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妻のパン屋のWebサイトを4年ぶりにレスポンシブデザインに作り替えた話

はじめに

このブログを以前から読んでいる方はご存知かもしれませんが、僕の妻は兵庫県西脇市で「Coupé Baguette(クープ バゲット)」という小さなパン屋をやっています。

この店のWebサイトは僕が作っているのですが、作ったのが4年前(2013年)なので、だんだんデザインが古くなってきてしまいました。

「そろそろリニューアルしないといけないよな~」とは思っていたものの、なかなか時間が取れずしばらく放置状態だったのですが、この年末年始は少し長めの休みが取れたので、この機会に全面リニューアルを敢行しました。

明けましておめでとうございます。... - Coupe Baguette -クープバゲット- | Facebook
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というわけで、このエントリでは今回のデザインリニューアルについてあれこれ書いてみようと思います。

4年前との違い:7割以上がスマホからのアクセスになった

冒頭で「デザインが古くなってきた」と書きましたが、何が一番古くなったのかというと「スマホ対応できていないこと」です。
というか、この問題がなければ今回のデザインリニューアルはしなかったと思います。

以下はクープバゲットのWebサイトを訪問するユーザーのOS比率です。
ご覧のとおり、iOSとAndroidで7割を超えています。

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もちろん、4年前もスマホからのアクセスはありましたし、Webデザインのセオリー的にも「モバイルを意識しろ」という話はありましたが、ここまで「スマホ一辺倒」な感じではなかったように思います。

最近はGoogle先生も「あなたのサイトはモバイルフレンドリーではありません」みたいな警告を送ってくるので、もはや「スマホ対応できていないWebサイトはWebサイトではない」と言っても過言ではない状況になってきています。

新デザインではレスポンシブデザインを採用

というわけで、新デザインではレスポンシブデザインを採用し、スマホでも見やすくしてみました。

PCで見るとこんな感じですが、

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スマホで見るとこんな感じになります。

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お店のコンセプトページだと、こんな感じです。

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実際のWebサイトへはこちらからアクセスできます。


旧デザインはこんな感じ

ちなみにスマホ対応できていなかった旧デザインはこんな感じでした。

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PCで見ればまずまずなのですが、スマホで見るとPCの画面がそのまま縮小されてしまい、「モバイルフレンドリー」ではないのは見て明らかです。

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デザインテンプレートを購入して、時間を節約

ところで、Webサイトをレスポンシブデザインにしたい!と思っても、僕の本職はWebデザイナーではなくプログラマなので、フルスクラッチでゼロからデザインするのは大変です。(それにぶっちゃけ、そこまでのスキルは僕には無いです)

そこで今回はデザインテンプレートを使って時間を節約することにしました。
今回購入したのはZUPAというデザインテンプレートです。

ZUPA - Restaurant Website Template
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「一人で全部作ったんとちゃうんかい!!」とツッコみたくなった方はごめんなさい(苦笑)。
とはいえ、わずか10ドル(=1000円ちょっと)でレスポンシブ対応済みの小洒落たデザインが手に入るというのは、非常に費用対効果が高いと思います。

WrapBootstrapというサイトにはZUPA以外にもBootstrapベースの有料テンプレートが数多く揃っています。
今回は「レストラン」というカテゴリから、イメージに一番近いテンプレートを妻に選んでもらいました。

Restaurant HTML Site Templates | WrapBootstrap
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その他の新機能:FacebookやTwitterでの見た目を改善した(OGP対応)

レスポンシブデザイン以外で旧デザインから新しくなった点は、FacebookやTwitterでの見た目を改善した点です。
いわゆるOGP(Open Graph Protocol)対応ってやつですね。

SNS(特にFacebook)の重要性も4年前に比べるとずっと増してきました。
FacebookやTwitterにリンクを貼り付けたときの見た目がショボいと、なんか非常に残念な感じになるので、この点についても今回のリニューアルで改善することにしました。

Facebookでリンクを貼り付けると以下のように表示されます。

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Twitterの場合はこんな感じです。

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OGP対応したおかげで、このブログ(はてなブログ)にリンクを貼り付けたときも、いい感じの見た目になりました。

