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女性も(そしてママもパパも)参加しやすいRuby勉強会、TokyoGirls.rbのイベントページを公開しました #tokyogirlsrb

お知らせ

先日、このブログでもお知らせした女性も参加しやすいRuby勉強会のイベントページを公開しました。

techplay.jp

この勉強会の概要は以下のとおりです。

イベント名
TokyoGirls.rb Meetup vol.1
日時
2019年3月2日(土)13:00〜17:00(受付12:30〜)
会場
TECH PLAY SHIBUYA
定員
42名(女性専用枠=20名、性別不問枠=15名、託児室利用枠=5名、録画協力枠=2名)
参加費
1000円(ケータリング代)
その他
託児室を提供します
イベントページ
https://techplay.jp/event/716251

この勉強会の3つの特徴

この勉強会の特徴はいろいろあるのですが、個人的な観点であえて3つに絞り込むとしたらこんな感じになると思います。

その1・登壇者が全員女性Rubyist!

登壇者は全員、ITエンジニアとして働いている女性Rubyistで、登壇テーマは以下のとおりです。
女性向けのトピックのみならず、男女関係なく勉強になる技術寄りな知見もあって、とても幅広いコンテンツになっています。

  • 去年の4月に初めてプログラミングを体験した私がエンジニアになってよかったと思うことかなきゃんさん)
  • システム障害との向き合い方しなもんさん)
  • Rubyでプログラミングの楽しさを知ろう!ようさん)
  • チームの変化は私の変化!チームとともに成長する!かとりえさん)

どの登壇テーマもすごく興味深くて、運営をやっている僕がすでにめっちゃ楽しみです!😆

その2・女性専用枠を用意!(でも男性も参加可能!)

「女性も参加しやすいRuby勉強会」ということで、今回は女性専用枠と性別不問枠を設けています。
一般的なIT勉強会では男性が過半数を占めることが多いですが、あえて性別で参加枠を分けることで、できるだけ男女比が偏らないように配慮しています。

「そもそも女性限定の勉強会にすればいいのでは?」という意見もあるかもしれません。
ですが、この勉強会では「開発の現場や勉強会には男性と女性がバランス良くいてほしい」「女性エンジニアと男性エンジニアの相互理解を深めたい」という思いから、男性も参加可能な勉強会にしています。

その3・無料託児室を提供!

そして、女性だけでなく、子育て真っ最中のパパ・ママエンジニアも参加しやすくなるよう、臨時託児室を設置しました。

当初は「会場内にパーティションで区切った託児スペースを設ける」という案を考えていたのですが、最終的には会場近くのイベントスペースを借りてそこを臨時託児室にすることにしました。

イベントスペースのレンタル料と託児サービス利用料は、このイベントの趣旨に賛同してくださった以下のスポンサー企業・個人のみなさんの協賛金から支払われます。
そのため、託児室を利用される方は追加料金を払う必要がありません。

スポンサーのみなさん、本当にありがとうございます!

なお、託児室の詳細については以下のページで説明してあります。

託児室について (TokyoGirls.rb meetup vol.1) · GitHub

その他、この勉強会が企画された背景や目的など

その他、この勉強会が企画された背景や目的等については、先日公開した以下のエントリを参照してください。

blog.jnito.com

まとめ

というわけで、このエントリでは2019年3月2日(土)に開催される女性も参加しやすいRuby勉強会、TokyoGirls.rbについてお知らせしました。

当日は僕もスタッフとして会場に常駐しています。
みなさんと会場でお目にかかるのを楽しみにしています!😄

techplay.jp

プログラマの成長とチクセントミハイのフロー理論

はじめに

先日、はてなブックマークのホットエントリー入っていたこちらの記事を読みました。

note.mu

すごく理路整然として読みやすい文章を書かれるので、プログラマとしても十分やっていけそうな方だなー、と思ったのですが、いろいろあって3年半で会社を辞められたそうです。(詳しくは上記記事をお読みください)

