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「ITエンジニア、包丁研ぎにハマる」の巻

はじめに:包丁が切れない!

僕は全然料理をしない(できない)んですが、妻は料理が大好きです。
しかし、包丁が切れないことに不満を持っていて、「包丁が切れない、新しい包丁が欲しい」とずっと嘆いていました。

もちろん、毎日使う道具なので新しい包丁を買うことぐらいは全然構わないのですが、新しい包丁を買う以外に、「包丁を自分で研ぐ」という選択肢もあります。

いや、いちおう簡易シャープナーはあるんですよ。こんなやつが。

しかし、妻曰く「シャープナーを使っても翌日には切れ味が落ちる」とのことです。

なので、シャープナーではなく、ダメ元でいいから砥石を使ってちゃんと自分で一度研いでみよう、という話になりました。

よし、YouTubeで勉強だ!

砥石で包丁なんて一度も研いだことがないのですが、とりあえずYouTubeで予習してみます。
この動画が初心者向けでわかりやすかったです。


www.youtube.com

それから初心者向けの砥石セットをAmazonで購入しました。

YouTube動画によると、使ったあとに砥石を平らにするための修正砥石(面直し用砥石)もあった方がいいそうなので、これも買いました。

さて、包丁を研ぐための道具が揃ったので包丁研ぎの開始です!

初めての包丁研ぎ。その結果は・・・?

「初めてなのでようわからん」と思いながらも、なるべくYouTube動画のアドバイスを守って自分なりに包丁を研いでみました。

さあ、切れ味はどうか・・・おお、めちゃくちゃ切れる!!
トマトで試し切りをしたら、研いだあとはすーっとトマトを切ることができました!🍅

写真や動画があったらいいんですが取り損ねたので、上のYouTube動画のキャプチャ画像を貼って「こんなイメージです」というお伝えしておきます😅

妻も「めちゃくちゃ切れるようになった!」「包丁がよく切れると料理が楽しい!」と喜んでくれるので、そこから僕は包丁研ぎにハマっていったのでした。

2023.10.30追記:包丁研ぎガイドはなくてもいいかも

包丁を研ぐときは角度を一定に保つことが大事なので、初心者の人は下のような「包丁研ぎガイド」を使うといい、というアドバイスを見かけます。

僕も買ってみたのですが、ガイドを付けると逆に研ぎにくくなった(滑りが悪くなるから?)のですぐに使うのを辞めました。
「角度を一定に、角度を一定に・・・」と心がけながら、慣れないうちはゆっくり研げば、ガイドなしでも大丈夫なんじゃないかな〜と僕は思います。

ちょっとマニアックな包丁研ぎ動画にハマる

これまでYouTubeといえばギターの試奏動画ばっかり見てたのですが、それから「包丁を研ぐ動画」もチェックするようになりました。
なので最近はYouTubeのトップページにギターと包丁の動画がオススメとして上がってきます(苦笑)。

包丁研ぎの動画ではJIKKOという包丁ブランドの研ぎ師、Ryotaさんの動画をよく見ています。
初心者向けの話からマニアックな上級者向けの話まで、包丁研ぎに関するいろんな話をしてくれるのでとても面白いです。


www.youtube.com

プロにならって仕上砥石を買い足してみた

Ryotaさんは6000番以上の細かい番手の砥石(仕上砥石)をよく使っているので、僕も真似して3000番と8000番の砥石を買ってみました。

黄色が3000番、白いのが8000番の砥石

妻曰く、3000番→8000番と仕上げた包丁の方が切れ味がよいそうです。
あと刃先が鏡みたいにキラキラ光るようになります✨

上級編?刃先がボロボロの義母の包丁を研いでみた

そして今日は家の包丁ではなく、義母が使っている包丁を研いでみました。
この包丁は買ってからもう何年も研いだことのない包丁です。

わかりにくいですが、よ〜く見ると刃先がボロボロで波打っています。

ところどころ目で見ても明らかに刃が欠けている部分もあったりする包丁です。
もちろん、全然切れません(苦笑)。

2時間がかりで研いだった!

400番→1000番→3000番→8000番と順番に研いでいったのですが、ボロボロに欠けた刃をきれいにするために400番の砥石で何度も包丁を研ぐ必要がありました。
最終的にこの包丁を研ぐのに2時間かかりました。

で、研ぎ終わった包丁がこちらです。

遠目に見ると違いがわかりにくいですが、近くで見ると刃先の1〜2mmがピカピカになってますし、刃の欠けもきれいになくなっています。


コピー用紙がスパッと切れたら合格!