ちなみにFacebookやTwitterでの見た目を確認する場合は以下のツールが使えます。

Webサイトの品質チェック

他にもこんなチェックをしたりしました。

表示スピードの確認

表示速度やWebサイトの基本的な品質チェックは以下のツールを使いました。

また、表示速度が低下しないように、Webサイトで使用している画像は解像度をある程度まで下げたり、画像圧縮ツールで圧縮したりしています。

リンク切れの確認

リンク切れがないかのチェックは以下のツールで行いました。

HTMLの構文チェック

HTML5として構文的に致命的な問題がないかどうかもチェックしています。

各種ブラウザでの表示確認

手元にある以下のブラウザでは、実際に自分で動かしながらひと通り表示確認をしています。

  • Mac
    • Chrome
    • Safari
    • Firefox
  • Windows(VirtualBox)
    • IE11
  • iOS(実機)
    • iPhone 7
    • iPhone SE
    • iPad mini

ただ、Androidだけは実機が手元にないので、会社のメンバーに表示確認してもらいました。

制作期間は約5日

制作期間は5日(公開日を含めると6日)ですが、テンプレートを使ったおかげで基本的な枠組みは1日でほぼ完成しました。

  • 12月30日 = ざっくりした画面設計&テンプレート選択
  • 12月31日 = 基本的な枠組みを実装
  • 1月1日~1月3日 = 細かい手直し
  • 1月4日 = 公開

「細かい手直し」の期間は自分で表示確認して、「う~ん、ここのマージンをもう少し大きく」とか「ここの写真はこっちに入れ替えた方がいいんじゃないか?」とかブツブツ言いながら、変えては確認、変えては確認、を繰り返していました。

いやあ、この手直し作業は表示を確認するたびに「あ、ここも」「あ、こっちも」って思ってしまうのでキリがないですね(苦笑)。
まあ、それが面白いと言えば面白いんですが。(妻からは「そんなとこ変えても誰もわからへんって」とツッコまれていましたw)

サイトのソースコードとリニューアル時のdiff

このサイトはRuby on RailsとHerokuで構築しています。
RailsのコードはGitHubに置いてあるので、誰でも確認可能です。
(ただし、MITライセンスのようなオープンソースライセンスではないので、自習目的以外での使用はご遠慮ください)

GitHub - JunichiIto/cb: for cb site.

リニューアル時のdiffも以下のリンクから確認できます。
興味のある方は覗いてみてください。

Design update by JunichiIto · Pull Request #8 · JunichiIto/cb · GitHub

まとめ

というわけで、このエントリでは妻のパン屋のWebサイトをデザインリニューアルした話をあれこれ書いてみました。
遅ればせながらこれでそこそこモダンな作りにはなったはずなので、今後数年は大きく変更しなくても大丈夫なんじゃないかなーと思っています。

よかったらクープバゲットのWebサイトにアクセスしてみて、新しくなったデザインを確認してやってください😆

Coupé Baguette クープ バゲット
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あわせて読みたい

4年前にデザインを変えたときにもブログを書いています。
いやあ、わずか4年の間にWebデザインのトレンドも大きく変わってきましたね~。

こちらは「なぜ妻がパン屋を始めたのか?」というエピソード等を書いたエントリです。

新しいお問い合わせフォームに関するちょっとした技術的な工夫について書いてみました。

ITエンジニアが誤った情報にツッコミを入れるのは「正しさハラスメント」ではない

はじめに

先日、はてなブックマークで話題になっていたこちらの記事を拝見しました。

確かに「一理ある」といえばそうなんですが、僕個人はこの意見に対して率直に「NO」だと感じました。
僕は基本的に自分の専門分野であれば、結構積極的に技術記事にツッコミを入れていくタイプです。
このエントリでは、なぜ僕は「NO」だと感じたのか、そしてなぜ積極的にツッコミをいれていくのか、その理由について書いていこうと思います。

