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Rails Girls Osaka #5 に参加して、女性限定イベントであることの意味を考えた #railsgirlsosaka

はじめに

2018年6月17日に開催された、Rails Girls Osaka #5にコーチとして参加してきました。

Rails Girlsは以前から興味はあったのですが、参加したのは今回が初めてです。
機会があれば参加したいと思っていたのですが、コーチ枠も結構早く埋まってしまうんですよね。

ですが、今回は「コーチが不足して困っている」という情報を見かけたので、「お、これはチャンス!」と思って参加することにしました。

https://www.facebook.com/RubyKansai/posts/2172675319426147
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というわけで、このエントリではRails Girlsでやったことと、イベントに参加してみて感じたことをあれこれ書いてみたいと思います。

Rails Girlsって何をするの?

手順に従ってシンプルなRailsアプリケーションを作成し、Herokuにデプロイする、というのが大まかなゴールです。

具体的な手順は「Rails Girls アプリ・チュートリアル」として、Webで公開されています。

Rails Girls アプリ・チュートリアル

もちろん、コピペ、コピペで作っていけば、比較的短時間でアプリを完成させることはできるのですが、それでは技術的な内容を学習したことにはなりません。
なので、コーチは入力したコマンドやコードの意味を、参加者の方に丁寧に説明していきます。

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僕が説明で使った雑なメモです

参加者の方の多くはプログラミング未経験者です。
僕らが普段、当たり前のように使っている用語やコマンドも、参加者の方はまったく知りません。
そういった内容をうまく、わかりやすく説明するのは非常に苦労しましたし、参加者の方もついていくのが大変だったと思います。
イベントが終わった後は、僕も参加者の方も全員くたくたになっていました😅

僕はイラストレーターさんにコーチさせてもらいました

ちなみに、僕がコーチをさせてもらったのは、フリーランス イラストレーターのハルさん(@HAL10weeN)でした。

ハルさんは、スマートフォン向けゲームの「まじょのおしごと」等でもかわいいイラストを描いておられるイラストレーターさんです。

まじょのおしごと

まじょのおしごと

  • OKEYA, K.K.
  • ゲーム
  • 無料

僕はプログラムは書けても、イラストは上手に描けないので「こんな上手に絵が描けるなんてうらやましい~」と思ってしまいました。

こんなふうに普段あまり接点のない方とつながるところも良いですね。

説明しきれなかった内容をQiitaに書きました

あと、当日は時間が足りなくて説明しきれない内容もありました。
その内容はQiitaにまとめてあります。


Rails Girlsが女性限定イベントであることの意味とは?

Rails Girlsは「プログラミング未経験者 大歓迎」のイベントです。
また、ほぼマンツーマンで手取り足取り、Webアプリケーションの作り方を丁寧に教えてもらえます。

今回僕が初めて参加して思ったことは、「これ、めっちゃ贅沢やん!企業向けの有料セミナーやったら1回で何万も取られるレベルなのに、これが参加費無料なんて!」ということです。

Rails Girlsが女性限定でなかったら? / 料理教室に男性が通うとしたら?

ただ、一方でこんな疑問も持ち上がりました。

「でも、それを女性に限定しちゃっていいの?こんなに素晴らしいイベントなら、プログラミング未経験の男性だって参加したいって思うんじゃないの?」

そもそも僕は、できれば「女性エンジニア」とか「男性エンジニア」というふうに、性別付きで呼びたくありません。
「エンジニアなら性別は関係なく、みんな『エンジニア』って呼べばいいじゃないか」と考える人です。

そこで、イベントが終わった後のアフターパーティ(懇親会)で、Rails Girlsに何度も参加されている女性コーチの方に「女性限定じゃないとダメなんですか?男性も参加できるようにしちゃダメなんですか?」と尋ねてみました。

すると、以下のような回答が返ってきました。
(注:すいません、以下の回答は若干うろ覚えなので、回答してくれたコーチの意図を正確に反映できていないかもしれません)

  • 日本のITエンジニアの世界は、まだまだ比率的に男性の方が圧倒的に多い
  • いろんな勉強会や初心者向けのイベントもあるが、そういった場所でも男性が多いので、(主催者がいくら「女性でもOK」と強調しても)女性にとっては敷居が高い
  • たとえば、逆の立場になって、料理教室に通うことを考えてみてほしい。料理教室は通常、女性が多い。「女性の中に男性が1人」という状況でも、躊躇なく参加できますか?
  • そんなときに「男性のための料理教室」というイベントがあったら、気軽に参加しやすいと思いませんか?