研ぐ前と研いだ後の切れ味の違いを検証できる動画も撮ってみました。
ぜひ動画を再生してみてください。

研ぎ終わった後の包丁はスパッとコピー用紙が切れてとても気持ちいいですね!

豆知識その1:初めて包丁を研ぐ人に伝えたい「バリ」の話

初めて包丁を研ぐ人は最初に載せたYouTube動画をよく見てその通りにやれば、だいたいうまくいくと思います。

ただし、「ポイント② 研げたか確認」で説明されている「引っかかりやバリ(カエリとも言う)」の確認がちょっと難しいかもしれません。
というのも、「包丁の引っかかり」というのがそれまでに体験したことがないとどんなものなのか想像しづらいからです。

僕の経験から言うと、何年も研いでない包丁だとなかなかバリは出てきません。
荒砥石(400番とか)で何分もガリガリ研がないと触ってわかるようなバリが出てこないので、気長に包丁を研いでください。
がんばってしばらく包丁を研ぐと「あ、たしかに引っかかるわ」というような感触が刃先に現れてきます。

反対に「この間研いだばかりだけど、ちょっと切れ味が落ちてきたのでまた研いでおこう」というぐらいのスパンで研いだときは、比較的すぐバリが出てくると思います。

豆知識その2:まな板は木製の方が包丁が長持ちする

今まで妻は食洗機でも使えるプラスチック製のまな板を使っていたのですが、プラスチック製だと硬いので包丁の刃を傷めやすいそうです。
なので、包丁の切れ味にこだわるようになってからは木製のまな板に切り替えました。

包丁がまな板の上にトンッと落ちたときの感触がプラスチックと木ではかなり違うようです。
妻曰く、やっぱり木の方がソフトで、包丁に優しいのが実感できるそうです。

豆知識その3:よく切れる包丁を使うと起きる変化

YouTube動画の中でもよく語られていますが、よく切れる包丁を使うとタマネギを切っても目に染みないらしいです。
たしかに妻も包丁を研いでからはタマネギが目に染みなくなった、と言っています。

あと、料理の味も変わるみたいですね。
我が家の場合、味ではないですが、包丁がよく切れるようになってから千切りにしたキャベツのシャキシャキ感が調理後もずっと続くようになりました。

まとめ

というわけで、このエントリでは最近砥石で包丁を研ぐのにハマってます、という話を書いてみました。
僕みたいに料理が全然できない人間でも、包丁を研ぐだけなら料理の腕前とは無関係に包丁研ぎの世界にハマることができます(苦笑)。

包丁がよく切れると料理がすごく楽しくなるみたいなので、「コピー用紙が切れない包丁」を使っている人はぜひ包丁研ぎにトライしてみてください!

理想のプロバイダを探し回った結果、OCNのIPv4に行き着いた話

はじめに

僕は自宅で長年WAKWAKというインターネットプロバイダを利用してたんですが、最近OCNに乗り換えました。

・・・というだけなら「ふーん」で終わってしまうのですが、実は3ヶ月ぐらいかけて、

WAKWAK
 ↓
OCN
 ↓
BIGLOBE
 ↓
OCN

とプロバイダを転々と切り替えながら、最終的にOCNを(しかもIPv6ではなくIPv4で)利用することに決めました。

このエントリではどういう経緯でこの結論に至ったのかを紹介します。

【もくじ】

我が家のインターネット環境の紹介と、おことわり

我が家のインターネット環境はこんな感じです。

  • 光回線=NTT 西日本 フレッツ光ネクスト 隼 ファミリータイプ(戸建て向け)
  • ホームゲートウェイ:PR-500KI
  • Wi-Fiルーター:Aterm WX5400HP
  • ホームゲートウェイ・Wi-Fiルーター間のLANケーブル:CAT6A
  • 自宅の所在地:兵庫県西脇市
  • ひかり電話利用(フレッツ以外の光回線だと自宅の電話番号が変わってしまう)

本エントリで書いているのは、あくまで「僕の自宅ではこうだった」という結果報告です。
どこでもこの通りになるとは限らないので、その点はあらかじめご了承ください。

というか、僕の自宅はちょっと特殊すぎるかもしれません(その理由は本エントリを読めばわかるはず)。。

用語の整理

  • 本エントリでいうIPv4はPPPoE接続のIPv4
  • 本エントリでいうIPv6はIPoE接続の(transix or OCNバーチャルコネクト or IPv6オプション)

困っていたこと:Amazon S3のファイルダウンロードが遅すぎる!!