元記事の要点

僕なりに元記事を要点をピックアップすると次のようになりました。

  • ITエンジニアの中には初心者の成功体験を折りに来る人がいる。
  • 筆者は成功体験の「気持ちいい」状態を阻害する行為に疑問を覚える。
  • 初心者にはセキュリティ周りについて教えても仕方がない。
  • 初心者もいずれセキュリティ対策について知識を得るはずだ。
  • 早すぎる指摘が生まれるのは「それが間違っているから」だ。
  • 初心者にはまず成功体験を積ませてやるべきだ。
  • 早すぎる指摘をするエンジニアはうんざりする。
  • 早すぎる指摘をするエンジニアはもう少し配慮をすべきだ。
  • 早すぎる指摘をするエンジニアは柔軟な思考が抜けている。
  • 早すぎる指摘は萎えて去る人を増やし、業界を衰退させることを考慮すべきだ。
  • Qiitaなら編集リクエストを使えばいいし、ブログならコメント欄に参考URLと簡単なコメントを書くだけで十分だ。
  • 筆者は初心者時代に情報をあまり外に出してこなかった。これは非常に賢い選択だったと考えている。
  • 筆者がもし早すぎる指摘を受けてきたら、外に成果物や情報を出すモチベーションは下がっていた。

人によって要点が異なる可能性もあるので、できれば元記事を一通り読んでから、この記事に戻ってくることをオススメします。

僕の考え:間違った情報はやっぱり放置してはいけない

元記事には「早すぎる指摘」の例として、次のような話が載っています。

Qiitaやはてなブログなどを見ていると、初学者が作った簡単なフォームによるリクエストとそれに対してのレスポンスを行うプログラムに対して、「こういった書き方はセキュリティ上問題があるからまず最低限このようにXSS対策をしましょう。また、現在のモダンなコードとしてはこのような記述のされかたが一般的であり……」といったコメントをしている人をたびたびみかける。

正直、このような話であれば「ハラスメント」と呼んで批判するような話ではないと思います。
もしコメントに「こんなコード書いてQiitaに載せるとか、お前バカじゃねーの!?」みたいな罵倒が含まれているならさすがに改めるべきだと思いますが、上の例では礼儀に欠けるような言動も見受けられません。

元記事の筆者は「早すぎる指摘を控えるべきだ」と書かれていますが、僕はむしろ積極的に指摘をして修正すべきだと考えている人です。
なぜなら正しくない情報を放置していると、その情報がネットに拡散してしまい、盲目的に模倣する人が出てくるからです。

インターネットにはプログラミングやIT技術に関する情報がたくさんあふれていて、多くの人が日々ネットの情報を参考にしながらコードを書いています。
ある程度経験を積んだ人であれば、ネットの情報を鵜呑みにせず吟味できるスキルを持っていますが、初心者の人は「ネットに書いてあったから」という理由だけで自分のコードにコピペする人がたくさんいます。

検索エンジンは技術記事の内容の正しさまでは判定できないので、悪い条件が揃うと間違った技術情報が検索のトップに上がってくる可能性もあります。
元記事では「間違った情報を許さないエンジニアは悪いエンジニアだ」と言わんばかりの論調になっていますが、「エンジニアが間違った情報を許さないこと」は全く問題なく、むしろ今後も引き続き推奨すべき行動指針です。

僕はむしろ、元記事が注目を集めることで、「間違った情報に指摘を入れることを躊躇するエンジニア」が増えることを危惧しています。

編集リクエストや短いコメントなら大丈夫なの?ほんとに?

なお、元記事の筆者は初心者に対して指摘するなら次のようにすれば良い、と書いています。

例えばQiitaが媒体なら編集リクエストがあるうえ、コメントならブログにもあり、ひとことふたことと参考URLあたりを書いておくだけでも十分だと思う。

この点も僕はあまりよくわからなくて、長いコメントだとモチベーションが下がり、編集リクエストや短いコメントならモチベーションを維持できる、という考えは人それぞれであって一般化できないのでは?と思います。

これって実は「主語が大きすぎる問題」なのでは?

そもそも僕の経験上、「早すぎる指摘」が入ることで初学者の成功体験が阻害され、業界を去っていった、という話は聞いたことがありません。
その指摘がひどい罵倒になっていたりしない限り、「勉強になりました」か「なんかいろいろ言われたけど、自分にはちんぷんかんぷんだった」で終わるのではないかと考えます。

元記事には、

通り一遍な正論を振りかざしても、萎えて去る人を増やすだけあり、巡り巡って人口の減少、衰退につながる

と書かれていますが、これもかなり壮大な意見だなと感じました。

うーん、そんなに「ネット上のIT業界の人たち」ってひどいかな?
中には多少殺伐とした人たちもいるけど、今の状況が衰退につながるとは考えたことがありません。

そんなふうに考えながら元記事を最後まで読むと「あ、なるほど」と思う部分がありました。
それは一番最後にある「思うこと」の部分です。

私自身は、ある程度プログラミングにこなれてくるまではできあがった成果物以外はあまりあげてこなかったし、情報も外に出さない傾向であったが、今思うと、正直非常に賢い選択だったと思っている。
 
