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17インチのフルアコ、Heritage Eagle ClassicをMy New Gearしました

イントロダクション:超ショックな出来事!!

9月のある日。
僕は大阪に出かける用事があったので、そのついでに楽器屋さんに立ち寄りました。
そこで以前から一度弾いてみたいと思っていた、中古のGibson ES-175(下はイメージ写真)を弾いてみました。

Gibson 1959 VOS ES-175-3

気持ちとしては試しに弾いてみたい、というだけで買うつもりはなかったのですが、これが思った以上に良かった!
そしてお値段も最近の相場を考えると結構リーズナブル!

うーむ、これはめちゃくちゃいいぞ?
でもまったく買う予定はなかったし、安いといっても衝動買いできるような値段ではないので、僕はいったん楽器屋を後にして帰宅しました。

家で妻と相談しつつ、じっくり考えた結果、「よし、買おう!」と決めました。
「明日、もう一度大阪の楽器屋さんに行くぞ!」と決めて、翌日に再び大阪の楽器屋さんに向かいました。

その楽器屋さんにオープンは昼の12時です。
妻と一緒に大阪へ向かったので、まずランチを食べて、それからその楽器屋さんに行く予定にしました。

ランチを食べている最中に「あ」と、僕は思いました。

万が一、買おうとしているあのES-175が誰かに買われたら困るので、楽器屋さんに電話して取り置きしてもらおう。その方が安心だから、と。

そこで楽器屋さんに電話してお願いしました。

「あのー、昨日弾いたGibson ES-175、これから買いに行こうと思うので、ちょっと商談中にしてもらえませんか?」

しかし、楽器屋さんからは思いがけない返事が・・・

「えっと、、、すいません、ES-175はついさっき、注文が入って売れてしまいました・・・」

なんだってーーーー!!??
昨日の晩も、今日の朝もホームページを見たら「販売中」になってたのに!!
12時オープンのお店に12時半に電話したら、そのタイミングでもう売り切れだと!?

しまった、開店と同時に電話を掛けるべきだった。
でも、まさか、まさか、こんなタイミングで売れてしまうなんて・・・。
わざわざ車で1時間かけて大阪までやってきたのに。
いったい俺は、何をしに大阪までやってきたんだー!!
超ショック。ガックリorz

めちゃくちゃショックだったんですが、このままランチだけ食べてまた家に帰るのはあまりにもむなしいので、別の楽器屋さんに寄ってみることにしました。

運命の出会い?

そこで出会ったのがHeritage(ヘリテージ)のEagle Classicです。

このギターも以前からちょっと気になっていたのですが、試しに弾いてみるとすごく良かった!
ネックがしっかりしていて握りごたえもあって僕好み。
中古にしてはきれいだし、高級感もあって、これはこれでとても良い。

販売価格はもともと狙っていたES-175よりもちょっと高かったので、予算的には厳しかったのですが、同席していた妻が上手に値段交渉してくれたおかげで、ES-175とほぼ遜色ない価格で購入することができました。(妻に感謝!!)

というわけで、僕はES-175ではなく、HeritageのEagle Classicを買って帰ったのでした。
めでたし、めでたし。(?)

Heritageギターについて

ちなみにHeritageというのはGibsonにも関わりの深いメーカーです。
1985年、歴史のあるGibsonの工場が遠くへ移転することになったとき、「俺たちはここに残ってギターを作り続ける!」と決心した職人たちが立ち上げたのがHeritageです。
なので、Heritageのギターは「昔使われていたGibsonの工場」で作られています。

heritageguitars.com

Heritage Eagle Classicの感想

ここからはHeritage Eagle Classicをしばらく弾いてみた感想を書いていきます。

ネックが良い。めちゃくちゃ弾きやすい

最近僕はジャズギターにハマっているのですが、ロックギターで速弾きしたりするのとは違い、難しいコードを押さえたりするときはネックにある程度厚みがある方が力を入れやすいですし、指板の幅も少し広い方が指板上で指が渋滞しなくて弦を押さえやすかったりします。

この点において、Eagle Classicはほぼ100点満点です。
今まではGibson ES-135(下の写真)が自分にとってベストなネックだったのですが、Eagle Classicはこれを超えてきました。

Eagle Classicのネックは5ピースのメープルネックです。

杢目もしっかり出ていて高級感があります。
しかし、見た目だけでなく、握った感触もしっかり・どっしりしていて安心感があります。

指板はエボニーでポジションマークがないタイプです。

今までポジションマークのないギターはほとんど弾いてこなかったので、ポジションマークなしで大丈夫?とちょっと不安でしたが、意外となんとかなりました。
もちろん、ネックサイドにはポジションマークが付いています。