僕は自宅でリモートワークしているプログラマです。
日々の開発業務は自宅で行っているのですが、とあるシステム開発で、プログラム実行時に毎回9MBほどの設定ファイルをAmazon S3からダウンロードしなければならないシステムがあります。

業務の話なので詳細は伏せますが、この設定ファイルは日本のAWSではなく、アメリカ・バージニアのAWSに配置されています。
テストコードを実行したり、ちょっとデバッグをしたりするのに、その都度、このファイルをダウンロードしなければならないのです。

ところが、このファイルのダウンロードがめちゃくちゃ遅い!

日中でも30秒以上、夕方以降になると遅いときは5分以上かかることがありました(ちなみにワースト記録は9分半です💀)。
コードをちょっと直して動作確認したいだけなのに、その都度何分間もパソコンの前でぼーっと待たなければいけなかったのです。

IPv6にしてもまだ遅い!

いくら海外にあるファイルとはいえ、たった9MBのファイルをダウンロードするのに5分もかかるのはちょっと異常です(光回線なのに!)。
そこでプロバイダのWAKWAKのサポートに相談したところ、「IPv4からIPv6に変えたら速くなるのでは」とアドバイスをもらったので、さっそくIPv6対応のWi-Fiルーター(Aterm WX5400HP)を購入し、IPv6に切り替えました。

その結果、速くなりました。が、まだ遅い!!

例の9MBのファイルをダウンロードするのに、日中でも15秒前後、夜になると1分ぐらいかかります。

iPhoneのテザリングだと夜でも3秒でダウンロードできるんですが?

ちなみに、ネットワーク接続をiPhoneのテザリング(UQ mobile)に切り替えると、同じ9MBのファイルが毎回3秒前後でダウンロードできます。これは昼間でも夜間でもほぼ同じです。

3秒と15秒(または1分)ではあまりにも違いすぎるので、こんなに遅くなる原因は何なのかを突き止めるべく、WAKWAKの技術サポートに何度も相談しました。

技術サポートの人は丁寧に応対してくれたものの、(〜〜〜そこに至るまでの紆余曲折は長すぎるので省略〜〜〜)最終的に「NTT側の問題かもしれないので、一度NTTに相談してみてほしい」と言われました。

NTTの人が試しにOCNにつないだら、あれ?速い!!

というわけで今度はNTTに相談です。
すると「ホームゲートウェイをもう何年も使っているので、一度新しいものに変えてみましょう」と提案されました。

そして数日後、NTTのサポートスタッフの人が我が家にやってきて新しいホームゲートウェイを設置してくれました。
設置した直後にダウンロード速度を測ってみたのですが、残念ながら何も改善されません。
相変わらず9MBのファイルをダウンロードするのに15秒前後かかります。

すると、サポートスタッフの人が「ためしにプロバイダを変えてみましょうか」といって、一時的に接続先をOCN(のIPv4)に切り替えてくれました。

そしたらなんと!iPhoneのテザリングと遜色ないスピード(3秒から5秒程度)で例の9MBのファイルがダウンロードできるじゃないですか!!

そうか、原因はプロバイダだったのか!プロバイダを変えたら直るんだ!やったー!!

と、僕は大喜びでOCNに申し込みました。

IPv4だと速いのに、IPv6だと遅いOCN・・・

数日後、無事に我が家のプロバイダがOCNに切り替わりました。

やはりOCNだと9MBの設定ファイルが3秒前後、遅くても10秒以下でダウンロードできます。
「よしよし、じゃあ次はIPv6接続だ!」ということで、その数日後にIPv4からIPv6に切り替えました。

が・・・あれ?なんで?なんでまた15秒ぐらいかかるの??

IPv4だったら3秒前後で終わってたファイルダウンロードが、IPv6だと速くても10秒、平均すると15秒前後になってしまいました。

IPv6はIPv4よりも速いっていうのが定説なのに、IPv6の方が遅いじゃん!なんで!?