はじめてPHPでWebサービスを作るまでに、前述のような発言があったら、私はきっとプログラミングすることは楽しいままだったとしても、外に何かを公開する、情報を表に出すという行為へのモチベーションは酷く低下していただろう。

結局のところ、「早すぎる指摘を受けてモチベーションが下がる」のはこの筆者さん自身のことなんだな、と思いました。
筆者さんが「自分だったらモチベーションが下がっていた」と考えているので「きっと他のエンジニアもそうだろう。だから、この風潮を許してはいけない」と考えて元記事を書いたのではないか、と僕は感じました。

元記事の内容をIT業界全体に一般化しようとせず、「僕は早すぎる指摘を受けるとモチベーションが下がるタイプなので、そういう指摘はあまり受けたくないです」と書かれていれば、僕も「ふむふむ、そうなのね」で終わっていたと思います。

いや、わからないですよ?
僕も統計を取ったりしたわけじゃないですし、実は「早すぎる指摘は業界の衰退につながるIT業界の大きな問題」なのかもしれません。
どっちが絶対に正しい、と断言することはできませんが、僕個人は「間違った意見をネット上に放置することの方が、業界の衰退につながる大問題」だと考えています。

もちろん、初心者に対する配慮や考慮はあってもよい。が。

元記事の内容は別に全部悪いというわけではありません。
そりゃできる限り初心者に配慮して「モチベーションを下げないように配慮しつつ、間違った内容は優しく指摘してあげるのがベスト」だとは僕も思います。
が、それは理想論であって、IT業界がそんな「気の利く人」ばかりになるとは思えません。

そもそも、Qiitaやブログを書いた人が初学者かどうかなんて、その記事を読んだ人からは判断が付きません。
(「これはプログラミング初心者が書いた記事です!他の人は参考にしちゃいけないし、間違った内容が含まれていてもみんなスルーしてください!」とでも書いてあるなら別ですが。)

でも、それでいいと思います。
よっぽどひどい罵倒は別として、経験者が変に萎縮して初心者の技術記事にコメントしづらくなるよりかは、今までどおり「正しい知識」をその人が思った通りに指摘してあげる方が業界に貢献できると思います。
その記事を見かけた第三者の人たちも勉強になりますしね。

2016.12.30 追記:「言い方の問題」というわけでもないっぽいよ?

ネットの反応を見ると、「要は指摘するときは言い方に気を付けようってことだよね」という意見をよく見かけます。
僕も最初はそういう話なんだろうなと思ったんですが、元記事をよく読むと「言い方が気に入らない」「優しく指摘してくれたら受け入れる」みたいな話は載っていないんですよね。

言い方の優しさ厳しさは関係なく、「初心者が楽しくやってるんだから、そんな時期から野暮なツッコミは入れるな」というのが論旨なんじゃないか、と僕は理解しています。

言い方の問題なのであれば、「人を動かす」を読むといいよー、という話を書こうと思ったんですが。

人を動かす 新装版

人を動かす 新装版

まとめ

というわけで、このエントリでは初心者が書いた技術記事に対して、経験者はどう接するべきか、という点について考えてみました。
冒頭でも述べたとおり、僕は自分の専門分野であれば、結構積極的に技術記事にツッコミを入れていくタイプです。
それはネット上に浮遊する技術情報を少しでも良くしたいからです。

もし、あなたが元記事を目にして「ちょっと気になる技術記事を見かけたけど、ハラスメントって呼ばれるからツッコミを入れるのやめようかな・・・」と思っている人がいたら、僕は「心配しないで、どんどんコメントしてあげて」とあなたの背中を押します。
初心者への考慮も大事ですが、間違った情報を正しく直していくことの方がもっと大事です。
僕はそんなふうに考えています。

参考:Qiitaでよくツッコミを入れているアカウントはこちらです

こちらのページを見ると、僕が他の人の技術記事にツッコミを入れている様子が確認できます。
これからもどんどんツッコんでいくで~!!(笑)

その他:この件に関する僕のツイートなど





音楽好きの在宅リモートワーカーとしてSpotifyを愛用しています

はじめに

みなさん、Spotify(スポティファイ)は使っていますか?
僕は日本で正式にサービスが開始されてからSpotifyを愛用しています。
Spotifyを使い始めてからそろそろ3ヶ月になるので、使ってみた感想をレポートしてみます。

Spotifyって何?

