はじめに
昨日、映画「ボヘミアン・ラプソディ」を観てきました。
本当は公開されてすぐ観に行きたかったんですが、予定がいろいろ詰まっていて1ヶ月近く観に行けませんでした。
しかし、クイーンファンの僕としては「なんとしても映画館の大スクリーンで観たい!」と思っていたので、昨日妻と二人で観に行きました。
ドラえもんやクレヨンしんちゃんなど、子ども向けの映画を除けば自分で映画館に足を運んだのは5〜6年ぶりかもしれません(もはや最後に何を観たのか思い出せない)。
「すごく良かった」という感想はネットでも僕の周りでも聞いていたんですが、実際に観てみたら・・・本当に良かったです!!😭
というわけで、このエントリでは映画「ボヘミアン・ラプソディ」の感想をネタバレなしでお送りします。
クイーンと私
映画の感想を語る前にまず、僕とクイーンの関係についてお話しさせてください。
僕が生まれたのは1977年で、クイーンのボーカルのフレディ・マーキュリーが亡くなったのが1991年。
その当時、中学生だった僕はまだ洋楽に目覚めておらず、フレディについても「なんか外国のミュージシャンがエイズで亡くなったらしい」という程度の話しかしりませんでした。
もちろん、1985年のライブエイドを実際にテレビで観た、などということもありません。
「クイーン=変なおっさんが歌うエキセントリックなロックバンド」?
そんな僕がクイーンを聴き始めたのは高校時代です。
まずビートルズから洋楽にハマり、その次にハマったのがクイーンでした。
最初にクイーンを知ったのは楽器屋で見かけたこのバンドスコアです。

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タンクトップ一枚で熱唱するフレディが載っているこの表紙を見て、僕はクイーンのことを「口ヒゲを生やした変なおっさんボーカルが歌うエキセントリックなロックバンド」という勝手なイメージを持っていました(ひどい)。
ですが、「なんか有名なバンドみたいだし、1回聴いてみるか」と思って、ベストアルバムを借りて聴いてみました。

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僕がクイーンにハマったのはそこからです
クイーンの影響を受けまくった高校時代。
フレディのルックスはいろんな意味でインパクトが強いですが、変な先入観が一気に吹き飛ぶくらい、彼らの音楽は驚くほどカラフルかつキャッチーで、僕は一気にクイーンにハマりました。
当時やってたコピーバンドではWe will rock youをコピーして学園祭で演奏しましたし、「フレディが履いてた靴だから」という理由でアディダスのスニーカーを買って通学用に履いてたりしました。
英語の発音について学んだのもクイーンの音楽からです。
(楽曲の方の)「ボヘミアン・ラプソディ」をヘッドホンで聴くとわかると思うのですが、歌の一番最後に出てくる"Anyway the wind blows"という歌詞。
この部分にじっくり耳を澄ますと、「エニウェイザウィンブロオ〜〜〜〜〜ウz」と、最後の最後に、ノイズのような小さな音で、"blows"の"s"の音が聞こえます。
カタカナではよく「ブロウズ(またはブローズ)」と書いたりしますが、「ズ」じゃないんですよね。
"blows"の"s"はまったく喉を動かさず、口の中で息だけをもらして作る雑音のような「z」なんです。
「なるほど、日本人は必ず"zu"のように母音を付けて発音するけど、ネイティブの人たちは母音を付けずに"z"だけで発音するんだ!」ということに気づいたのはクイーンのおかげです。
・・・などなど、クイーンについて語り始めたらキリがありません。
だけど、フレディはもういなかった
残念だったのは僕がクイーンにハマったころにはもうフレディはいなくて、クイーンの活動が止まっていたことです。
ですが、残ったメンバーがフレディのボーカルを編集して新作として1995年に発売した「メイド・イン・ヘブン」だけは、唯一僕がリアルタイムで体験できた新作アルバムの発売です。
もちろん、当時は発売されたその日に買いに行きました!

