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【初心者ITエンジニア向け】スキルアップに役立つアウトプットと、役に立たないアウトプット

はじめに

ネットなどを見ていると初心者エンジニアに向けて、「アウトプットは大事だよ!だからブログやQiitaに技術記事を書こう!」というメッセージをよく見かけます。

しかし、なんでもかんでもアウトプットすればいい、というわけではありません。
Qiitaとかを見ていると、スキルアップに役立つアウトプットと、役に立たないアウトプットの2つに大きく分かれるなと思いました。

それぞれ具体的にどういうアウトプットなのか、以下で説明します。

スキルアップに役立つアウトプットとは

スキルアップに役立つアウトプットは、「自分の経験がベースになっていて、なおかつ、自分でもよくわかっていない点を詳しく調べた上で書いたアウトプット」です。

たとえば、こんな感じです。

  • bundle installコマンドを実行したら、"[DEPRECATED] The `--path` flag is deprecated"という警告が出た(←自分の経験)
  • なんだこれ?なんでこんな警告が出るの?どう直せばいいの??調べよう!(←自分でもよくわかっていない点を調べた)
  • 警告の原因と直し方をQiitaに書く

ほかにも、「いいかげんなことを書くとツッコミ(マサカリ)が入りそうだから、ツッコまれないように技術知識を固めておかないと!」みたいなプロセスを経て出てきたアウトプットは自分のスキルアップに役立ちます。

つまり、アウトプットするために「よくわかってないところがある!ちゃんと調べて、正しい情報を書かないと!!」って考えて行動に移す点(=自分の力で正解を探し求めること)が、自分のスキルアップに役立つわけです。

スキルアップに(あまり)役立たないアウトプットとは

スキルアップに役立たないアウトプットの典型例は、「書籍やネットの情報を右から左へ書き写しただけのアウトプット」です。

たとえば、こんな感じです。

  • RailsのMVCについてネットの情報を読んで勉強した
  • MVCについてわかったことをまとめてQiitaに投稿した(←ただし、大半がWeb記事の書き写し)

こうしたアウトプットがスキルアップにまったく役立たないとは言いません。
ですが、こういうアウトプットは「アウトプット」と呼ばない方がいいのではないかと思います。
あえて呼ぶなら「ネット上に公開した自習ノート」です。

先ほど説明した「スキルアップに役立つアウトプット」とは異なり、自習ノートは「最初からそこにある正解をただ書き移すだけ」です。
なので、自分の血となり肉となる要素が少ないです。

また、「ネット上に公開した自習ノート」はスキルアップに役立たないだけでなく、元ネタとなったWeb記事や書籍の著作権侵害にもつながりやすくなります。
なので、自習ノートを書くのであれば、Qiitaやブログのようなパブリックな場所ではなく、自分にしか見えないクローズドな場所に置いておく方が良いです。

まとめ

「アウトプットは大事だよ!だからブログやQiitaに技術記事を書こう!」というメッセージを何も考えずに受け止めると、「ネット上に公開した自習ノート」を書いてしまいがちです。

しかも、「bundle installしたら警告が出たから直し方を調べてみた」みたいな記事よりも、「RailsのMVCについてまとめました」みたいな記事の方がはるかにイージーなので、ついつい後者のような記事を量産したくなるかもしれません。

ですが、「アウトプットは大事だよ!」とアドバイスをくれた先輩エンジニアは、おそらく「bundle installしたら警告が出たから直し方を調べてみた」みたいな記事の方を求めていると思います。
初心者エンジニアの方はその点を踏まえて、自分がネット上に何をアウトプットすべきかを考えてみましょう😉

参考情報

"bundle installで警告が出た"の元ネタは、僕が書いたこちらのQiita記事です。
qiita.com

自習ノートをネット上にアウトプットすることの問題点はこちらのエントリにもまとめてあります。
blog.jnito.com

追記

本エントリは僕個人の感想です。
全員に強制するつもりはないですし、いろんな意見があってもいいと思います!