Spotifyはスウェーデンで生まれた音楽のストリーミング配信サービスです。
日本では2016年9月にサービスが開始されました。
Spotifyには4000万を超える楽曲が登録されています。

https://www.spotify.com/jp
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FAQ:「でも招待コードがいるんでしょ?」「いいえ不要です」

サービス開始当時は招待コードが必要でしたが、2016年11月から招待コードなしで一般公開されています。
なので、現在は誰でもサービスを利用できるようになっています。

無料版と有料版の違い

Spotifyには無料版と月額980円の有料版(プレミアム)があります。
無料版には以下の制限があります。

  • 曲が切り替わる合間にCMが入る
  • モバイル版はアーティスト単位のシャッフルプレイのみになる(デスクトップ版は自由に曲選択が可能)
  • デスクトップ版は再生時間が15時間を超えると再生できなくなる(モバイル版は時間制限なし)
  • オフライン再生(曲のダウンロード)ができない
  • 高音質再生ができない

有料版にアップグレードすると、上記の制限がなくなります。
つまり、CMもなく、好きなだけ、好きな曲がいつでも自由に聴けるようになります。

ちなみに僕はデスクトップ版の時間制限に達したタイミングで有料版を使うことに決めました。

参考: Premiumにアップグレード - Spotify

曲の品揃えについて:洋楽の充実度がすごい!

曲の品揃えについては、洋楽(ジャズやクラシックを含む)の充実度が圧倒的に高いです!
洋楽に関しては「この曲は聴けるかな?」と思った曲の9割以上が聴けます。
洋楽が好きな人であれば、自由に試聴可能なCD屋を手に入れたようなもんです。

一方、邦楽(J-POP)に関してはまだ洋楽ほど充実していません。
「聴きたい」と思った楽曲・アーティストがヒットする割合は感覚的には2~3割ぐらいです。
でも、「あ、こんなマイナーなアーティストの曲が聴けるんだ」と思ったり、「え、この有名なバンドの曲もSpotifyで聴けるの?ラッキー!」と思ったりすることがときどきあります。

たとえばこのあいだは、発売されたばかりのASIAN KUNG-FU GENERATION(アジカン)のニューアルバムが聴けたことにビックリしました。

また、「あれ、このバンドは前に検索したときはなかったはずだけど?」と思うこともあるので、登録されている日本人アーティストも徐々に増えてきている気がします。
なので、「今聴けない=今後も絶対聴けない」ということではないようです。

音質について:BGMとして聴くなら通常モードでも十分

有料版には高音質モードが用意されていますが、今のところ僕は通常モードで音楽を聴いています。
高音質モードと比較したりもしましたが、「言われてみたらちょっと良くなったかな?」と思う程度で、ブラインドテストでどっちか当てろと言われたら100%当てる自信はありません(苦笑)。

本格的にアンプやスピーカーを用意してじっくり耳を傾けるのであれば違いが出てくるのかもしれませんが、仕事中に聴くBGMとして流すぶんには通常モードでも音質は十分だと思います。

また、Spotifyの通常モードとiTunesを同じ曲で聞き比べても違いがほとんどわからなかったので、iTunesの音質に不満がないならSpotifyでもおそらく十分でしょう。

ちなみに僕は普段このBluetoothスピーカーを使っています。
サイズの割にすごくクリアでパワフルな音が出るのでオススメです。

Spotifyならではの制限事項:屋外での利用やアカウントの共有について

すごく便利なSpotifyですが、iTunesのような既存の音楽再生アプリにはない制限事項もいくつかあります。

まず、基本的にストリーミング再生なので、Wi-fi環境がないと通信料が気になって再生しづらいです。
モバイル版であれば事前にダウンロードすることもできますが、僕は通勤で移動したりしない在宅リモートワーカーなので事前ダウンロードはほとんど使っていません。

