はじめに
タイトルにもあるように、運良く中古価格で新品のKindle DX(graphite Kindle DX)が手に入りました。
その一部始終がちょっと面白かったので紹介してみます。
電子書籍リーダーの選定からオークションでの落札まで
ちょっと前から電子書籍リーダーを買おうと思っていました。
理由は日本の本よりも洋書の方が技術書が充実しているので、いつでもさっと洋書を手に入れたかったのと、本棚に本をあまり増やしたくなかったためです。
すでにiPad2は持っているのですが、今や子どもたちのおもちゃになり下がってしまったのと、画面のドットが粗くて長時間文字を読むのには適していないという理由で、できれば新しい電子書籍リーダーを買いたいと思いました。
電子書籍リーダーの候補はRetinaディスプレイを搭載したThe new iPadとiPadサイズのe-inkディスプレイを搭載したKindle DXでした。
(ちなみにKindle Touchは安いけど画面が小さすぎるので候補から外れました)
しかし、どちらも新品で買うと結構いい値段がします。(3万〜4万)
あまり値段が張ると「そのお金でいっぱい本が買えるやん!!」ということになってしまうので、できればなんとか2万円以内に収めたいと思っていました。
しばらくヤフオクをウォッチしているとKindle DXが出品されているのを見つけました。
「よっしゃ、これだ!入札〜!!」と鼻息荒く落札して、そのKindle DXを2万円ちょっとで手に入れました。
落札したのは初期型だった・・・
ところが、落札後に気付いたのですが、僕が落札したのは初期型のKindle DX(whiteモデル)でした。
こいつは現行のKindle DX(graphiteモデル)に比べて
- 3G回線がアメリカ国内でしか使えない
- 画面のコントラストが弱い
といった難点がありました。
まあ、3G回線が使えなくてもUSB接続で本はダウンロードできるし、画面のコントラストが弱いといっても必要十分なレベルではあったので、「安く手に入ったんだからいいじゃないか!(どうせならgraphiteモデルを手に入れたかったけどさ・・・)」とちょっと負け惜しみを言いながら(?)しばらく使っていました。
Amazon.comとファームウェアアップデートのトラブルシューティング
ある日、このKindleのファームウェアを確認してみると最新版ではないことに気付いたので、ちょっとバージョンアップしてみようと思いました。
Amazon.com(USアマゾン)に載っている手順に従ってバージョンアップを行ったのですが・・・あれれ?途中でエラーが起きてバージョンアップできません。
何度やっても、何度手順やFAQを確かめてもエラーが出るので困ってしまい、サイトに書いてあった「それでも解決しない場合はContact usしてください」の指示に従うことにしました。
Contact usのページではEメール、電話、チャットの3種類が選べました。
Eメールだと情報のキャッチボールに時間がかかるし、日本ならともかく海外にいきなり電話するのには抵抗が強すぎるので、チャットを選んでみました。
チャットはブラウザ上でやりとりができます。サポートの人もすぐに応対してくれました。(もちろん英語です)
ところがやはりバージョンアップがうまくいかず、最初の担当者はギブアップして、別の担当者に代わりました。
しかし、その人の指示に従ってもまだうまくいきません。
そして最後に「もっと詳しく確認したいので、電話をかけてもいいか?」と言われました。
えっ、電話!?マジですか???
一瞬目を疑いましたが、どうも本気のようです。
それでも半信半疑で電話番号を教えてみたところ・・・数分後に自宅の電話が鳴りました。
ホントにかけてきたー!!!
おそるおそる電話をとってみると、受話器の向こうから男の人が英語で話しかけてきました。
英語の「読み/書き」はまあまあ得意なんですけど、「聴く/話す」はめっちゃ苦手なんです、僕。
特に視覚的な情報が得られない/与えられない電話は中でも一番の苦手分野です。
が、ここまで来た以上、やるしかありません。
ちなみにサポートセンターの人は対応は丁寧なんですが、担当者が代わったときにあまり引き継ぎをしないらしく、毎回ゼロから状況を説明する必要がありました。
電話でもこちらが英語で状況を説明して、向こうの指示に従いました。
が、聴き取りが本当に難しい・・・。
「もっとゆっくり話して」と伝えても、まだ結構速い。
変な汗をかきながら「すいません、聴き取れなかったのでもう一度お願いします」と何回も聴き返していました。
それでもサポートの人には最後までイライラされずに付き合ってもらったのは助かりました。(たぶん内心はイライラしてたでしょうけどね〜)
結局、その日の結論としてはKindle内部のログをメールで送付して、後日回答してもらうということになりました。
(ちなみにKindleのHOME画面からMenu > Searchで「;dm」というキーワードを検索すると、KindleのログデータがHOME画面に現れます。今回はこの方法でログを取り出しました。)
Amazon.comからの返信、そして交換
一週間ぐらいしても返事は来ず、「結局諦めたんかな〜?それとも回答をするっていうコメント自体を僕が読み間違えたんやろか??」と思っていたところ、10日ぐらいしてようやく返事がやってきました。
I'm sorry your Kindle isn't able to update its software. Please contact us via phone or chat so we can try some real-time troubleshooting and see if you need a replacement.
「バージョンアップできないのか〜。まあ仕方ないか。別に大きく変わるわけでもないし。ん?でもreplacementって何だ?交換してくれるの??」
・・・というわけで、再びチャットを始めました。もう電話は絶対イヤです(-o-;;)
で、チャットをしてみると担当者が「このままより詳しい調査を続けていくのと、本体を交換するのと、どっちがいいですか?」と尋ねてきました。
別にこのKindle自体に何か特別な愛着があるわけではないので、迷うことなく交換を選択です。
「しかし、交換といってもまた初期型Kindleが届くのか?まだそんな在庫があるのか??てか、どうせならgraphite Kindle DXに交換してほしいんだけど」と思い、厚かましくも「graphite Kindle DXに交換はできますか?」と尋ねてみました。
すると、「はい、graphite Kindle DXに交換します」との返事が返ってきました。
マジで?やったー!!!
というわけで、中古で買った初期型のKindle DXが、めでたく新品で最新のKindle DXに生まれ変わることに!
そして昨日、そのKindle DXが届きました。
海外発送なのに4〜5日で届くなんて、さすがAmazon!
うん、コントラストが向上した画面はやっぱり見やすいです。
写真ではわかりづらいですが、背景の白地がより白く、文字の黒色がより黒く映えるようになっています。
3G回線を使ってUSBなしであれこれできるのも便利です。
いや〜、数日前の英語の電話には苦労しましたが、結果としてグレードアップしたKindleが手に入ったんですから、苦労した甲斐があったというものです。
やっぱりプログラマ/エンジニアには英語が必須ですね!(笑)
P.S.
ちなみにこれから古い方のKindleを返送しなくてはいけません。
海外発送ってどうやるんですかね〜?着払いとかできるんでしょうか?
今回の苦労はもうちょっと続きそうです。
返送の話(2012.6.12追記)
返送の手順もAmazonから送られてきたメールに書いてありました。
UPSで返却してくれ、って書いてあったんですが、こんな田舎にUPSなんてない・・・。
というわけで電話でUPSジャパンのサポートに問い合わせたら、最寄りのクロネコヤマトが集荷に来てくれるとのこと。
宛先もWebからプリントアウトしたものを貼付けるだけだったので、結構簡単に済ませることができました。