この話を読んだときに、ふと「チクセントミハイのフロー理論」の話を思い出しました。
というわけで、このエントリではフロー理論の話と、僕自身の経験談などをつらつらと書いてみることにします。

フロー理論の「不安・退屈・フロー」

フロー理論は、集中力が高まってその人のパフォーマンスが最大限に活かせる「フロー状態」が有名です。
フロー理論を説明するときは、人の精神状態を「不安・退屈・フロー」の3つに分ける以下の図もよく使われます(という話を弊社ソニックガーデン社長の倉貫さんから聞きました)。

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不安状態

自分が持っているスキルに対して、与えられたチャレンジの難易度が高すぎると人は不安を覚えます。

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難易度が高すぎると不安を覚える

退屈状態

反対に自分が持っているスキルに対して、難易度が低すぎると人は退屈やマンネリを感じるようになります。

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難易度が低すぎると退屈になる

フロー状態

このどちらでも無い状態、つまり自分のスキルと難易度がちょうどよいときに、人はフロー状態に入り、仕事が楽しくて面白いものになります。

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スキルと難易度のバランスが取れるとフロー状態に入る

「ちょっとだけ難しい課題」に取り組んでいるときが一番楽しく、なおかつ確実に成長できる

プログラマの仕事でいうと、「自分が現在持っているスキルよりもちょっとだけ難しい課題」に取り組んでいるときが、一番フロー状態に入りやすいのではないでしょうか?

また、「ちょっとだけ難しい課題」をコツコツクリアしていけば、仕事を楽しみながらスキルアップしていくことができます。

冒頭で紹介したブログの方は最初に配属されたチームで、このフロー理論でいうところの「不安ゾーン」に思いっきり入ってしまったのだと思います。

以下のブログの文章とイラストを見て、僕はそう感じました。

配属先は海外向けサービスの会員認証基盤を作るプロジェクトだったが、「Ruby on Railsでinstagramみたいなサービスを作ってみましょう!」程度の知識の人間がJavaでOAuth2.0の各機能を実装をするのはハードルが高すぎた。また、Dockerを用いてテストの自動化などを命じられたが、「 黒い画面でlsって押すとファイル名が出てくる」程度の人間にはコンテナ技術など到底理解できなかった。あっという間に私は心が折れてしまった。
 

文系でプログラマーになったけど色々失敗して3年半で会社を辞めた話|denkigai|note

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画像の引用元: 文系でプログラマーになったけど色々失敗して3年半で会社を辞めた話|denkigai|note

しかし、そのあとはフロントエンドチームに移動し、JavaScriptを書く仕事に就いたそうです。
先ほどの「不安状態」とは異なり、こちらの仕事は楽しんでいた様子がうかがえます。
この頃はおそらく「フロー状態」に入ることが多かったのではないでしょうか。

入力フォームに寿司(🍣)を大量に打ち込めるようになったときはオフィスで小躍りした。

JavaScriptはブラウザで即座に実行される。それが何よりも嬉しかった。私に必要だったのは小さなステップと目に見える成果、そして自信だったのだろう。
 

文系でプログラマーになったけど色々失敗して3年半で会社を辞めた話|denkigai|note

僕が最初に入ったSIerには「ちょうどいい課題」を継続的に与えてもらった

僕自身のプログラマ人生を振り返ってみると、この業界に入った頃はいい感じにフロー状態をキープできていたと思います。

一番最初は「マスタメンテ画面の項目追加ぐらいだったら、たぶん伊藤くんでもできるよ」と、非常に易しい課題が与えられました。
当時の僕はほぼ「プログラミング未経験」でしたが、頑張ればなんとかなりました。
自分の書いたプログラムがちゃんと動くと「やった!」と、すごく満足感を覚えました。
今思えば、「フロー状態に入りやすい、いい課題を与えてもらったな」と思います。

