2014.02.07 追記
発売しました!詳しくはこちらのエントリをご覧下さい。
2014.02.28追記: 正式版を公開しました。
おかげさまで無事に正式版を公開することができました。
詳しくはこちらのエントリをどうぞ。
はじめに
みなさん明けましておめでとうございます。
一応これが2014年最初の更新になります。
さてさて、昨年末のエントリでもお知らせした通り、現在僕はEveryday Rails Testing with RSpecという電子書籍の翻訳をやってます。
今回は現在の進捗と今後のスケジュールについて報告してみたいと思います。
現在の進捗(これまでにやったこと)
年末から年始にかけてやったことはこんな感じです。
やったことその1: ラフな翻訳が一通り完了
現時点では本全体のラフな翻訳が完了している状態です。
日本語の読みやすさ等は後回しにしてとりあえずスピード重視でまるまる一冊翻訳してみました。
当初の目標では今週末ぐらいまで時間をかけるつもりでしたが、目標よりも早く完了しました。
ただ、その代わり年末年始の空いた時間はほとんど翻訳作業に費やしていたので結構大変でした(苦笑)。
やったことその2: 日本語版のタイトルを決定
日本語版のタイトルを以下のように決めました。
「Everyday Rails - RSpecによるRailsテスト入門 ~テスト駆動開発の習得に向けた実践的アプローチ~」
ちなみに原本のタイトルは「Everyday Rails Testing with RSpec -A practical approach to test-driven development-」となっています。
原本に「入門」という言葉は入っていないのですが、RSpecの導入から説明してくれる本なので「入門本」と呼んでさしつかえないと思います。
やったことその3: 日本語版のランディングページも公開
一足先に日本語版のランディングページを作りました。
説明文は基本的に英語版のランディングページを和訳したものになっています。
メールアドレスを登録してもらうと販売が始まったときにお知らせが届きますので、興味のある方はご登録をお願いします!
ちなみに金額の欄はLeanpubが勝手に付けてきてる項目なので、空欄のままでOKです。
翻訳をやってみた感想
翻訳をやってみて感じたことも3つほど書いておきます。
感想その1: やっぱり難しい
一言で言うとやっぱり「難しい」ですね。
日本語と英語では言語の設計や構造が全然違うというか、英語を何も考えずに直訳すると「日本語じゃそんな言い方しないよ!!」とか「一文が長すぎて意味わかんないよ!!」という事態にすぐ陥ってしまいます。
あと、僕は自分で英語は得意な方だと思っていますが、それでもネイティブレベルの英語力はさすがにありません。
なので、時々「んー、これは何を言っているのかわからない・・・」という英文に遭遇します。
ただ、この問題については僕たちだけの協力な秘密兵器がありますw
が、その話はまたいずれ。
感想その2: 英語力 + 日本語力 + 技術知識 = 質の高い翻訳
翻訳をやって全体的に感じるのは「英語力」と「日本語力」、そして「技術知識(この本であればRSpecやRails)」の3つが揃っていないと、質の高い翻訳は望めないだろうなということです。
英語力が無いと英語の意味がわからないので時間がかかったり、誤訳してしまったりする可能性があります。
英語力があっても日本語力が無いと、自然で読みやすい日本語になりません。
そして英語力と日本語力があっても技術知識が無いと、コンテキストが理解できなかったり、専門用語(たとえばexampleとかexpectationとか)を一般名詞のように扱ったりしてしまう恐れがあります。
今まで「この翻訳読みにくいわー」みたいなグチをこぼしていたことがありましたが、自分が翻訳する側に回ってみるとその苦労がよくわかりました。(今までグチってきた本の翻訳者の方、ごめんなさい)
感想その3: やっぱり良い本だ
当然ながら、翻訳をやっていると本の内容がしっかりと頭の中に入ってきます。
原本を買ったときから良い本だと思っていましたが、翻訳をしてみると改めて良い本だと思いました。
僕が思うに、この本が一番向いているのはこんな人です。
- 独学でRailsを開発している。
- RSpecやテストの自動化に興味はあるが、やったことはない。もしくはテストは書いているが、本当にこれで良いのか確信がない。
- モデルの簡単なテストならすぐ書けるが、モデル以外のテストやちょっと複雑なテストになると面倒になってつい避けてしまう。
- 自分の周りに先生と呼べるような上級プログラマがない。良いテストを書くための参考になるプロジェクトもない。
そんなあなたにこの本は打ってつけです。
きっとあなたの「良い先生」になってくれます。
本書ではサンプルアプリケーションを使いながら、実際にありそうなテストパターンを手取り足取り教えてくれます。
そして、著者のAaronさんはこの本で学んだことを通じて「あなたが実際に取り組んでいるプロジェクトでテストが書けるようになること」を強く意識しています。
一言で言うと「とても実践的な内容」になっています。
正直言って、原本を買って読んでた頃はサンプルコードを見るのが中心で、本文の内容はそこまで頭に入っていませんでした。
しかし、翻訳してみると本文にも良いアドバイスがたくさん書いてありました。
繰り返しになりますが、「RSpecやテストの自動化に興味はあるけどやったことがない」「周りに良い先生がいないので、今のやり方に確信がない」という孤独な(?)Railsプログラマには大変参考になる一冊だと思います。
今後のスケジュール: ベータ版は2月上旬公開!?
今後のスケジュール(というか目標)はこんな感じになっています。
1月
- 本全体を読みやすい日本語に修正&誤訳があれば訂正(目標 = 1月末まで)
2月
- 上の作業が完了次第、ベータ版をリリース(!)
- 並行して外部のプログラマ諸氏にレビューを依頼
- さらに並行して誤字脱字の修正や文体の統一など、細部をさらに改善
- 2月末までに正式版をリリース
このプロジェクトのちょっとしたチャレンジは、いったんベータ版の状態でリリースしてしまおうという点です。
ベータ版では「細かいところでは不備があるかもしれないものの、読むぶんには十分なレベル」を目指します。
「ベータ版で購入するなんてイヤだ!」と思う方がいるかもしれませんが、そんなに心配はいりません。
Leanpubの場合、一度購入すれば追加料金なしで最新版の電子書籍をダウンロードできるからです。
なので、正式版がリリースされれば無料でアップデートすることができます。
僕も仕事をしながらの翻訳作業になるので、このスケジュール通りに進められるかどうかはわかりませんが、できるだけ早くリリースできるようにがんばります!!
おわりに
できたら翻訳作業の舞台裏も紹介しようと思ったのですが、時間がかかりそうなので今回はここまでにしておきます。
舞台裏のお話はまた次回以降ということで。
それでは引き続き翻訳作業をがんばりまーす!
あわせて読みたい
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