その他、ネックについていろいろ

セットアップがうまいのか、ローポジションの弦高も絶妙で、1〜3フレットあたりのコードを押さえるときも力を入れずに押さえられるので楽です。

これまで基本的にミディアムスケール(いわゆるギブソンスケール)のギターがメインだったので、ロングスケール(フェンダースケール)になると途端に弾きにくくなるのではないかとちょっと心配していましたが、今のところその点も大丈夫です。
むしろ、フレットの間隔が広くなったおかげで難しいコードを押さえるときも指同士がぶつからなくなって楽になった気がします。

ちなみに、数年前にもHeritageのフルアコを試奏したことがあるのですが、そのギターはネックと指板のエッジが丸められておらず、ネックを上から押さえ込むと親指の腹にネックのエッジが食い込んで痛かった記憶があります。
ですが、このギターはその点も問題ありませんでした。

アコースティックによく鳴る17インチボディ

今までにいろんなフルアコを弾いてきましたが、一時期所有していたD'Aquisto(ダキスト)のNew Yorker(下の写真)は大きすぎて弾きにくかった、という苦い思い出があります。

それ以来、フルアコを買うときは17インチではなく16インチを選ぶようにしていたのですが、今回は久々に17インチボディにリベンジすることにしました。

D'Aquistoを使っていた頃はフルアコに関する知識があまりなかったので「大きすぎて手に負えない!」と思ってしまいましたが、フルアコを弾くときは(というか、エレキ全般においてそうですが)常にストラップを付けて弾くのが正解です。

座って弾くときにネックを握る左手や、ボディを挟み込む右腕でギターを支えようとすると、大きなギターの場合は一気に身体に負担がかかります。
無理をしながら弾き続けると最悪、右肩を痛めたりします(経験あり)。
ストラップを付けるとギターが宙に浮くので(←ストラップは座ったときにちょっと浮くぐらいの長さに調整しましょう)、左手や右腕の負担を減らすことができます。

・・・という知識をここ数年で獲得したので、久々に大きなギターを使ってみることにしました。
たしかに今まで使っていた16インチのギターに比べると若干大きいですが、ストラップを付ければそこまで気にならないですね。

ちなみに、座って弾くときでもストラップを使った方がいい、という話は「耳と感性でギターが弾ける本」を読んで知りました。

ボディの厚みは3インチです。
GibsonのL-5のような伝統的な17インチフルアコは厚みが3.5インチあるのですが、Eagle Classicはそれよりも厚みが薄くなっているので、これも弾きやすさに貢献してるんじゃないかなーと思います。

Eagle Classicはトップがスプルースの単板、バックがメイプルの単板です。
バックもフレイムメイプルの杢目がとっても美しい😍

そのおかげか、生音で弾いてもアコギみたいに大きな音で鳴ります。
このギターは今まで使ってきたフルアコの中では一番アコギっぽい音で鳴りますね。
そして、それがアンプにつないだときの音色にも影響してそうな気がします。

特に低音弦がきれいに鳴る印象です。
イメージ的にはピアノを弾いてるような印象です。
アコギのように無駄なく、効率良く、弦の振動が大きなボディをきれいに揺らしていて、それが低音弦の美しい音色につながってるんじゃないか?と勝手に思っています。

もちろん、フロントピックアップで弾けば、ジャズギターらしいクリアでウォームな音が出ます。
下の動画の8分50秒あたりからHeritage Eagle Classicが登場するので、どんな音か気になる人は参考にしてみてください。


www.youtube.com

まとめ

というわけで、このエントリでは僕が最近My New GearしたHeritage Eagle Classicを紹介してみました。
せっかくいいギターを買ったので、もっといっぱい練習したいですね(って毎回言ってる気がするけど)。

ジャズギターはレパートリーが少なくて同じ曲を何度もぐるぐる弾いてしまってる気がするので、もっといろんなタイプの曲を弾きこなせるようになりたいです。

ちなみに僕がよく練習しているジャズギターの本はこちらです。

時間があったらオンラインレッスンとかも受けてみたいな思っている今日この頃ですが、とりあえずポロロンとつま弾くだけでも楽しいギターなので、しばらくこんな調子でこの子と遊んでいこうと思います🎵

今さらながらブログにプライバシーポリシーを設置してみた

お知らせ

当サイト「give IT a try」にプライバシーポリシーを設置しました。
当サイトを訪問される方はぜひご一読ください。

blog.jnito.com

なんで今さら設置したの?

