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もっと勉強時間を増やしたい子育てエンジニアに「銀の弾丸」はあるか? #childrenac2012

はじめに

このエントリは子育てエンジニア advent calendar 2012の11日目のエントリとして書いています。
僕はソニックガーデンという会社でRubyプログラマとして働いている伊藤淳一(@JunichiIto77)です。よろしくお願いします。


さてさて、やってきました「子育てエンジニア アドベントカレンダー」!
6歳の息子と4歳の娘がいる僕にとって、大変興味深いテーマです。
僕も以前から同じようなテーマでいろんなプログラマ・エンジニアの話を聞いてみたいなと思っていました。


僕が特に聞きたかったのは「みんな子育てしながらいつ、どうやって勉強時間してるの?」というマル秘テクニックです。
せっかくの機会なので、僕からもそういったマル秘テクニック(?)をいくつかお教えしましょう。


独身時代を振り返ってみる

その前にまず、自分の独身時代を振り返ってみます。


独身時代は時間とお金がたくさんありました。
給料は安かったですが、全部自分の小遣いになるので自由に使えるお金は今よりも多かったです。
仕事帰りに梅田の紀伊国屋で立ち読みして、面白そうな本があったらホイホイと買って帰りました。
一気に5〜6冊レジへ持っていって、1万円以上払って重たい紙袋をぶら下げて帰ったことも何度かあります。


寝る前は布団の中でゴロゴロしながら、眠くなるまで技術書を読んでました。
たしか、CODE COMPLETEは1冊あたり2週間ぐらいで読み終えていた記憶があります。
実家に住んでいたこともあって、時間はたくさんありました。


ああ、あの頃はとっても自由だったなあ・・・おっと、ブログを書きながらちょっと感傷に浸ってしまいました。


結婚して子どもができたらどうなるのか?

子どもが生まれる、というより結婚して家庭を持つと、それだけで色々とデフォルトのタスクが増えます。
家事を手伝ったり、ご近所付き合いが始まったり、何やらかんやらと。
妻も毎日そばにいるので、独身時代のようにずっとゴロゴロしながら技術書を読んでいるわけにもいきません。


そこに加えて子どもが生まれると、さらに時間が削られます。
一人で何もできない赤ん坊を世話するのも大変ですが、ちょっと大きくなると「お父さん、遊んで遊んで遊んで〜!!」と毎日熱いラブコールを浴び続けるので、もっと大変になります(苦笑)。


ただし、僕は仕事と家庭、どっちが大事かと聞かれたら、「家庭」と答えます。
なぜなら家庭が安定していないと、気持ちよく仕事ができないからです。
また、僕自身も小さい頃は父親によく遊んでもらった記憶があります。
なので、妻や子どもたちと触れ合う時間はできるだけ多くしたいと考えています。


じゃあどうやって勉強時間を確保するのか?

ではでは、できるだけ妻や子どもたちと触れ合う時間は確保しつつ、自分の勉強時間も確保するにはどうしたらいいでしょうか?
たとえば僕の場合はこんな感じでやっています。


朝早く起きる

子どもが生まれて以来、僕は早朝に勉強するようにしています。
仕事が終わると、あとは子どもと遊んで、家族全員で一緒に寝ます。
なので毎日9時か10時ぐらいには床についています。
一方、朝は4時か5時ぐらいに起きるようにしています。


毎日のタイムスケジュールはだいたいこんな感じでしょうか。
ちなみに僕はリモート勤務なので、通勤時間はゼロです。

4時〜5時 起床
起床後〜6時 勉強やブログ更新、プライベートタスクの消化等
6時 朝食
朝食後〜9時 家事や子どもの世話、合間で勉強やブログ更新の続き
9時〜11時半 仕事
11時半〜12時半 昼食&休憩(娘と遊んだり)
12時半〜18時 仕事
18時 夕食
夕食後〜21時 家事を手伝ったり、子どもと遊んだり
21時〜22時 就寝


起床から朝食までの間が最も集中できる時間帯なので、起床が早ければ早いほど勉強時間を確保できることになります。
が、思ったように朝早く起きられない日もしばしばあったりします。。。


公園で遊ばせながら本を読む

あと、休日は子どもたちを公園で遊ばせながら、その間自分は本を読むという作戦もあります。
うまくいくとたくさん本が読めるのですが、「お父さんも一緒に遊ぼ〜!」と誘われるとゲームオーバーです(T T)。
そうそう、真冬と真夏も無理ですね。そもそも外に出られません!