その後も、ちょっとずつ、ちょっとずつ、「前よりも難しい課題」が与えられました。
たまーに、「不安状態」や「退屈状態」に入ることもありましたが、そこまでは多くなかったので、結構楽しみながら「ほぼ未経験」から「そこそこのプログラマ」にスキルアップできたように思います。
最初に入社したSIerは、そういう意味ではすごく「当たり」だったのかもしれません(その一方で、ブラックな面もいろいろありましたが・・・w)。

ソニックガーデンに入った頃は「不安状態」でいることが多かった

「会社を辞めてしまった」ブログの方の話は、むしろ僕が今勤めているソニックガーデンに入った頃の方が近いかもしれません。
前職からソニックガーデンに転職した直後は、難易度の上がり方がちょっと大きすぎた気がします。
入社して2〜3年はフロー状態よりも不安状態になっていることの方が多かったです。

その証拠に、こんな気持ちを書いたブログ記事があったりします(苦笑)。

当たり前と言えば当たり前ですが、求められるハードルがめっちゃ高い!
そして当然、先輩プログラマが持っているスキルもめっちゃ高い!この格差は一体何なの!?
ある程度はこういう状況になるだろうと覚悟していましたが、それでも現実はその覚悟よりも遥か上でした。

(中略)

そんなわけで正直言ってここ1〜2週間はちょっと自信喪失気味でした。
「ブログで偉そうなこと書いてる資格なんて僕にはない。そんなことをしてるヒマがあったら、もっと勉強して一日も早く他のメンバーに追いつかねば!!」とか思ってたので、しばらくブログも放置しようかと思っていました。
 

ソニックガーデンに入社して1ヶ月が過ぎました - give IT a try
僕は運良く?「不安状態」から脱出できた

幸いなことに、僕の場合はひいひい言いながらも3年ぐらいでこの不安状態を脱出することができました。
そこに至るまでの過程は下記のスライドにまとめてあります。


ソニックガーデンに入った頃はRuby初心者だったのに、いつの間にかRubyの本まで出版するようになっていました😅

このように、僕はなんとか(運良く?)不安状態を脱出することができましたが、プログラマになってみたものの、開発の現場に入ってみたら難易度が高すぎてずっと不安状態に入ってしまう人は、結構多いんじゃないかなと思います。

まとめ

というわけで、このエントリでは「チクセントミハイのフロー理論」に絡めて、課題の難易度とプログラマの成長について語ってみました。

最近は「プログラミングを覚えて、半年で年収1000万のフリーランスになろう!!」みたいな宣伝をよく見かけるのですが、僕自身の経験に照らし合わせると、こういう目標を立てるとフロー理論で言うところの「不安状態」に思いっきり飛び込んでいくことになるんじゃないかなあ、と心配になったりします。

まあ、「半年で年収1000万」は極端だとしても、「すぐになんでもできるスーパープログラマにならなければ!!」と考えている(焦っている)人は多いかもしれません。

もちろん、高い目標を立てることは悪くないのですが、あまり急激に自分のスキルを上げようとすると、不安状態ばかりが続いて心が折れてしまうかもしれません。

どれくらいの難易度が適切なのかは人それぞれだと思いますが、「プログラミングってしんどい、楽しくない」という気持ちが続いている人は、このフロー理論のグラフを思い出して、自分のスキルと今取り組んでいる課題の難易度をちょっと見直してみると良いかもしれませんよ😉

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あなたが今取り組んでいる課題はどのポジション?

あわせて読みたい

僕自身のこれまでのキャリアは、以下の記事にまとめてあります。
こちらもあわせてどうぞ。
geek-out.jp

僕はまだ読んだことはありませんが、チクセントミハイのフロー理論について詳しく知りたい人はこの本を読むといいかもしれません。

フロー体験 喜びの現象学 (SEKAISHISO SEMINAR)

フロー体験 喜びの現象学 (SEKAISHISO SEMINAR)

PTAの会長をスムーズに選出するための工夫あれこれ

はじめに

もう1年近くの前の話になりますが、去年の今頃、僕は小学校のPTAの会長をやっていました。
そしてその頃、一番頭を悩ませていたのが、次年度のPTA会長の選出です。

このエントリでは、なぜそんなにPTA会長の選出が大変なのか、そして、PTA会長をスムーズに選出するためにどういう工夫をしたのかについて書いてみます。

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【もくじ】

PTA会長選出が大変な理由は「自ら立候補することが必須」だから

お通夜状態のまま校長室で深夜0時超え!?