同僚曰く「OCNよりもBIGLOBEの方が速くて安定してるよ」

この話を弊社ソニックガーデンのメンバーにしたところ、「僕はOCNを使ってたけど、この間BIGLOBEに変えた。そしたら安定して速くなったよ。OCNはちょっと不安定だったんだよねえ……」という返事が返ってきました。

なんだってー!?OCNダメじゃん!僕もBIGLOBEにする!!

ということで、数日でOCNを解約して、今度はBIGLOBEに乗り換えました。

あれれ、別に速くないじゃん、BIGLOBE・・・

が、残念なことに、我が家においてはBIGLOBEのパフォーマンスはイマイチでした……。
IPv4でもIPv6でも、例のファイルをダウンロードするのに15秒ぐらいかかってしまいます。

日常的に使うインターネットは十分なスピードが出ているのですが、バージニアにあるS3ファイルをダウンロードするときだけ、満足なスピードが出ないのです(ちなみに、OCNも日常的に使うインターネットのスピードは十分でした)。

同じプロバイダを使ってても環境によって違いが出てくるようですね(そもそもBIGLOBEを使っていた彼はNTT東日本のフレッツだし……)。

我が家の場合、OCNは「IPv4なら速い、IPv6だと遅い」でしたが、BIGLOBEは「IPv4もIPv6もどちらも遅い」という結果だったので、「それならOCNの方がマシ」ということになります。

というわけで「OCNのIPv4がベスト」という結果に

はい、というわけで結論としては「OCNのIPv4がベスト」ということになり、一度解約したOCNに再契約しました。
短い間でしたがどうもありがとう、BIGLOBEくん。。

ちなみに、ここまでの調査結果を一覧化すると、こんな感じになります。

プロバイダ v4 or v6 日常的なネット fast.com バージニアのS3
WAKWAK IPv4 遅い 10〜50Mbps 激遅(5分以上)
WAKWAK IPv6 あまり速くない 100Mbps前後 遅い(15秒〜1分)
🏆 OCN IPv4 速い(最速?) 130〜500Mbps 速い(3〜10秒)
OCN IPv6 速い 130〜250Mbps 遅い(15秒前後)
BIGLOBE IPv4 速い 130〜250Mbps 遅い(15秒前後)
BIGLOBE IPv6 速い 130〜250Mbps 遅い(15秒前後)
テザリング - 遅い 50Mbps前後 常時爆速(3秒)

上の一覧にあるとおり、

  • 日常的なネット接続で速いのはOCN、またはBIGLOBE
  • 僕が仕事で使うS3ファイルのダウンロード速度が速いのはOCNのIPv4、またはiPhoneのテザリング

でした。

この結果から、日常的なネット接続もS3ファイルのダウンロードも十分速い「OCNのIPv4」が僕にとってベスト、という結論になったのでした。

2023.10.22追記:tracerouteの結果あれこれ

各プロバイダのtracerouteの実行結果を以下にまとめました。
ただ、BIGLOBEだけはこちらの手違いで記録を残せていませんでした。どうもすいません🙏

traceroute examples - GitHub

IPv6って本当に速いの?

WAKWAKはともかく、OCNとBIGLOBEに関してはIPv4もIPv6も日常的なネット接続ではほとんど差を感じられませんでした。

OCNにいたっては、IPv6よりもIPv4の方が速い印象があります。
早朝に測った参考値ですが、OCNのIPv4につないだ状態で fast.com でネット速度を計測すると、600Mbps近い速度が出たことがありました。

とはいえ、日常的なネット利用だと100Mbps以上あれば十分らしいですね。

最も要件の厳しい、反応速度が求められるオンラインゲームでは、快適にプレイするためには100Mbps以上の速度が望ましいとも言われています。さまざまなケースに快適に対応できる目安の速度として、端末あたり実測値で100Mbps以上の速度が1つの目安といえそうです。

Wi-Fiの速度の目安は?ストレスのないWi-Fi環境をつくろう! | バッファロー

それにしてもなんでWAKWAKを?