「give IT a try」は2009年から、かれこれ15年ぐらい続いているブログサイトですが、プライバシーポリシーを設置したのはこれが初めてです。

なんで今さら設置したのかというと、GoogleアナリティクスやAmazonアソシエイトを設置しているページにはプライバシーポリシーを設置した方がいい(というか設置しなければならない?)、という話をちょくちょく見かけるからです。

いや、そのこと自体はもっと前から知ってたんですが、ちょっと面倒だし、具体的に何を書けばいいのかもよくわからなかったので、ずっと後回しにしていました。
が、このたびふと思い立って、「えいやー」とプライバシーポリシーページを作ってみた、というわけです。

参考にさせてもらったサイトと作成手順

とはいえ、ゼロから全部文章を考えるのはさすがに大変なので、文章の雛型を提供されている以下のサイトを参考にさせていただきました(どうもありがとうございます!)。

www.haurin-zatunenlife.com

poyaran.com

具体的な手順としては、

  • 上記サイトに書かれている雛型から、必要な内容と不要な内容を取捨選択
  • 文面や構成を一部自分なりにアレンジ
  • ChatGPTに完成した文章を食わせて、誤字脱字の修正や表現の改善をリクエスト

といった感じです。

はてなブログへの設置方法

PC向けページへの設置は上でも紹介したこちらの記事を参考にさせてもらいました。
www.haurin-zatunenlife.com

PC向けページではサイドバーのLinks欄にプライバシーポリシーのリンクが載っています。

一方、スマホ向けページへの設置は、フッタ欄に自分でHTMLを設定しました。


<div style="text-align:center;font-size:75%;">
<a href="/privacy">プライバシーポリシー</a>
</div>

まとめ

というわけで、このエントリでは今さらながらこのブログにプライバシーポリシーを設置したよ、という話を書いてみました。

GoogleアナリティクスもAmazonアソシエイトも導入するだけなら比較的簡単ですが、プライバシーポリシーの設置となるとちょっと腰が重くなる人も多いかもしれません。
ちゃっちゃとやれば1時間程度で終わる作業だと思うので、「そういや自分も設置してないや」と思った人はこの機会にぜひ設置してみてください!

【書評】生成AIに何でも聞ける時代に「Ruby コードレシピ集」をあえて読む価値とは?

はじめに

技術評論社さんから「Ruby コードレシピ集」をご恵贈いただきました。
どうもありがとうございます!

本書の概要を公式サイトから抜粋します。

最新Ruby 3.3に対応。Rubyでやりたいことがすぐにわかる,逆引きレシピ集の決定版。


Rubyの基礎知識や実践ですぐに役立つテクニックを,目的別にまとめた逆引きレシピ集です。文法/データ操作/正規表現/文字列操作/テスト/エラー処理といったRubyの基本から,RubyGems/データベース操作/データ処理といった実践的な開発に役立つテクニックまで,やりたいことをすぐに逆引きできるように整理しました。繰り返し参照しやすい形式で構文やコードをわかりやすく掲載。駆け出しエンジニア,Web開発者,ホビープログラマー,Rubyを使うすべての方にお届けします。Ruby 3.3に対応。

Ruby コードレシピ集:書籍案内|技術評論社

ちなみにページ数は672ページで、拙著「プロを目指す人のためのRuby入門 改訂2版」の568ページよりもさらに分厚いです。

さっそく読んでみたので、感想を書いてみたいと思います。

プルではなくプッシュでRubyのテクニックを学ぶ、という価値

正直に言います。

逆引き系の技術書は20年前にはとても重宝しました。
しかし、現在ではネット上に必要以上の情報があふれ、ここ数年でChatGPTに代表される生成AIも台頭し、コードの書き方で迷うことがあれば「ググる」もしくは「ChatGPTに聞く」でほとんどの問題は解決します。

なので、「Ruby コードレシピ集」が発売されることを聞いたとき、「こんな時代に逆引きレシピ集なんて出しても、あまり意味がないのでは?」と心配になりました。

しかし、本書を読み進めていくうちに、僕は「ああ、本を読むというのはググったりAIに聞いたりするのとは違うんだな」と感じるようになりました。

具体的に何が違うのか?
それはググったりAIに聞いたりする体験はプルで、読書はプッシュである、ということです。

本はあなたに向かって知識をプッシュする

ネットやAIの情報はこっちから聞かないと情報が出てきません。
つまり、自分の中に「これが知りたい」という動機がないと情報が引き出せないのです(=プル)。

一方、本を読むと、本が自分に対して「これ知ってる?」とか「こんなこともできるんだよ」と話しかけてきます。
つまり、「これが知りたい」という動機がなくても、本が自分に対して知識を送り込んできてくれるのです(=プッシュ)。

