
こんないきさつがあって、今回レッスンを受講することになったのでした。
ギターレッスンの内容
当日は梅田の練習スタジオを借りて、マンツーマンで2時間のレッスンを受けました。
内容はざっくり言うとこんな感じです。
- 自己紹介(ギター歴・音楽歴や好きなギタリスト等の雑談)
- アンプの音作りについて
- 山口さんと数パターンのブルースセッション
- いいギターを選ぶポイント
- 教則本の内容に関するQ&A
レッスンで印象に残ったエピソードあれこれ
最初は「2時間って結構長そう」と思ってたのですが、面白くてあっという間に終わってしまいました!
まだあと2時間ぐらいはいけた気がしますw
そんなレッスンの中から、特に印象に残っているエピソードをいくつかピックアップしてみます。
ネックのずれを一瞬で見抜かれた
最初に「じゃあ軽く適当に弾いてみてください」と言われて、弾き始めたとたん「あれ?そのギター、ネックが少しずれてません?」って言われました。
「1弦がよく弦落ちしませんか?(弦落ち=弦を押さえたときにフレットから弦が滑り落ちてしまうこと)」と聞かれて、「はい、まさにその通りです。よくご存知で・・・」という状態でした(汗)。
その場でクイクイッとネックの位置を調整してもらって弾き直してみたら、なんか弾きやすくなってる!
すげーすげー!!
弾きやすくなったのもすごいけど、一瞬でネックのずれに気づく山口さんは「さすがプロ」という感じでした。
ド素人の僕は全く気づいていませんでした・・・。
「基本のペンタから抜け出せない問題」が解消した
僕の悩みのひとつに「基本のペンタトニックスケールから抜け出せない(5フレット~8フレットあたりをウロウロし続ける)」という悩みがありました。
この点についても「こういうポジションを使うペンタトニックスケールだと覚えやすいですし、ネック側からブリッジ側まで幅広く移動しながら弾けますよ」という弾き方を伝授してくれました。
ひょえー、そんなポジションで弾くペンタトニックスケールがあるなんて知らなかった!
しかも覚えやすい!!
単に僕が勉強不足なだけだったんでしょうが、「基本のペンタから抜け出せない問題」もアッサリ解消してしまいました。
ピッキングの強弱や位置を変える重要性を知った
教則本を見ながら練習していると、「完コピしなきゃ」「譜面通りに弾かなきゃ」という意識がどうしても強くなってしまいます。
強弱やニュアンスが大事なのもなんとなくわかるのですが、一人で練習しているとついつい後回しになってしまいがちです。
このレッスンでは山口さんから「こんな感じで強弱を変えてみましょう」「ピッキングの位置を変えるのも効果的ですよ」と指導を受けました。
山口さんいわく、強弱を変えたりするのは上手く聴かせるコツの一つだそうです。
「いい音」で鳴るようにアンプをセッティングしてもらったおかげもあって、言われたとおりに強弱を付けたり、ピッキングの位置を変えたりすると、「あれ、なんか気持ちよく弾けるぞ?なんか楽しいかも!?」と感じるようになりました。
これも当たり前といえば当たり前のことなんでしょうが、人から「やってみて」と言われるまで手を付けなかったことなので、このレッスンで急に新しい世界が開けた気がしました。
他にも勉強になったことがたくさん!
こんな調子で他にもいろんな「へ~、知らなかった!!」「ほえー、面白い!!」と思う内容が次から次に飛び出てきたんですが、全部上げるとキリがないですし、レッスンのネタばらしみたいになってしまうのでこのへんにしておきます。
もちろん教則本で疑問に思っていたこともいろいろ質問できました。
本を書いた著者さん本人に質問できるのはやっぱりいいですね!
「これ、人間が弾けるの?」と思っていたフレーズも「なるほど、そこはそうやって弾くのか」と理解できました。
コツを教えてもらうと以前よりもちょっと弾きやすくなった気がします。
あとは練習あるのみです!
まとめ:譜面通りに弾けるのが上手いギタリスト・・・か??
というわけで、今回はプロギタリストにギターレッスンを受けてきた話を書いてみました。
当たり前ですが、さすが「プロはプロ」です。
やっぱり引き出しの数が全然違うというか、「こういうときは、こう」「こうだから、こう」という「原因と対策」がポンポン飛び出てきます。
たった2時間でしたが、その2時間のあいだに「あー、これは何時間やっても、いや、何年やってもたぶん思いつかなかったわー」というコツやテクニックをいっぱい教えてもらったので、お金を払った価値が十分ありました。
きっとまだまだたくさんあるんだろうなー。もっと聞きたいな-。(その前にちゃんと練習しろよ、って話ですが)
学生だった頃はお金もそんなにないですし、当時は「わざわざお金を払ってギターを習う」なんて考えたこともありませんでした。
ですが、お金を出し惜しみして独学を続けるよりも、一流の人に教えを請うた方が圧倒的に近道になるんだな、ということを改めて実感しました。
これはギターに限らず、プログラミングを含めたあらゆる技芸に共通する話かもしれません。
ところで、レッスンの最後に、前々からプロミュージシャンを見るたびに気になっていることを聞いてみました。
それは「それだけ弾けるのに今でもまだギターの練習をしてるんですか?」という(非常にくだらないけど純粋な)質問です。
この質問に対して山口さんは次のように答えてくれました。
「今は練習をするというよりも、ギターであらゆる感情を表現したり、たった数フレーズで聴く人の心を揺さぶったり、そんなことができるギタリストを目指しています」
うーん、なるほど・・・!!
これも僕にとって全く予想しない答えでした。
今の僕は「譜面通りに弾けるか、弾けないか」しか頭の中にないので、そんなことは微塵にも考えたことがありませんでした。
でも、レッスン中も何度か「別に教本の完コピを目指す必要はないですよ」と言われたので、僕ももうちょっと「ギターを弾く」ということに対して柔軟な姿勢を持った方がいいな、と考えるようになりました。
「譜面通りに弾けさえすれば合格」ではないですし、「譜面を完コピできてないから不合格」というわけでもないんですよね。
そんなふうに変に凝り固まってた僕の思考回路を軌道修正してもらえたのもありがたかったです。
終始気さくに、楽しくレッスンをしてくれた山口さんには感謝感謝です。
なんか以前よりもギターを弾くのが楽しくなってきました。
てか、以前は「(譜面通りに)弾けない!弾けない!!」というストレスばっかり溜めてましたね~。
機会があればまたレッスンをお願いしようと思います。
どうもありがとうございました!
P.S.
ブログ用にレッスン風景を写真に撮っておけば良かった・・・!!と、あとで思ったのですが、レッスン中は全くそんなことを考えるヒマがありませんでした。
というわけで、最後に教則本に書いてもらったサインの写真を載せておきますw
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先日公開した僕のギター歴や目標を書いたエントリです。
実は山口さん向けの自己紹介を兼ねていたのでした。