ところで、読者のみなさんの多くが「WAKWAKって何?初めて聞いたんだけど?」と不思議に思っているかもしれません。
WAKWAKはいちおうNTT系列のプロバイダなんですが、知名度はあまり高くないと思います。

WAKWAK(わくわく)とは、NTT東日本の子会社であるNTT-MEが提供しているインターネットサービスプロバイダ(ISP)である。NTT東日本のメンテナンス会社の特性を生かし、個人だけでなく、法人に対してもサービスを提供している。

WAKWAK - Wikipedia

このプロバイダを使っていた理由は、大昔(20年以上前かも?)に読んだパソコン雑誌のプロバイダ比較記事で「安いながらもサービスが充実している」と紹介されていたからです。
それからは乗り換える理由も特になかったので、ずるずるとWAKWAKを使い続けていました。

が、こうやって比較すると、業界大手のOCNやBIGLOBEの方が速かったので、もっと速く乗り換えるべきだったかもしれません。。
(もちろん、これはあくまで我が家の話なので、この結果が読者のみなさんにも当てはまるとは限りません)

参考:S3ファイルのダウンロードが遅いのは我が家だけ?

ちなみに、我が家ではなぜかダウンロードに時間がかかる「バージニアにある9MBの設定ファイル」ですが、弊社ソニックガーデンのメンバー数名(全員自宅でリモートワーク&IPv6)に「ちょっと試しにダウンロードしてみて」とお願いしたところ、みんな3秒前後でダウンロードできたみたいです。

なんで僕の自宅だけこんなに遅いんでしょうねえ。。

IPv6についてわかったこと

ところで、僕は"IPv6"という用語は知っていたのですが、実際に使っていなかったのでそこまで詳しく理解していませんでした。
今回いろいろ対応してきた中でわかったことをまとめておきます。

IPv6はIPv4に比べて混雑しにくい(らしい)

IPv6はIPv4に比べてまだ利用者が少ないので、夜間でも混雑しにくいようです。
また、IPv6はIDとパスワードによる認証がないのも速い理由のひとつだそうです。

が、上で述べたとおり、我が家では「そこまで劇的な違いを感じない」「OCNだとむしろIPv4の方が速い」という結果になりました。

IPv4 over IPv6の通信規格はプロバイダによって異なる

IPv4とIPv6はそのままでは互換性がなく、本来ならIPv6回線で接続するには接続先のサイトもIPv6に対応している必要があります。
しかし、IPv4 over IPv6という技術を使うとIPv6未対応のサイトにもIPv6で接続できます。

IPv4 over IPv6にはいくつか通信規格があります。
たとえば、WAKWAK、OCN、BIGLOBEは以下のようにそれぞれ異なった通信規格を使っています。

  • WAKWAK=transix
  • OCN=OCNバーチャルコネクト
  • BIGLOBE=IPv6オプション(以前の名称はv6プラス

IPv4 over IPv6だと利用できないゲームやサイトがある、という話もありますが、僕が使った限り特にトラブルは起きませんでした。

各通信規格に対応したWi-Fiルーターを使う

IPv4 over IPv6を利用するためには、各通信規格に対応したWi-Fiルーターを使う必要があります。
ですので、IPv4からIPv6に切り替える際は「自分のプロバイダが採用している通信規格」と「自宅のWi-Fiルーターが対応している通信規格」を調べて、双方がマッチしているかどうかを確認する必要があります。
もし、Wi-Fiルーターが対応していない場合は新しく買い直す必要があります。

ちなみに僕は以前使っていたWi-FiルーターがIPv6未対応だったので、Aterm WX5400HPに買い換えました。

IPv6の利用は追加料金不要(であることが多い)

WAKWAKもOCNもBIGLOBEも、IPv6の利用は基本料金に含まれていて追加料金は不要でした。
他のプロバイダもほとんどが追加料金不要になっているはずです。

IPv6のプロバイダ切り替えはちょっと面倒

IPv4の場合は、新しいプロバイダの接続用IDとパスワードを設定すれば、すぐにプロバイダを切り替えることができます。

一方、IPv6は自分専用のIDとパスワードがあるわけではないため、プロバイダに設定の切り替えをお願いしなければなりません。
IPv6のプロバイダ切り替え手順はだいたい以下のようになります。

旧プロバイダにIPv6の接続解除を依頼する
 ↓
旧プロバイダが接続解除してくれるのを待つ(★)
 ↓
旧プロバイダが接続解除したら、新プロバイダにIPv6接続を申し込む
 ↓
新プロバイダが接続してくれるのを待つ(★)
 ↓
新プロバイダの接続が完了すれば終わり

