はじめに
みなさんは英語が得意ですか?
僕は得意です。
・・・って言っちゃうと、すごくイヤミのように聞こえるかもしれませんが、自分としては「今のところ日常的に自分の英語力で困ることはない」ので、概ね満足しています。
僕がそんな話をすると、「いったいどうやって英語を勉強してきたんですか?」とよく聞かれます。
なので、今回は僕がこれまでどういう英語の勉強をしてきたのかについて書いてみます。
が、残念ながら「TOEIC200点だった僕が突然ペラペラに!!」みたいな、夢の必勝法は書いていないので、そういう話は期待せずに読んでください。
今の英語力について
冒頭で書いたように僕の英語力は「今のところ困っていない」というレベルです。
なので、状況が変わると「困る」こともで出てきます。
というわけでまず最初に、僕は英語でどういうことができて、どういうことが苦手なのかをまとめておきます。
できること
- [話す・聴く] 英語で日常会話をする。
- ただし、相手の言うことを100%理解するのは無理だし、自分の言いたいことを100%伝えるのも無理。
- 70%ぐらいは分かるし、こちらも言えるので、基本的な意思疎通はできるというレベル。
- こちらが話す時はブロークン・イングリッシュでも気にしない。
- [書く] 英語でメールを書く。
- こちらもカンペキな英語ではないものの、「こちらの言いたいことは十分伝わるだろう」というレベルのメールなら、ぱぱっと書ける。
- サポートセンターへの問い合わせや、海外の人とチャットをするときに書く英文も同様。
- [書く] 毎回英語でgitのコミットメッセージを書く。
- 英語と日本語の切り替えが面倒なので、英語で書いてしまいます。
- [書く] 英語のキーワードでGoogleを検索する。
- 海外サイトを探した方が情報量が多いので。
- [読む] 海外の技術サイトや洋書、英語のREADME等を抵抗なく読む。
- これならできるよ!という技術者は結構多いのではないかと思います。
苦手なこと
- [話す・聴く] ビジネスレベルの英会話をする。
- 日常会話以上のレベルを求められるとしんどくなってきます。
- [話す・聴く] 英語で電話、もしくは電話会議をする。
- 視覚的な情報がなくなると一気にコミュニケーションが難しくなります。
- 電話だと音質も悪くなるのでさらに大変です。
- [聴く] 字幕無しで英語の映画やニュースを理解する。
- ネイティブが手加減無しのスピードで話してくると、さすがについていけません。
- [話す] 英語でプレゼンをする。
- 今の英語力だと緊張してボロボロになると思います。
- [書く] 英語でブログを書く。
- メールぐらいの文量で言いたいことを要約して伝えることはできますが、自分のブログを英語で書いてみろと言われると、一本書くのに倍以上の時間がかかると思います。
- [話す・書く] 完璧な文法、完璧な発音で英語を使いこなす。
- 僕の英語力は「意思疎通をするには十分」であって、隅から隅まで完璧、というわけではありません。
なんか「できること」と同じぐらい「苦手なこと」がたくさんある気もしますが、「できること」に挙げた内容は、あまり悩まずにさくっとできるレベルだと思ってください。
では、これぐらいの英語力を身につけるにはどれくらいの勉強が必要だったのか、という点について詳しく見てみましょう。
で、どんな勉強をしてきたの?
ひとことで言うと、僕の場合は昔から積み重ねです。
最初にも書いたように、「これだけで劇的に英語力がアップ!!」というような必勝法はありません。
というわけで、これまで何を積み重ねてきたのか振り返ってみます。
小さい頃から英語が好きだった
なぜだかよく分かりませんが、小さい頃から英語には興味がありました。
昔通っていた塾では小学校6年生の頃から英語の授業があったのですが、その頃から結構楽しく勉強していました。
なので、いわゆる5教科の中では英語が一番得意でした。
高校時代は洋楽で英語を覚えた
学生時代から音楽好きで高校の頃は洋楽にハマっていました。
特に当時はビートルズが大好きで、こんな本で全曲の歌詞と対訳を読んでいました。
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また、英語の曲をじっくり聴くと「英語らしい発音」も分かってきます。
たとえば「Anyway the wind blows」という歌詞があったときに*2、ボーカルは「ウィンドブローズ」とは言ってないんですよね。
dの音はほとんど聴こえないし、「ブロー」というより「ブロウ」だし、「ズ」の音も「zu」じゃなくて、母音がないノイズみたいな音の「z」になってます。
無理やりカタカナで書くと、「wind blows = ウィンブロウz」みたいな感じです。
そんな感じで洋楽をたくさん聴き込んだので、単語量や発音がレベルアップしたように思います。
学校の英語教育では「正しい英語」を覚えた
それから普通に学校の授業や受験勉強で頑張ったことも、結構役に立っています。
文法とか、助動詞や完了形の使い方とか、そういう「正しい英語」に関する知識は学校教育の中で習得してきたと思っています。
ただし、巷でよく言われるように、当時の(今でも?)英語教育では僕の「聴く力と話す力」はほとんど養われませんでした。