さて、まずPTA会長の選出が大変な理由についてですが、これは息子の小学校では「PTA会長は必ず自ら立候補した人でなければならない」というルールがあるからです。
つまり、「最後はくじで決める」みたいなオプションが使えません。

PTAの会長は15名程度の地区の代表者(=次年度のPTA役員)を校長室に集めてその中から1名を選出するのですが、聞くところによると、夜8時頃から始めた会議が「お通夜状態」のまま、深夜0時を超えて続くこともよくあるそうです。
最後は根負けをした人が「じゃあ、私がやります・・・」と手を挙げ、その人がPTA会長として選出されることになります(まるで生け贄決定、みたいな構図・・・😱)。

僕はさっさと帰りたかったから手を挙げた

じゃあ僕はなんでPTA会長になったのかというと、深夜0時までお通夜状態で校長室に居続けるのが時間の無駄としか考えられなかったからです。

実際、去年の話し合いもすぐに「お通夜状態」に突入してしまったので、開始30分程度で「こりゃダメだな」と見切りを付けて「誰もいないんだったら僕がやります🙋🏻‍♂️」と手を挙げました。
(みなさんだったらどうしますか?深夜0時まで校長室に残りたいですか?)

しかし、「僕の次のPTA会長」を決めるときはそういうわけにはいきません。
なぜなら、手を挙げるのは必ず「僕以外の誰か」でないといけないからです。

あー、いやだ!!夜遅くまで学校になんていたくない!!
だいたい僕は早寝早起きが基本なので、毎晩9時には寝るんです。
深夜0時なんて完全に営業時間外です。
そんな時間まで絶対に起きていられません!!

そもそもなんで立候補制なの!?

ところで、そもそもなぜくじ引きがダメで、立候補制にしなきゃいけないのか?という点が気になりませんか?
僕は大いに気になったので、その理由について校長先生のところに話を聞きに行きました。

校長先生の回答は、「当たるべきではない人に当たってしまう可能性があるから」ということでした。
ときどき、親の介護問題のような大変な家庭の事情を抱えている親御さんがいたりするらしく、くじ引きでそういう人に当たってしまうリスクをなるべく避けたい、とのことでした。

うーん、大なり小なり、どの家庭も何かしらの問題は抱えていそうな気がしますが、たしかにくじ引きで「相当深刻な家庭の事情を抱えている人」に当たってしまうのは問題がある気がします。
(「それなら、そういう人を地区の代表者として出してくるな」という声が聞こえてきそうですが、そこには各地区ごとのローカルルールやら歴史的経緯やらがあって、学校はコントロールしづらい領域なんです)

というわけで、学校側に了承をもらった上で、「くじ引き」は避けながらも「お通夜状態で午前様」を避ける工夫をいろいろ考えて実践してみることにしました。

人はなぜ、「お通夜状態」になってしまうのかを考える

PTA選出会議で人々が「お通夜状態」になってしまうのはいくつか原因があると思いますが、一番大きな理由は「PTA会長を引き受けてしまったときに、自分の身に何が降りかかってくるか、まったく予想が付かないから」ではないでしょうか?

