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組込みエンジニアだってリモートで働ける!西脇市在住のフジワラさんの場合

はじめに

先日、僕と同じ西脇市在住のあるエンジニアさんにお会いしました。
この方も僕と同様、リモートで働いている組込み関係のエンジニアさんです。
「組込みエンジニア × リモート勤務」という組み合わせはちょっと珍しいと思うので、今日はそのときに伺ったお話を書いてみようと思います。


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自宅から撮ったある初夏の朝


知り合ったきっかけ

この方のお名前はフジワラシンジさんと言います。
フジワラさんが「西脇」というキーワードでTwitterを検索したところ、リモート勤務をテーマにして書いた僕のブログ記事がたまたま引っかかったらしく、フジワラさんが僕のブログにコメントを書いてくれたのが最初のきっかけです。


「まさかこんな田舎で僕以外にリモートで働いている人がいるなんて!!」と驚いただけでなく、フジワラさんのお住まいがすぐ近所の隣町だったので、二重で驚きました。
そこでせっかくなので、一度お会いして一緒にお話ししましょう、ということになりました。


一人暮らしのお父さんをサポートするためにUターン

フジワラさんは西脇市出身です。
FA機器のメーカに在籍していて、去年までは大阪のオフィスでお仕事をされていたそうです。


フジワラさんのお母さんはすでに他界されていて、実家ではお父さんが一人暮らししていました。
お父さんがだんだんと高齢になってきたこともあり、フジワラさんはできれば実家でお父さんのサポートをしたいと考えていました。
その考えを上司に伝えたところ、上司が理解のある方だったこともあり、フジワラさんは在宅で働くことをOKしてもらえたそうです。


そうしてフジワラさんは去年の8月、妻と娘さんを連れて西脇に帰ってきました。


仕事に必要なハードは自宅に届く

僕は組込みの世界はほとんど無知なのであまり詳細な紹介はできませんが、フジワラさんは組込み用のソフトウェアを書くだけではなく、ハードウェアのエンジニアリングも担当されているそうです。


プロジェクトが始まると、お客さんのところから自宅にハードウェアが届くらしく、フジワラさんの仕事部屋にはたくさんのハードウェアが転がっているらしいですよ。


「リモートで開発できるのは形のないソフトウェアだけ」と我々は考えてしまいがちですが、なるほど、ハードウェアであれば現物を直接自宅まで送ってしまうわけですね。


行こうと思えばオフィスに行くことも可能

勤務時間は基本的に大阪のオフィスと同じ平日の朝~夕方だそうです。
ミーティングや会議はSkypeを使って行います。
西脇から大阪までだと1~2時間で行くことができるので、必要に応じて大阪のオフィスまで出向くこともあるそうです。


僕の場合、オフィスは渋谷にあるのでムリですが、フジワラさんのようにオフィスが「行こうと思えばすぐに行ける範囲にある」っていうのはいいですね。


在宅で働いているからこそサボりにくい

ところで話はちょっと変わりますが、僕の場合「在宅で働いてるんですよ」っていうと、かなりの確率で「隠れてサボリたくなりませんか?」と聞かれます。
僕の答えはいつも「NO」です。


他の方の意見も聞いてみたかったので、僕も同じ質問をフジワラさんにもしてみました。
するとやはり、フジワラさんの答えは「NO」でした。


もしサボってるのがバレたり、成果がボロボロだったりしたら、「やっぱりリモート勤務なんかダメだったんだ」という烙印を押されかねないんですよね。
僕もフジワラさんも同じことを考えていました。


なので、リモートで働いている人間はサボるどころか、かえってマジメに働く人が多いんじゃないかと思います。


同級生が地元を離れてしまっているのはちょっとさみしい

あとよく聞かれるのが「さみしくないですか?」という質問です。
僕はもともと一人でいるのが苦でないし、家族もいるので、僕の場合は「さみしくない」が答えになります。


ところが、フジワラさんは「ちょっとさみしい」とおっしゃっていました。
これは一人で働いていることそのものよりも、かつての同級生がほとんど地元を離れてしまっていることの方が「さみしい」そうです。


うーん、たしかに地方出身者の方は就職のため地元を離れることが多いですもんね。
地方出身者のために「就職先は都会でも地元でも好きな方を選べる」という時代になってほしいなあと思います。


娘が同い年なのも何かの縁?

ちなみに余談ですが、フジワラさんの娘さんと僕の娘が同い年でした。
現在通っている保育園は別々なのですが、学区は同じなので再来年には同じ小学校に入学します。
今後もお付き合いが続きそうなので、これも何かの縁じゃないかな~と僕は考えています。


まとめ

というわけで、今回のエントリのまとめです。


働き方を柔軟に選べる会社が増えてほしい

僕は子どもを田舎でのびのびと育てたい、という田舎暮らしを選びましたが、僕みたいな人よりもフジワラさんのように地方に残っている高齢のお父さんやお母さんをすぐそばでサポートしたい、という人の方が結構多いんじゃないかと思います。
できることならそういう人たちのために、働ける場所を柔軟に選べるような会社がもっともっと増えたらいいなと思います。


将来を見据えて今から準備を

今はまだお父さんやお母さんが若くて元気、という場合でも、10年先、20年先ではどうなるかわかりません。
両親にサポートが必要になったときに自分はどう働くか、というのを考えて今から少しずつ準備を進めていくことも大事ですね。
(と言いつつ、僕もまだまだ準備不足ですが・・・)


積極的な情報発信で「つながり」を増やす

兵庫県西脇市というこんな田舎でもリモートで働いている人が最低でも2人いる、ということは、全国で見るとかなりの数の人が地方に住みながらリモート勤務を実践しているのではないでしょうか?
現在リモートで働いている人は積極的に情報を公開して「前例」をたくさん示せば、今後より多くの人がリモートで働きやすくなるかもしれません。


今回のように自分のブログがきっかけで「新しい横のつながり」が生まれることもあるので、積極的に情報をアウトプットすることは結構大事なんじゃないかと思います。


あわせて読みたい

最後に、このようなリモート勤務/在宅勤務/テレワークの情報を発信しているブログやサイトを紹介して今回のエントリを締めくくります。
「私もリモートでがんばってます!」という方がおられれば、MessageLeafやコメント欄からぜひご連絡下さい!


2週間経って感じるリモート勤務の「予想以上」 - ITエンジニアとして生きる
育ての親になってくれたおじいさんのサポートをするために地元へ戻られた荻野さんのエントリです。
つい最近リモート勤務を始めたそうですが、まずは順調なスタートが切れたようで良かったです!


code.rock: 同じ空気を吸う、という事
東京の会社に在籍しながら北海道の自宅で働いている田名辺さんのエントリです。
メリットを示すだけでなく、よくありがちな課題を共有することも重要ですね。


子どもにふるさとを 〜会社を辞めないUターン〜 | My Desk and Team
My Desk and Teamはリモート勤務だけに限らず、新しい会社勤めのスタイルを紹介しているサイトです。
こちらのエントリでは前述の田名辺さんのエピソードが載っています。


リモート勤務と娘の子育て - give IT a try
このブログを書いている僕自身もリモートワーカーです。
リモート勤務に関連する記事もときどき書いています。