こうしたスキルが養われるのはこれから後の話です。
社会人になって英語に対する意識が変わった
まあ、そんなこんなで僕は社会人になったのですが、社会人になった時点では僕は「ネイティブとコミュニケーションが取れるほどの英語力」は身に付いていませんでした。
僕が身に付けていたのは、どちらかというと「受験のための英語力」でした。
しかし、社会人になって最初に入社したSIerで、ちょっとカッコいい先輩社員が2人いました。
一人は英語のオンラインドキュメントを読みながら最新のJavaフレームワークを使いこなす先輩で、もう一人は外国人のコンサルタントと英語でやりとりをしている先輩です。
この先輩たちを見て、「おおっ、英語が読めると海外の最新技術をいち早くキャッチできるんだ!」「英語を話せるとこんな立派な仕事ができるんだ!」と、「技術力向上につながる英語」や「コミュニケーションするための英語」を初めて意識するようになりました。
そこで通い始めたのが英会話学校のNOVAです。
英会話学校のNOVAで自分のために英語を勉強した
ご存知の通りNOVAは倒産しちゃいましたが*3、あの経営手法はともかく、英会話学校としてのNOVAはかなり好きでした。
先生たちはみんなフレンドリーで、こちらの質問にも親切に答えてくれました。
特にマンツーマンでレッスンを受けると、かなりたくさんしゃべれて非常に実践的でした。
また、スキル評価制度もあったので、自分の弱点を克服してレベルアップするモチベーションも与えてくれました。
残念ながら最後は悲惨な結末で、未使用のレッスンチケット40万円分をドブに捨ててしまいました。
しかし、NOVAで頑張った甲斐があってか、めでたく外資系の会社に転職することができました。
転職後、お給料はかなり上がったので、人生のトータルで見ればたぶん元は取れてると思います。(でも40万は返してほしい・・・)
外資系の会社に入って現在の英語力が完成した
さてさて、転職して入ったこの外資系の会社について。
今思えば、やはりここでの経験が自分の英語力を一番押し上げてくれたと思います。
社内のシステムや文書の多くが英語だったり、入社早々、本社にいるメンバーに英語でメールを書けと言われたり、ここでは「英語が使えないとどうにもならない」状況に陥りました。
となると、英語への取り組み方もがらっと変わってきます。
英語は日常的に使うものだし、英語力が足りないと自分の昇給や昇進にも影響が出そうだし、本気で英語を勉強するようになります。
TOEICの点数も入社前は640点だったのが、必死で勉強して入社半年で860点にまで上げました。
英語のメールも毎日のようにやり取りするので、ネイティブとやり取りを繰り返すうちに、ネイティブがよく使う「英語らしくてシンプルな言い回し」や、自分の考えを素早く英語に変えて相手に伝える翻訳力を身に付けたと思います。
実は、最初に挙げた「英語でできること」は、ほぼイコール「前職の外資系の会社でやっていたこと」です。
外資系の会社だったんですが、英語を使う場面は文書を読んだり、メールを読み書きするのが大半で、現地のメンバーと会議をしたり、プレゼンをしたりする機会はほとんどありませんでした。
もし業務で英語を話したり聞いたりする機会がもっとたくさんあったら、「英語でできること」がもうちょっと増えていたんじゃないかな〜と思います。
というわけで、前職の会社を退職する頃には、現在の「日常的には自分の英語力で困る場面がほとんどない僕」が出来上がっていました。
まとめ
最後に、上記の振り返りの見出しをまとめてみると、こんな感じになります。
- 小さい頃から英語が好きだった
- 高校時代は洋楽で英語を覚えた
- 学校の英語教育では「正しい英語」を覚えた
- 社会人になって英語に対する意識が変わった
- 英会話学校のNOVAで自分のために英語を勉強した
- 外資系の会社に入って現在の英語力が完成した
どれもそれなりに重要ですが、一番影響が大きかったものを一つ選べと言われたら、やはり最後の「外資系の会社に入ったこと」だと思います。
人間、必要に迫られると必死になって頑張りますし、そうやって勉強したものほどしっかり自分の身に付きます。
逆に言うと、「差し迫った必要性はないけど、英語ができるようになりたいな〜」というモチベーションだと、劇的なスキルアップは難しいかもしれません。
しかし、だからと言って今何もしないのは間違いです。
僕も昔からの積み重ねがあったからこそ、必要性に迫られたときに早いペースで英語力を向上させることができました。
もし、それまで何もしていなかったら、外資系の会社に入ってもかなり苦労していたと思います。(というか、そもそも転職できなかったはず)
というわけで、英語力をもっとアップさせたいと思っている人は、こつこつと英語の勉強を続けましょう。
そして、できれば「英語を使わざるをえない状況」に自分を置いてみるともっと効果的だと思います。
はい、僕の意見にうなずいてくれたそこのあなた!
じゃあ、自動翻訳ツールは今日から封印してくださいね〜(笑)。
Give it a try!!
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