また、1アカウントだと複数のデバイスで別々の曲を聴くことができません。
なので、たとえば家の中で僕と妻が同時に好きな音楽をかけたいと思った場合はアカウントを2つ用意する必要があります。

個人的なお気に入りポイント3つ

これまでは「パソコンで音楽を聴く=自分で取り込んだiTunesの音楽を聴く」だったのですが、Spotifyを使い始めてからはそれ以外の選択肢が増えました。
個人的に「Spotifyのここが好き」と思っているポイントを3つ紹介します。

1. 公式プレイリストの選曲がナイス

Spotifyには公式アカウントによって作成された様々なプレイリストが提供されています。
プレイリストは音楽のジャンルやシチュエーションにあわせて、「いい感じの楽曲」が並んでいます。

全然知らないアーティストの曲もたくさん並んでいたりしますが、選曲のセンスが良いのでほとんどスキップせずに再生できます。
コーヒーを片手に「カフェ系」のプレイリストをかけたりすると、まるでスターバックスの店内にいるような気分になれます。

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カフェっぽい雰囲気の曲を選曲してくれる「Your Favorite Coffeehouse」というプレイリスト

他にも「ボサノバ」とか「ラテン系」のようなジャンルから適当にプレイリストを選ぶと、これまたいい感じの楽曲が次から次に流れてきます。
「ボサノバやラテン系のアーティストを自分で選べ」と言われたらほとんど知らないので誰を選んでいいかわかりませんが、プレイリストがあればジャンルを選ぶだけで済むわけです。

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「なんとなくボサノバを流したい気分」ならボサノバのプレイリストを再生

iTunesであれば「自分が知ってる楽曲から聴きたい曲を選ぶ」という操作になりますが、Spotifyの場合はそのときの気分で「知らない楽曲を適当に再生する」ということができます。
これはちょっとしたおみくじ気分で音楽が聴けるのでなかなか楽しいです。

2. ベスト盤がなくてもベスト盤のように再生できる

Spotifyには洋楽がたくさん登録されているので、「名前だけは知っている、あのバンドの曲を聴いてみたい」と思って検索することがよくあります。
ただ、「名前だけ知っているバンド」だと有名な曲や人気曲がどのアルバムに入っているのかよくわかりません。

でも大丈夫です。
Spotifyならアーティスト単位で人気順に曲を再生できるからです。
つまりSpotify上でベスト盤が最初から用意されているような状態になっています。

ここでもやはり「自分で聴きたい曲を選ぶ」のではなく、「どの曲を再生するかはSpotifyにおまかせする」ことができます。

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「デビッド・ボウイって名前だけは知ってるんだけど、どの曲が有名なのかは詳しくないんだよな~」という人は人気順に再生!

3. 昔懐かしの曲がたくさん聴ける

これはおっさん限定の話題になりますが、「学生時代によく聴いてたあのアーティストの曲」もSpotifyにいっぱい入ってたりします。
なので、「学生時代はカセットテープやMDにがんばってダビングしてたけど、iTunesには入れてないからもう10年以上聴いてないわ~」と思う曲にSpotify上で再会できます。
あと、「このアーティストのアルバム、全部聴きたかったけど、学生時代はお金がないから無理だった」みたいなやつとかね。

あんまり語るとダサくなるのでやめますが、ボンジョヴィやMR.BIGのアルバムとかも全部聴けるわけです、はい(40前後のおっさんだけがうなずく話題)。

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学生時代に頑張ってギターのコピーをしようとしてたんだよな~。(弾けなかったけど)


あと僕と同年代の人だと、こういうのも好きな人が多いのでは?(僕も好きですがw)

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TKと聞いて何を連想したかによって年齢がバレてしまう問題

まとめ

というわけで、このエントリでは僕が愛用しているSpotifyを紹介してみました。
日本でサービスが始まる前から「Spotifyはすごい」という噂を耳にしていたので、非常に楽しみにしていましたが、これは期待以上の音楽配信サービスだなと思いました。
あとは新旧含めて邦楽の品揃えが洋楽レベルになれば、最強の音楽配信サービスになると思います。

Spotifyは特に僕のように在宅でリモートワークしている人にとっては仕事中のBGMとして利用するのに最適です。
「まだSpotifyを使ったことがない」という人は、まずは無料版から使ってみてください!

https://www.spotify.com/jp
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