なるほど、たしかに料理教室の例で考えると、「男性のための料理教室」の方が僕にとってはハードルが低いように感じますね。

「女性 x 初心者」という条件が重なると、勉強会のハードルがぐっと上がってしまう

また、その会話をしているときに一緒にいた参加者の女性にも「もし、今日のイベントが女性限定じゃなかったら、どうですか?参加してましたか?」と質問したところ、2~3名の女性が全員「うーん、たぶん参加していないと思う」と答えていました。

なるほど、こうやって直接女性の方からの意見を聞くと、ITエンジニアの男女格差を明確に意識させられますね。。

勉強会は初心者だとなんとなく行きづらい。
それに加えて、自分が女性だと「女性 x 初心者」という条件が重なり、さらに行きづらい、ということになるわけです。

いくら主催者が「初心者でもいいですよ!」「女性でも大丈夫ですよ!」と訴えても、普通の勉強会だと「女性 x 初心者」の方にとってのハードルは、「男性 x 経験者」である僕が考えるレベルよりもずっと高いんですね。

そう考えると、Rails Girlsが女性限定であることはこのイベントの重要な開催条件だと言えそうです。

もちろん理想的な状態は「性別を問わず、誰もがエンジニア向けのイベントや勉強会に参加しやすくなること」ですし、前述の女性コーチの方もそうおっしゃっていました。
ですが、現実問題としてはまだまだそうなってはいないようです。

僕も西脇.rb&神戸.rbの主催者として、Rubyの勉強会をときどき開いたりしますが、「初心者でもいいですよ!女性でも大丈夫ですよ!と訴える以外の何か」を検討しないといけないように思いました(具体的にどうするのかはノーアイデアですが・・・)。

まとめ

というわけで、今回は先日開催されたRails Girls Osaka #5の参加レポートを書いてみました。

「1回コーチやってみたい~」という軽い気持ちで参加したこのイベントですが、初心者さんに上手く説明することの難しさや、女性から見た勉強会のハードルの高さについて、いろいろ考える良いきっかけになりました。

オーガナイザーのつじたさん(satomicchy)をはじめ、スタッフのみなさん、参加者のみなさん、コーチのみなさん、スポンサーのみなさん、会場提供をしてくださったイメディオのみなさん、どうもありがとうございました&お疲れ様でした!
機会があればまた参加したいと思います😃

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余談

そして、このイベントの翌日に遭遇したのが、大阪北部大地震です・・・。

運悪く大阪で大地震に遭遇して、なんとか西脇に帰ってきた話

大阪で大地震に遭遇しました

普段は兵庫県西脇市に住んでいる僕ですが、昨日たまたま大阪に泊まる用事があったために、運悪く天王寺のビジネスホテルで大地震に遭遇してしまいました。
地震が起きた直後は「でかかったけど、それでも阪神大震災のときの方がまだひどかったな~」と思いましたが、実際は今回の地震もかなりヤバかったですね。。。
今回の大地震で被害に遭われた方々には、心よりお見舞い申し上げます。

ちなみにホテルの部屋は地震発生から2分経った後でもギシギシ鳴り続けていました・・・。


天王寺から梅田まで歩いて戻りました

「たぶん止まっているのは電車だけで、西脇行きの高速バスは動いているはず」と勝手に思い込み、天王寺から梅田まで歩いて戻りました(Googleマップによると約7.5km)。

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普段からときどき妻と一緒に長い距離を散歩したり、近くの山で登山したりしてるので、これぐらい歩けるはず!と思えたのは良かったですね。

ただ、パソコンやらペットボトルの水やら重たい荷物を背負っていたせいか、最後の方はちょっと足が痛くなりました・・・💧

梅田で軽く絶望してました

が、梅田に着いたものの電車のみならず高速バスも全部運休。
さらに高速道路も全線通行止めに。

妻が「梅田まで迎えに行くわ」と言って家を出たものの、途中で渋滞がひどくなってギブアップ。
あらゆる交通手段を封じられてしまい、僕は梅田で途方に暮れていました。

いやあ、このときはちょっとした絶望を感じましたね。
「ヤバい、梅田から脱出できない😱」と。
(地震発生直後は「交通機関もすぐに復旧するだろう」とタカをくくってたんですが・・・)