一寸先が真っ暗闇な状態で「誰か一歩前に歩いてくれませんか?」と言われて、自らすすんで前に出たがる人はまずいません。

また、「PTA会長を引き受けたら負け。完全に損」と思われている面も大きいと思います。
つまり、まったくメリットが見えず「ただ余計な仕事が増えるだけ」と思われてしまったら、やはり立候補する人は出てこないでしょう。

最後に、「人が集まっているだけで、場の空気がまったく暖まらないこと」も「お通夜状態」になる原因の一つだと思います。

隣の人が誰だかわからない、どんな人かもわからない、何を考えているのかもわからない、という状態では発展的な会話が何も生まれず、人々は「ただただ沈黙するだけ」になってしまいます。

「お通夜状態」を避けるための3つの鍵

というわけで、「お通夜状態」を避けるための鍵は、

  • PTA会長の仕事内容や仕事のボリュームをきちんと伝えること
  • PTA会長になるメリットも伝えること
  • ある程度お互いのことを知った上で、会話が生まれやすくなるように場の空気を暖めること

の3点ではないかと考えました。

それでは、PTA会長選出会議の当日に、僕が具体的にどんな施策を打ったのか、このあとで紹介していきます。

会議開始!最初は積木式自己紹介でアイスブレイク

校長室に集まった15名の新役員さんたちはみなさん緊張した面持ちで、室内はやはりしーんと静まりかえっています。
そこで今回はアイスブレイクとして、「積木式自己紹介」をやってもらいました。

積木式自己紹介というのは、

  • Aです。
  • Aさんの隣のBです。
  • Aさんの隣の、Bさんの隣のCです。
  • Aさんの隣の、Bさんの隣の、Cさんの隣のDです。

というように、前の人の名前を全員覚えながら自己紹介するゲームです。

ちょうど、新役員さんたちは2列に並んでいたので、半分の7〜8人ずつ、この積木式自己紹介をやってもらいました。
名前を忘れてしまったらもう片方のグループの人が名前を教えても良い、という特別ルールも作ったので、出席者全員がワイワイガヤガヤとこの積木式自己紹介を楽しみました。

積木式自己紹介を一通り終えたあと、

「さあ、場が盛り上がったところで、誰か立候補してくれる方はいませんか?」と聞いてみましたが、さっきまでの盛り上がりがウソのように、

シーーーン・・・・

と静まりかえってしまいました。(あ、ヤバい😅)

PTA会長の仕事内容をプレゼン

まあ、これだけで決まるはずはないですよね。
というわけで、次の手は「PTA会長の仕事内容とやってみた感想」を伝えることです。

事前に作っておいたパワーポイントのスライドと校長室にあったパソコンを使って、どんな仕事をやってきたのか、どれくらい大変だったのか、そしてPTA会長になるとどんなメリットがあるのか、といった点を紹介していきました。

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当日使ったスライドの一覧です

ちょっと脱線:実際のところ、PTA会長の仕事ってどうだったの?

思っていたほど大変ではない(本当に!)

1年間、PTA会長をやってみた感想ですが、僕個人の感想としては思っていたほど大変ではなかったです。

ネットではよくPTAの悪評を聞いていたため、もっと辛い仕事が待っているんだろうな〜と覚悟していたのですが、PTAの会議やイベントは学校側がメインで段取りを組んでくれるので、僕自身がゼロから手を動かして何かを生み出すということはほとんどありませんでした。
(僕の学校だけかもしれませんが、悪名高いベルマーク集めの作業もなかった!)

会議やイベントはまあまあの頻度で発生しますが、忙しくて都合が悪くなったときは副会長さんに代理をお願いしていましたし、本当にどうしようもないときは会議を欠席することもできました。

また、わからないことが出てきたときは、前年度の会長さんや学校にいつでも質問や相談をすることもできました。

このように、何かあったときは周りの人たちの手を借りることができたので、PTA会長の仕事は「思ったほど大変ではなかった」と僕は思いました。

校長先生や学校の先生たちと気軽に連絡が取れる、というメリット

次に、PTA会長になるメリットについてですが、PTA会長になると校長先生や学校の先生たちとの距離がすごく近くなるのが印象的でした。

気軽に校長先生や学校の先生たちとお話しできるので、通学路の安全面で気になっていることや、学校生活の環境改善案などを直接伝えたりできたのが良かったです。
ただの「保護者」の立場だと、いきなり校長先生に話しかけるのはハードルが高いですよね。

あと、セコい話ですが、運動会や音楽発表会といった催し物があるときに、利便性のいい「来賓用駐車場」を堂々と使わせてもらえるのも良かったですね(笑)。

トータルで見たら「やって良かった」

もちろん、いろんな会議やイベントに出席するのはそれなりに時間が取られますし、学校ってなんか非効率なことをやってるなーと思ったりしたことがないわけではありません。
ですが、トータルとして見ると「いろいろといい勉強になった。子どもたちの環境改善に直接コミットできてる実感があったし、面白かった😄」というのが僕の感想です。(ウソじゃないよ!)