最後の手段は「頼み込む」

あまりバリエーションがなくて申し訳ないですが、最後の手段は「どうしても勉強する時間がほしいから時間作って!」と家族にお願いすることです。
たとえば資格試験直前とか、どうしても参加したい勉強会があるときとか。
ソニックガーデンの選考期間中もそんな感じでした。


ただし、あまり頻繁には使えない手段ですし、普段から家族間の信頼関係みたいなものが築けていないと家族に嫌われてしまうかもしれません。


その他

他には電車やバスの中など、通勤時間中に勉強するという作戦もあります。
ただ、僕はここ5〜6年以上電車やバスで通勤していないので、僕自身が実践している勉強法というわけではありません。


なんと悲しき子育てエンジニア・・・?

こうやってみると、子育てエンジニアが勉強時間を確保するための「銀の弾丸」らしきものはこれといって見当たらないのがわかります。
そうなんです。子育てエンジニアは勉強することすらままならないのです。
ああ、なんと悲しき子育てエンジニア!


・・・でもちょっと待ってください。


それって独身時代と同じペースで勉強しようとしてるから、悲しくなるんじゃないでしょうか?


結婚して子どもが生まれて、家族を大事にしたいと思ったら、自分の自由な時間やお金が減ってしまうのは当たり前です。
そこで子育てエンジニアに求められるのは、「そもそも」の考え方を変えることです。
では「そもそも」の考え方を変える、というのはいったいどういうことなのでしょうか?


一番大切なのは本当に必要な勉強を厳選すること

それは、自分のやりたい勉強にプライオリティを付けて、本当に必要な勉強だけを厳選することです。


でなければ、「子育てエンジニアが勉強できないのは妻や子どものせいだ」という結論になりかねません。
そうではなく、子育てエンジニアは限られた時間とお金の中で「自分が本当にやるべきこと」を自分の頭で考え、絞り込む必要があるのです。


あなたは「子どもができてから全然勉強できない〜!」と嘆いている子育てエンジニアではありませんか?
もしそうなら、自分が本当に必要な勉強だけを厳選できているかどうか、一度振り返ってみましょう!


まとめ

・・・なーんて偉そうなこと書きましたが、実はこれ、Ruby界隈では超有名なスーパープログラマであり、子育てエンジニアの1人でもある松田明さん(@a_matsuda)から聞いた言葉のほとんど受け売りです。


以前、ソニックガーデンの東京研修中に松田さんとお話しさせてもらう機会があり、勉強時間がなかなか確保できないことを松田さんに相談してみました。
そのとき、松田さんからこんな回答をもらって「悲しき子育てエンジニア」から脱却しようと思いました。


「でも、そういう生き方を選んだのは伊藤さん自身ですよね」


「子どもが生まれたら時間が減るのは避けられません。僕はフリーランスだから、フリーランスのエンジニアとしての商品価値を高める勉強を取捨選択しています」


なるほど、松田さんのようなスーパープログラマでも、子育てをしつつ、勉強時間を劇的に増やせるような「銀の弾丸」はやっぱり持ってないようです。


しかし、子育てエンジニアにとっての「銀の弾丸」がもしあるとすれば、それは「本当に必要な勉強だけを厳選して、そもそも必要となる勉強時間を減らすこと」なのかもしれません。


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それではここで@n3104さんにバトンタッチです。
明日の「子育てアドベントカレンダー」もどうぞお楽しみに!