こういう状況で一番心強い交通手段は、もしかするとチャリンコなのかもしれません🚲

実家の父親が迎えに来てくれました

最終的には14時ぐらいに高速道路が復旧し、それから大阪の実家の父親が梅田まで車で迎えに来てくれて、そのまま西脇の自宅まで送ってくれました。

家に着いたのは16:40頃。
地震発生から7時間近く経過していました。
わざわざ大阪から西脇まで送ってくれた、実家の父親に感謝感謝🙏

スマホがまさに生命線だった

あと、生命線だったのはスマホですね。
スマホが使えてネットがつなぐことができたので、常時家族と連絡を取ることもできましたし。
逆に言うと、電池が切れると致命的なので、ヨドバシカメラでモバイルバッテリーを買いましたよ。

「これでしばらくスマホの電池は大丈夫」と思うと、かなり精神的にほっとしましたね~。
ワタシ、スマホノナイセイカツ、モウカンガエラレナイ。

最善の選択肢はどれなのか、何度も決断を迫られた

今回は無事に帰宅できたから良かったものの、今日は何度も「どっちの選択肢を今選ぶべきか?」という決断を迫られました。

終わってみれば「こっちがアタリで、そっちはハズレ」とわかることも、その時点ではどっちが正解なのか全くわからないんですよね。

家族に迎えに来てもらうがいいのか、それとも電車やバスの復旧を待つのがいいのか、食料や飲み物はどれぐらい確保しておくべきか、などなど、数時間後の未来ですらなかなか予測できない状況で(大きな余震がやって来る可能性だって十分あるし、本当に運が悪かったら命を落とすかもしれない)、「これ!」という選択肢を何度も決断するのは結構タフな仕事でした。

まとめ

なにはともあれ、無事に生還できて良かったです。
阪神大震災でも大きな地震を経験したし、これ以上、大きな地震は体験したくないと思いました😣

おまけ:大阪を歩きながら撮った写真とか

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タクシー乗り場には人がいっぱい(でも空車のタクシーはほとんど来ない)

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梅田のお店はほとんど閉まってた(スタバとかにも入れなかった・・・)

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13:30頃の大阪駅の構内。待てども待てども電車の運行は再開せず。

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梅田ではグランフロント付近で時間を潰していました

大阪の街では海外の観光客の人たちが、突然の地震にすごく困惑している光景をよく見かけました。
見知らぬ国で突然こんな地震に巻き込まれたら、そりゃ不安になりますよね・・・。
列車の運行状況とかはちゃんと英語や中国語でも提供されていたのかなあ?

助けられるなら助けてあげたいと思いましたが、特に何かできることがあるわけでもないので、やむを得ず素通りしてしまいました(ごめんなさい🙏)

とりあえず、僕がやった人助けは、コンビニで「お母さんに連絡を取りたい」と言って困っていた小学生の男の子に、自分の携帯を貸してあげたことぐらいです。。

10年ぐらい前はすごく有名で活発に活動してたのに、近頃はさっぱり音沙汰がないエンジニアさんたちをふと思い出したりする話

僕がまったく無名のエンジニアで、ブログやTwitterを始めるか始めないかっていうぐらいの頃(2008年とか2009年とかそれぐらい)、ネット界隈には知名度も高くて頻繁にブログやTwitterを更新していた有名なエンジニアさんがたくさんいた。

何人かの人は今も第一線で活躍してるけど、一部のエンジニアさんたちはなぜかぱったりブログやTwitterを更新しなくなって「今何やってるの?」状態の人がちらほらいたりする。

当時は「〇〇さんはやっぱりすごいなー。Twitterのフォロワーもこんなにたくさんいるし」みたいに憧れてたりしたけど、何かの拍子にふと思い出してその人たちのアカウントを覗いたりすると、いつの間にか自分のTwitterアカウントの方がフォロワー数が多かったりする。

あの頃は頻繁に面白いブログ記事を書いてくれてたのに、なんで今ブログを見に行ったら最終更新日が2014年とかで止まってたりするんだろう?

こんな話、ネット歴が長いエンジニアさんは、「あ、そういえば」と心当たりがあったりしませんか?

ブログやTwitter上の活動が見えないと、その人たちは今どこで何をやっているのか全然わからないし、昔自分が憧れていたエンジニアさんには今も第一線で活躍し続けていてほしいのになあ、と少し寂しく思ったりする。

そんなわけで、僕は細く長くでもいいから、ブログやTwitterの更新はこの先も続けて「まだ生きてますよー」というハートビートを送り続けようと思う。
幸い、生きているだけでブログのネタはゴロゴロ転がっているので、そんな簡単に僕の更新が止まったりすることはないだろう。

以前から折に触れて、こんなことを考えてきたんだけど、さっきもふと「あの人は今?」と思ったアカウントを思い出してブログを覗きに行ったりしたので(で、その人のブログが2014年で更新が止まってた)、勢いでこんなエントリを書いてみました。

おしまい。