PTAは何かと悪く言われることが多い昨今ですが、実際にやってみると「保護者である我々と学校の先生方が協力して、子どもたちの安全を守り、子どもたちの環境を改善していく活動」として、前向きに取り組む価値はあるんじゃないかなと思いました。(問題点もいろいろあるので、無条件にほめるわけにはいきませんが)

なので、そういった話を上記のスライドにも盛り込みました。

緊張感をほぐすための休憩タイム

さて、スライドも紹介して、これで誰か立候補者が・・・と期待して、聞いてみましたが、相変わらずの「しーん」でした😣

この時点で会議開始から1時間ほど経っていたので、ここで10分ほどの休憩を挟みました。

この休憩時間中、僕は意図的に席を外しました。
おそらく新役員さんたち同士で、僕の前では話しづらい話をするんじゃないかなーと思ったからです。

また、新役員さんたちも「会長になりたくない、なりたくない・・・!!」という気持ちがいっぱいで気が張り詰めていたと思うので、緊張感をほぐしてもらう目的もありました。

休憩終了、会議再開

休憩時間が終わったので校長室に戻ってみると、役員さんたち同士がわいわいと話していました。
ここまでは予想通りです。

「さあ、みなさん、休憩が終わってちょっと気が変わったよ、会長やってもいいよ、って人はいませんか〜?😊」と優しく聞いてみましたが、みなさん突然の「無言モード」に。

「うーむ、やっぱりハードルが高いな・・・。やっぱりこんな調子で深夜0時までやらなきゃいけないのか??(汗)」と思いましたが、気を取り直して次の作戦に打って出ました。

ダメな理由を語ってもらう作戦

次の作戦は「ダメな理由を語ってもらう作戦」です。

この作戦はその名のとおり、各人に「PTA会長を引き受けられない理由」を語ってもらいます。
そのときにひとつルールがあって、理由を話すときは必ず「引き受けたいのはやまやまなんですが・・・」という出だしで語り始めてもらいます。

これは、ダメな理由だけがストレートに語られると、「一方的に拒絶された感」が出てしまうからです。
また、こういう出だしを付けると、たいていみんな苦笑いになるので、「場の重たい空気や、話し手の後ろめたさを中和する効果」も狙っています。

なお、理由が語られたあとは誰が何をしゃべったか忘れないように、おおよその理由をホワイトボードにメモしていきました。

そしてついに・・・自ら立候補する人が出た!

「ダメな理由を語ってもらう作戦」はなかなか興味深かったです。

「おお、それは本当に大変そうですね😰」というご家庭の事情を話す人もいれば、「引き受けたいのはやまやまなんですが・・・」のあとに大した理由が出てこなくてしどろもどろになっている人もいました(苦笑)。
とはいえ、みなさんの話を聞いていくと「なるほど、そういう事情なら、わからなくもない」という理由を抱えている人が多かったです。

そして、理由を語る人が半分を過ぎたあたりである男性が、

「引き受けたいのはやまやまなんですが、私は夜勤が多いので・・・まあ、引き受けてもいいといえばいいんですが、副会長さんにすごく迷惑をかけそうで・・・」

と話し始めました。

「おおおおっっ!!!」

とざわめく室内。そこで僕が、

「いやいや、みなさん、迷惑だって思われる方はいますか?副会長になった人は、〇〇さんを助けてくれますよね?」

と尋ねると、全員大きく頷いています。するとその男性は、

「私も今日は早く帰りたいですし、じゃあ・・・やります!

