はじめに
昨日、3年ほど使ってきたホワイトMacBookくんを妻の実家のインターネットマシンとして譲りました。
2ヶ月ぐらい前にMacBook Airを買って、それまで我が家のインターネットマシンだったMacBookくんの出番がめっきり減っていたからです。
そのMacBookと引きかえに、妻の実家に預けていた古いThinkpadを引き取ってきました。
無線LANカードはカバーが外れちゃってるし、
ディスプレイのヒンジもむき出しになってるし、
入ってるOSはWindows XPだし、
おまけにバッテリは瀕死状態で、電源を抜いたら30秒で充電切れになってしまうシロモノだし、もはや完全無欠なオンボロPCなので、スクラップにするしかないですよね〜。
・・・という話を書いて終わろうと思っていたのですが、「そういや、なんでこのPC買ったんだったっけ?」とふっと思い返してみました。
Thinkpadの購入理由
このPCを買ったのは確か2004年の1月ぐらいだったと思います。
僕がこの業界に入ったのが2003年の1月だったので(注: 僕は中途入社です)、ちょうど業界2年目に入る頃に買いました。
僕が入ったのは典型的な「下請けメインのSIer」で、入社した当初はVBやAccess VBAのプログラムを書いてました。
そして入社半年を過ぎたあたりで、とあるJavaの案件に参加することになりました。
Javaの開発に参加して驚いたことの一つが、EclipseというVisual Studio並みにリッチなIDEがフリーで提供されていたことでした。
またIDEだけはなく、便利なフレームワークや各種ライブラリがオープンソースで数多く存在していることも驚きでした。
「これならPC買うだけで、会社と同じ開発環境が作れるやん!」
と思い、自分の勉強用に購入したのがこのThinkpadでした。
Thinkpadとたわむれた日々
というわけで、最初に入ったSIerに在籍していた頃はこのPCで色々とJavaのプログラムを触っていました。
たとえば、技術書の付録CD-ROMやインターネットから面白そうなフレームワークやライブラリを入れたりして、よく遊んでいました。
このPCを使って学んだことはそう少なくありません。
もう時効だと思うのでバラしますが、会社の大きなプロジェクトで書いていたプログラムをこのPCに持ってきて動作させたこともあります。
SIerがそういう行為にうるさいのはみなさんご存知の通りです(苦笑)。
「そうか、このPCにも結構お世話になってたんだなあ」ということに昨日、初めて気付きました。
これも一つの自己投資
当時は単に「面白そうだから買ってみた」「Javaをさわって遊んでみたかった」という考えだけだったのですが、今思えばこのPCを買ったことも「自己投資」として役に立ったのかなと思います。
当時、このPCは20万円ぐらいしました。
勉強用に買ったものといえば、他にも大量の技術書があります。
技術書は200冊以上買ってるので、一冊平均3000円だと考えれば総額で60万円以上になります。
しかしそうやって勉強してきたおかげで、社内での評価を上げてもらったり、転職する際の有利な条件になったり、間接的な「見返り」は十分得られていると思います。
少し話はそれますが、英会話のNOVAでは倒産に伴い、ぶっちゃけ40万ぐらいネコババされました。
しかし倒産する前に受けていたレッスンでそこそこ英語力は上がったので、そのおかげで外資系だった一つ前の会社に転職できたと思っています。
転職後はかなりお給料も上がったので、40万ぐらいの損失は軽くカバーできているはずです。(それでもまだちょっと悔しいですが。。。)
最もローリスクでハイリターンな投資先は自分自身
僕は株を買ったり、パチンコをやったりしたことはないので正確な比較はできませんが、おそらく「自分に投資すること」が最もローリスク・ハイリターンで回収率の高い投資(もしくはギャンブル?)なんじゃないかと思います。
もちろん投資するのはお金だけではなく、時間も含めてです。
「プログラマは業務時間以外でも勉強しなければならない」というような話をよく耳にしますが、プログラマに限らず、何らかの職業に就いている人が、プライベートのお金や時間を使って勉強したりするのはきわめて自然で当たり前のことだと僕は感じます。
なぜなら、そういう人たちはローリスク・ハイリターンな投資をしているからです。
もちろん、その回収率の良さはリターンが得られるまでの時間的な長さと引き換えになってますけどね。
ブログを書いたり、勉強会で発表したりするのも同じようなことだと思います。
その活動自体が直接大きなお金に変わることはありませんが、こつこつ続けていればそれが将来実を結んで、いつか自分の身を助けてくれるはずです。
だから、積極的に自分のお金や時間を自分に投資するのは、一番賢い投資のやり方だと僕は考えます。
ただし、自分に投資するときは短期的な見返りを期待せず、気長に回収されるときがやってくるのを待ちましょう。
Thinkpadの購入理由をようやく思い出した昨日の僕のように、回収の完了はあいまいで、なだらかなものになることもよくあります。
おわりに
と、数年ぶりに帰ってきたThinkpadを見ながら色々考えていたら、思ったよりも大きなテーマに発展してしまいました。
今までありがとうThinkpadくん!!
・・・でもキミはオンボロだし、我が家は完全にApple製品一色だし、キミの居場所はもうないんだよ。
さーて、どうしよっか・・・?