今回は就職や転職について、頭の中で考えていたことをちょっとアウトプットしてみます。
以前書いたエントリで、「お手玉なしで曲芸師を雇うのは変だ」という意見を述べました。
繰り返しになりますが、「お手玉なしで曲芸師を雇う」のはやっぱり変です。
コードも見ずに面接だけで技術者を採用しようとする転職サイトの登録企業が不思議でなりませんでした。
また、応募者が「こんな職場だとは思わなかった」と後悔しないためにも、「職場体験」や「インターン」といった機会を交えた選考スタイルがもっと増えていってくれればと思います。
このたびソニックガーデンの7人目のメンバーになりました - give IT a try
一方で昨日は自分でこんなツイートをしました。
[twitter:219958247581429760:detail]
どっちも会社とその会社に応募する人間との関係を述べていますが、それぞれ書いた時の気持ちが違うなと思いました。
「お手玉なしで曲芸師を雇うのは変だ」は、「自分はそんな会社には入りたくない」という自分の気持ちを述べています。
なぜなら、レベルの低いプログラマがたくさんいたり、「プログラマ = PG = IT土方」みたいな扱いを受けたりしそうだからです。
一方、前述のツイートでは、「会社はきっとそういう人間を求めているのではないか」という会社の気持ちを推測しました。
後者はたぶん読んで明らかだと思いますが、前者は人によっては誤解を生むかもしれません。
それは「お手玉なしで僕の合否を決めようとするなんて、あの会社は絶対おかしい」という誤解です。
「お手玉」の話を書いた時、僕にその気持ちは全くありませんでした。(そして今もないです)
「自分がその会社に入りたい」と思う時の視点と、「会社に僕を雇ってもらいたい」と考える時の視点は明らかに区別すべきです。
前者は主観で構いませんが、後者は客観的な視点を持つべきです。
選考に落ちてしまった時に、「あの会社がお手玉なしで僕を落とすなんて絶対おかしい」と考えるのは主観です。
会社には何かしらの合理的な理由があるんだと思います。
落とされたことが悔しいのなら、その理由を客観的に推測すべきです。
どうしてもその会社に入りたいなら、その会社を研究して、求められる人物像を把握すべきです。
選考スタイルに文句をつけても仕方ありません。
「その会社に入りたい」という自分の気持ちと、「この人を雇いたい」という会社の気持ちがマッチしてはじめて、お互いの雇用関係が成立します。
たとえば、先日面接を受けた「残念なSIer」がもし仮に僕を「雇いたい」と思っていたとしても、僕は「入りたくない」と思っているので、成立しません。
一方、僕が「ソニックガーデンに入りたい」に入りたいと思っているのに、ソニックガーデンが「雇いたくない」と思っていたら、やはり成立しません。
よって、就職や転職を成功させるには、お互いの気持ちをマッチさせる必要がありますし、そのためには自分の主観だけでなく、「あの会社から自分はどう見えているんだろうか」という客観的な視点も必要になるわけです。
ちょっと話はそれますが、ソニックガーデンが僕を落とさなかった理由のひとつに「進捗があってもなくても毎週必ず報告を入れてきてくれたこと」があったそうです。
週イチの報告は僕の中で「ハートビート」と呼んでいました。
これは「僕は生きてるよ!ちゃんとやってるよ!!」って定期的にアピールしておかないと、忘れられてしまうのではないかと思ったからです。
他人は自分が期待しているほど自分のことを気にかけてくれません。
つまり、自分からアピールしないと、他人は自分のことをわかってくれません。
結局、就職活動や転職活動においては自己アピールも重要なスキルのひとつです。
というか、相手に「自分のスキルや思いをうまく汲み取ってほしい」と期待するのは無理な話だし、ある意味、他力本願です。
閑話休題。「お手玉」の話に戻ります。
確かに「お手玉なしで曲芸師を雇うのは変だ」とは思うのですが、その会社ごとに色々な事情や背景があったりするので、別にその会社を強く非難するつもりはありません。
ただ、「僕はそんな会社には入りたくないよ」って思うだけです。
もちろん、将来的には日本のIT企業が「お手玉」をちゃんと評価するようになってほしいとは思っていますが、それは今回の僕の転職活動とはまた別の話です。
というわけで、そろそろまとめます。
「お手玉なしで曲芸師を雇うのは変だ」と思うのは、「自分はそんな会社には入りたくないよ」と思うだけのことであって、お手玉なしで合否を決めようとする会社が悪いわけではない。
自分が本当にその会社に入りたいのなら、客観的に自分を見てうまく自己アピールすることも必要。
以前から、もやもや〜っと自分の中にあった気持ちを整理するとこんな感じになりました。
みなさんはどう思われますか?
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