とOKを出してくれました。

パチパチパチ👏と拍手が巻き起こる校長室。
これでついに新会長が決まりました!

会議が始まったのが19:30頃で、新会長が決まったのが21時過ぎです。
なので、今年は約1時間半で新会長を無事に選出することができました。
おかげで午前様にならずに済みました。あ〜、良かった〜!

この「ダメな理由を語ってもらう作戦」、隣に座っている人がどんな人で、どんな家庭の事情を抱えているのかがわかるので、「自分も大変だけど、他のみなさんも事情は同じだから、それだったらやるか」と思わせる効果があったみたいです✌️

余談:最後の一手は「投票」にするつもりだった

今回は「ダメな理由を語ってもらう作戦」が功を奏したのでそこで終わりましたが、それでも誰も立候補者が出なかった場合は最終手段として「投票」で決めることを考えていました。

この投票では各地区の代表者の氏名が書かれた投票用紙を配り、以下のルールに従って投票します。

  • 会長に適任と思われる方1名に「○」を付ける。
  • 事情を聞く限り会長にするのは避けてあげてほしいと思う人に「×」を付ける(複数可、ただし自分は除く)。

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用意していた投票用紙(モザイク部分は地区名が書かれています)

適任者に「○」を付けるだけでなく、避けてあげてほしい人に「×」を付ける、というところがこの投票のポイントです。
「ダメな理由を語ってもらう作戦」で各人の家庭の事情がわかっているので、「さすがにこの人が会長になったらかわいそうだろう」という人を除外しやすくなるのが「×」を付ける目的です。

そして、「○」は1ポイント、「×」はマイナス1ポイントで一番得票が多かった人を新会長として選出する、という方法を考えていました。
ですが、立候補者が出てくれたので、今回はこの投票用紙の出番はありませんでした。

まとめ

というわけで、このエントリでは僕が去年実際にやってみた「PTAの会長をスムーズに選出するための工夫あれこれ」を紹介してみました。

できるだけ「お通夜状態」になることを避けるために、場の空気を暖めることに注力していたせいか、会議が終わった後に校長先生から「話し合い中に笑い声が聞こえてくることは、これまで一度もなかった」というコメントをもらいました。

また、会議に出席していた新役員さんたちからも「スライドのおかげで、会長の仕事内容がよくわかった」「各人がダメな理由を語っていくのが良かった」といった感想をもらいました。

もちろん、この工夫は去年1回しか実践していないので、いつでもどこでも通用するかどうかはわかりません。
ですが、何もせずに「例年通り、誰かが手を挙げるのをひたすら待つ」よりかは良い効果があったと思います。

息子の小学校と同じように「PTA会長は立候補で決める」というルールを持っているPTAの方は、このエントリの内容を参考にして「できるだけ新役員さんたちが手を挙げやすくする工夫」を試してみてください😃

オススメの本

今回実践した工夫は「人の立場になって考える」「美しい心情に訴える」といった、書籍「人を動かす」に書かれている考え方を参考にしています。
この書籍の内容は仕事でも家庭でもいろんな場面で役に立つので、まだ読んでいない方は一度読んでみることをお勧めします。

人を動かす 文庫版

人を動かす 文庫版

あわせて読みたい

こちらのエントリではPTA会長として卒業式の式辞を述べたときの文例を載せています。
ありきたりではない式辞を考えていたら、こんなふうになりました。
blog.jnito.com

おまけ

Twitterで、もし自分が新役員としてPTA会長選出会議に出席していたら、「すぐに手を挙げるか」それとも「深夜0時を超えても待ち続けるか」というアンケートを採ってみました。

結果としてはご覧のとおり、約6割の人が手を挙げる、約3割の人が待ち続ける、という結果になりました。

あれ?おかしいな〜。6割も手を挙げる人がいたら、世間のPTA会長はすぐ決まるはずなのに??
・・・と思ったりもしますが、これはきっと、合理的な考え方を好むITエンジニアが主な回答者だったせいなんじゃないかな〜と思います😅