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このようにクイーンは僕が青春時代にダダハマりしたバンドなので、映画化の話を聞いたときは「うおー、絶対に観に行く!!」と思いました。
しかも予告編の動画からして「これはかなり期待できるのでは?」と思っていました。
クイーン好きなので、これ見に行きたい~。11月公開とのこと。
— Junichi Ito (伊藤淳一) (@jnchito) May 22, 2018
『ボヘミアン・ラプソディ』予告編 (2018年) https://t.co/MJP5XSeWRa
映画を観て生まれて初めて泣いた
さてさて、前置きが長くなりましたが、ここからがようやく映画の感想です。
映画の感想は・・・泣きました。
映画を観て泣いたのは生まれて初めてかもしれません。
今までは多少ウルッとくることはあっても、涙までこぼれることはありませんでした。
ですが、今回は生まれて初めて涙が出ました。
映画の前半、4人が初めてライブをやったシーンを観たときは「ああ、クイーンだ。フレディが生き返ってくれた。生まれて初めてクイーンのライブが観られた」と、それだけで目頭が熱くなりました。
そして映画のクライマックス。
・・・うーん、これはもはやうまく言葉にできません。
「フレディはそこにいたんだ。こんなふうに懸命に生きてきたんだ」ということを知って嬉しくなった気持ちと、「でも、今はもういないんだ。目の前でこんなに元気に歌ってくれているのに」という寂しい気持ちが入り混じって、映像を見ながら涙が出てきました。
いや、そんな理屈は抜きでもう純粋に、
「やっぱりフレディが好きだ、ブライアン・メイが好きだ、ジョン・ディーコンが好きだ、ロジャー・テイラーが好きだ、クイーンのみんなが大好きだ!!帰ってきてくれてありがとう!!ずっと会えなかったけど、やっと会えた!!本当に嬉しい!!!」
という思いだけでもう勝手に涙が出てきました。
僕個人のいろんな想いが折り重なって、心の底から感情移入できた
前述のとおり、僕はこれまで映画を観て泣くことは滅多にありませんでした(というかたぶんゼロ)。
それはどこかで「いや、だってこれはフィクションだし」という冷めた自分がどこかにいるからです。
特に感動を誘うために重要人物が突然死んだりする安易な演出が嫌いで、「あ、やっぱり誰か死んだ。誰も殺さずに感動させてよ」と心の中でツッコんだりします(性格悪い)。
今回「ボヘミアン・ラプソディ」を観て気づいたのは、「自分が映画を観て泣けなかったのは、心の底から感情移入できなかったからだ」ということです。
僕はクイーンが大好きですし、この映画もノンフィクションです(演出のために多少事実と異なる設定がある点には目をつむります)。
なので、まるで自分がタイムマシーンで当時に戻ったかのように、もしくは大好きだった人が突然生き返ったかのように、自分の気持ちが映画の中に引き込まれていくのがわかりました。
ビックリするぐらい、クイーンの4人がソックリ!
それにしても、この映画は本当によくできています。
特に、クイーンを演じる4人の役者さんが本当にソックリです。
見た目しかり、話し方やしぐさしかり、そして楽器の弾き方やステージ上でのパフォーマンスまで!!
#くと打ってクリスマスって出たらリア充
— 映画『ボヘミアン・ラプソディ』公式 (@BohemianMovieJp) November 30, 2018
クイーン
この圧倒的リア充感❗#ボヘミアンラプソディ pic.twitter.com/7nfrql6KXR
たとえば、ベースのジョン・ディーコン(上の写真でいうと右下の人)は年代によって髪型がいろいろ変わるのですが、その変遷もしっかり再現されていて「うわー、めっちゃ細かいわー」と一人でうなってしまいました。
顔は似ていても楽器を弾くシーンだけ別カットになっていたりすると、「あー、やっぱり役者さんに楽器は弾けないよなー」と思ってそこで急に現実に引き戻されてしまいますが、この映画では役者さん本人が楽器を弾く姿も映っています。
しかもその弾き方まで非常によく似ているので(たとえばブライアン・メイがジャーンとギターをかき鳴らすときのポージングとか)、まったく現実に引き戻されることなく、むしろ逆に「そこにクイーンがいる!」としか思えませんでした。
クイーンファンでない妻も「面白い」と言ってくれた
今回は妻と一緒に観に行ったのですが、妻は別にクイーンファンではありません。
「とりあえず一緒について行くけど、退屈になったら寝ちゃうかも」とまで言ってたのですが、最初から最後まで妻は目を開けてちゃんと観ていました。
しかも、「クイーンファンじゃないけど、めっちゃ良かった!また観たい!!」とまで言ってくれました。
妻は映画に退屈したり、ストーリーが小難しくなってきたりすると本当に寝てしまう人なので、「今日も絶対に寝るだろうな」と思ってたのですが、上映中に一睡もしなかった上に「面白い」という感想まで出てきたのはとても意外でした。
映画を観てからは、妻もSpotifyでクイーンの音楽を自らすすんでかけたりしています。
なので、クイーンファンならずとも、かなり楽しめる映画になっているんじゃないかと思います。
まとめ
というわけで、今回は映画「ボヘミアン・ラプソディ」の感想について、あれこれ熱く語ってみました。
今の若い人はクイーンのような古いロックバンドにはあまり興味がないかもしれません。
ですが、同じように興味がなかった妻も「面白い」と太鼓判を押していたので、純粋に「普通の映画」を観に行く気持ちで足を運んでも十分楽しめるかもしれません。
そして、僕みたいにクイーンが大好きな方は、絶対に観に行くべきです!!
いや、わざわざ僕が言うまでもなく、すでに観に行った人も多いと思いますが、本当によくできているので、まだ観ていない人はぜひ映画館へ観に行きましょう!
ボヘミアン・ラプソディの評価:⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

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