上の手順のうち、★の待ち時間がちょっとネックで、半日ぐらいで終わることもあれば、1週間以上待たされることもあります。

今回のプロバイダ切り替えでは、OCNからBIGLOBEに切り替える際にOCNがIPv6を解除するまで10日ぐらいかかりました。
また、BIGLOBEでIPv6接続するのにも3日ぐらいかかりました。
こちらとしてはさくっと新しいプロバイダに切り替えたい、と思ってもこの待ち時間があるため、どれくらいで完了するかが事前に予測できません。

また、旧プロバイダが接続解除してから新プロバイダの接続が完了するまではIPv6が使えない期間が出てきます。
そのため、切り替え期間中はIPv4でも接続できるようにしておかないと、その間は自宅でインターネットが使えなくなるので要注意です。

現在利用中の通信規格を確認する方法あれこれ

IPv4からIPv6に切り替えても、どちらもふつうにネットが使えるだけなので、現在利用中の通信規格がIPv4なのかIPv6か客観的に確認する方法がありません。
こういう場合は「確認君プラス」を使うと、下記画像の赤枠部分に現在利用しているプロバイダと通信規格が表示されます(以下はOCNのIPv4の表示例ですが、IPv6だと「OCNバーチャルコネクト」と表示されます)。

ただし、BIGLOBEの場合はIPv6でつないでも"BIGLOBE"としか表示されず、IPv4との違いがわかりませんでした(接続サービスが"v6プラス"から"IPv6オプション"に変わったせい?)。

なので、BIGLOBEの場合は以下のサイトを使うとIPv6オプションかどうかを判定することができます。

IPv4/IPv6接続判定ツール

・・・と、いろいろIPv6についてわかったことがあるのですが、結局我が家はIPv6ではなく、IPv4を使い続けることになってしまいました😭

まとめ

というわけで本エントリでは理想のプロバイダを探し回った結果、OCNのIPv4に行き着いた、という話を書いてみました。

我が家の場合は「バージニアのAmazon S3にある設定ファイルのダウンロードが異様に遅い」という謎現象があったため、OCNのIPv4を使うことになりましたが、こんな要件でプロバイダ選びをするのはたぶん僕ぐらいだと思います。。

よって、本エントリの情報が参考になる人はほとんどいないと思いますが、この3ヶ月間、プロバイダのサポートに問い合わせたり、プロバイダを何度も切り替えたりと、めちゃくちゃ労力をかけたので個人的な格闘記録としてブログに残しておくことにしました。

もし同じような現象に遭遇している人がいたら(いないと思いますが)、プロバイダを変えると速くなるかもしれませんよ!

あわせて読みたい

IPv6を利用するためにWi-Fiルーターを買い換えたら、今度は自宅のネット環境が不安定になったのでWi-Fiルーターを壁掛けにしました、というお話です(これはこれで大変でした……)。
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プロフィール写真を変えました in 2023

プロフィール写真を3年ぶりに新しくしました。
2023年Ver.はこちらになります。

以前のプロフィール写真はこちらでした。

今回の写真は自宅の庭木をバックに、妻にiPhoneで撮ってもらいました。
本当は愛犬を抱っこしてたんですが、写真をトリミングしたらほとんど写らなくなってしまいました(ごめんね💦)


これまでのプロフィール写真の変遷

僕は2010年頃からブログやTwitterを始めたんですが、その頃から「実名&顔写真あり」でやってきてます。
プロフィールはGravatarに登録していて、2010年から2023年までのプロフィール写真を一覧化するとこんな感じになりました。

ずっと同じ写真を使ってると「なんか写真と実物が違う!」みたいな話になりそうなので、数年に一度アップデートするようにしています。

なんで顔写真を使ってるの?

なんとなく、日本人はあまりネットに自分の顔を載せない人が多い印象があります。
なぜ僕が顔写真を載せてるのかというと、ブログやTwitterを始めるにあたって、当時憧れのエンジニアだったマーチン・ファウラーやケント・ベックが顔写真を出してたので、「じゃあ僕も真似しよう」ということで顔写真を使い始めたのがきっかけです。

ちなみに、最初のプロフィール写真がモノクロなのも、当時のマーチン・ファウラーやケント・ベックの顔写真がモノクロだった*1影響ですw

まとめ

というわけで、また数年後にアップデートすると思いますが、それまでは2023年Ver.のプロフィール写真でよろしくお願いします〜!

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3年前にプロフィール写真を更新したときのブログです。
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おまけ

*1:たしかそうだった気がするけど、確信はないです😅