プル型の知識は受け身の姿勢で待ち続けているとまったく自分の中に落ちてきません。
一方、プッシュ型であれば「本を読む」というアクションさえ起こせば、様々な知識がどんどん落ちてきます。

生成AIに何でも聞ける時代に「Ruby コードレシピ集」を読むのは、このように技術的な知識を自分の中に強制的にインストールできるところにその価値があるんじゃないだろうか?と僕は感じました。

Ruby初心者は逆引きではなく、あえて頭から順番に読もう

公式サイトでは「逆引きレシピ集の決定版」と説明されているので、本書の典型的な使い方はおそらく「やりたいことがあればその都度本書を参照する」という逆引きのスタイルなんだと思います*1

ですが、Ruby初心者(だいたいRuby歴が2年未満の人)はぜひ本書を最初から順に読んでいってほしいと思います。
そして、本書との対話を楽しんでほしいです。

たとえば「025 ヒアドキュメントで文字列を書きたい」であれば、本書が「ヒアドキュメントって知ってる?ちゃんと使いこなしてる?」とあなたに問いかけてると考えてください。

「ヒアドキュメントぐらい知ってるよ!」という場合はOKです。
ただし、本当に自分の知識は合っているのか、実は今まで知らなかった応用的な使い方がないか、といった観点で本文をチェックしましょう。

一方、「ヒアドキュメント、全然知らなかった」とか「そういや昔やったけど、完全に忘れてたわ」という人は、新しい知識を習得するチャンスです!
ここでしっかりヒアドキュメントについて学びましょう。

・・・と、こんな具合で最初から順に読んでいくと、本書を読み終わる頃にはいい具合にRubyに関する知識やコーディングテクニックを吸収できているはずです。

1日10トピックずつ読み進めれば1ヶ月で読み終えられるはず!

前述のとおり、本書はかなり分厚い本です。
ですが、各トピックはほとんどが1〜2ページにまとまっています。
説明も簡潔で大変わかりやすいです。

全部で290のテクニックが載っているので、1日10トピックずつ読み進めれば約1ヶ月で本書を読み終えることができます。
毎朝仕事を始める前に、もしくは通勤の電車の中で、気軽な読み物として一定のペースで読み進めるといいんじゃないかなと思いました。


チェリー本とあわせて読めばもう完璧!?

本書の内容は拙著「プロを目指す人のためのRuby入門 改訂2版(通称チェリー本)」と被る部分も多いです。

なので、チェリー本を何度も読み直す代わりに、Ruby コードレシピ集を読んで復習する、という使い方もありかもしれません。
(あっこれ、チェリー本に載ってたのに忘れてしまってたわ〜、みたいな感じで)

ちなみに、チェリー本とRuby コードレシピ集の主な違いは以下の通りです。

  • チェリー本の対象バージョンはRuby 3.0、Ruby コードレシピ集はRuby 3.3なので、Ruby コードレシピ集の方が内容が新しい
  • チェリー本は「素のRubyの知識」にこだわっているが、Ruby コードレシピ集はgemのインストールを前提とした話題も多い
  • チェリー本はテストコードの説明にminitestを使っているが、Ruby コードレシピ集はRSpecを使っている

このほかにも、チェリー本執筆時に「ページ数が多くなり過ぎるからこれはカットせざるを得ないな」と思った内容もRuby コードレシピ集にはたくさん載っています。
具体的に挙げると、日時データの扱いやファイル操作に関するライブラリの使い方などです。

なので、チェリー本とRuby コードレシピ集を両方読めばRubyに関する知識はかなり広範囲に網羅できると思います!

まとめ

というわけで、このエントリでは「Ruby コードレシピ集」を読んでみた僕なりの感想を書いてみました。

現在Rubyを勉強中のそこのあなた!

本書を毎朝10トピックずつ読んでいきましょう。
そうすれば1ヶ月で知らなかったテクニックや忘れていた知識を効率良く吸収できるはずです💪

あわせて読みたい

著者の一人である id:kymmt90 さんと Shimoju さんによる「Ruby コードレシピ集」の紹介ブログです。
こちらもあわせてどうぞ!
blog.kymmt.com
shimoju.jp

*1:ただし、冒頭の「はじめに」では「本書は学習用途で1章から順に読むのでも、実務用途でやりたいことに応じて必要なところから読むのでもかまいません」と書いてあります。