↑のエントリで書いたダックタインピングとダメエンジニアの関係や考え方について、Matz先生の非常に興味深いコメントを読ませてもらいました。
以下にちょっと引用してみます。(またまた無断転載ですみません・・・)
ダメエンジニアしか手に入らないという悲観的な考えと、ダメエンジニアでも鎖で縛れば使い物になるという極度に楽天的な考えが同居できるもんなんだな。
— Yukihiro Matsumoto (@yukihiro_matz) September 15, 2010
「うちのエンジニアはダメダメだ」と「こいつらを矯正してなんとかまともな仕事をさせてやる」ってのは、一番ダメな組み合わせじゃないか。ダメなのはエンジニアじゃなさそう。
— Yukihiro Matsumoto (@yukihiro_matz) September 15, 2010
そうですか、理解できませんか。それはすごく幸福か、すごく不幸かのいずれかですね。RT @kimutakura: どういうことですか?なぜだめなのか理解できません。
— Yukihiro Matsumoto (@yukihiro_matz) September 15, 2010
@kimutakura まず自分のところのエンジニアを「ダメ」としている時点でまずいでしょう。ダメエンジニアはダメソフトしか開発できません。「良いエンジニアを採用する」か「良いエンジニアに育てる」か、いずれかを目指さないと。
— Yukihiro Matsumoto (@yukihiro_matz) September 15, 2010
@kimutakura 次に「ダメエンジニアでも使いようで良いソフトが作れる」と素朴に信じているところがまずいでしょう。数で勝負できるのは単純作業だけです。ソフトウェア開発はそんなに単純じゃないでしょう。
— Yukihiro Matsumoto (@yukihiro_matz) September 15, 2010
@kimutakura 私の経験では生産性を発揮させるのに有効なのは強制ではなく自由です。規範は必要なこともあるでしょうが、あくまでも自発的なものです。
— Yukihiro Matsumoto (@yukihiro_matz) September 15, 2010
う〜ん、おいらも「ダメエンジニアを鎖でしばるのはやむを得ない」みたいなことを書いていたので、なんか非常に考えさせられますね。
結局のところ、ダメエンジニアはどんな言語を使おうと、またどんな鎖でしばろうと、使い物にならん、ということですね。
確かにそれはそうかもしれません。
「数で勝負できるのは単純作業だけです」というあたりも道理ですし。
また、解の一つとして「良いエンジニアに育てる」という考えを挙げておられます。
確かに、「ダメだったら良くなるように育てる」という考えもよく分かります。
ただ、「どうやったら育つのか?」という問題が次に持ち上がってきますよね。
おいらの経験上、外野から「勉強せい!」と無理強いしても、きっとそれほど育たないと思います。
一番望ましいのは「自発的に勉強する姿勢を身につけてもらう」ことだと思います。
じゃあ、今度は「どうやったら自発的に勉強するのか?」という話になってきます。
これまた難しい問題ですが、自分に当てはめてみると「良いエンジニアと一緒に仕事をして、技術力の重要性と面白さを体感すること」なんじゃないかな〜?と思います。
参考までに自分のツイートを挙げておきます。
おいらにも今までに何人か「この人すげー!こうなりたい!」って思う人がいた。そういう人が身近にいるのは重要だよな。まあ、おいらもだいぶ修行を積んだので、今はもう彼らを超えた気がするけど(笑)/「ああいう人になりたい!」がキャリアづくりの第一歩 http://goo.gl/KSvO
— Junichi Ito (伊藤淳一) (@jnchito) September 15, 2010
ええ、追いつけ、追い越せで山ほど本を読んだり、自分の頭で設計したりしたですよ。手と頭を動かさないとスキルは上がらん。
— Junichi Ito (伊藤淳一) (@jnchito) September 15, 2010
だから簡単に言うと、「良いエンジニアの中で働かせる」ということになりますね。
もちろん自分自身も周りに良い影響を与える「良いエンジニア」になって、少しでも「良いエンジニア」を増やしていく必要があると思います。
それでも育たないダメエンジニアがいたら・・・もう限界?
あとは給料アップをチラつかせて釣ってみるとか。う〜ん、ダメだろうな。
そういう方は単純作業に従事していただくか、ご退場いただくか、そういう話になってきちゃうんですかね〜?
他にもダメエンジニアを良いエンジニアに育てるための参考事例を持っている方がおられれば、是非聞いてみたいものです。