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英語力をアップさせる知見がいっぱい!「Rubyistのための英語勉強会」を開催しました

はじめに

先週の土曜日(2015/8/29)に西脇.rb&神戸.rbの合同勉強会として「Rubyistのための英語勉強会」を開催しました。

nishiwaki-koberb.doorkeeper.jp

この勉強会はその名の通り、Rubyist(Rubyプログラマ)の英語に対する苦手意識を克服し、英語力を高めることを目的にした勉強会です。
いちおうRubyist向けとはなっていますが、大半の内容はRubyist以外の人にも役立つものだと思います。
そこで今回のエントリではこの勉強会の内容や発表された知見等を紹介します。

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会場は阪神深江のNilquebe(ニルキューブ)さんでした


当日の流れ

当日はこんな感じのタイムスケジュールで進行しました。

13:00~13:30
自己紹介
13:30~13:45
語彙力診断テスト
13:45~14:15
「こういうときに英語ができなくて困る」「英語ができたらこういうときに嬉しい」等々の悩みや願望をみんなで共有
14:15~15:15
英語が結構できる人たちによる、オススメ勉強法や英語学習のコツを紹介
15:15~17:15
Railsアプリの機能拡張をとおして、適切な変数名やメソッド名をみんなでディスカッション
17:15~18:00
英語何でもQ&A

 

最初に語彙力診断テストで自分の語彙力をチェック!

この勉強会では参加申込時のアンケートとして、自分の英語スキルを自己申告してもらいました。
その結果、以下のような内訳になりました。(全14名)

  • 結構できる = 2名
  • 多少できる = 3名
  • 全然できない = 9名


自己申告と実際の実力がマッチしているのかどうかを確認するため(というのもありますが、お遊び的なアイスブレイクをしたいという目的をかねて)、無料のオンライン語彙力診断テストをやってみることにしました。
今回利用したのはこちらのサービスです。

uwl.weblio.jp


このテストをやってみると、「結構できる」の2名は自己申告通り(?)1位、2位になりましたが、「全然できない」と言っていた人も3位や5位に入ったりして「あれ?意外とできるんじゃないの??」という結果になったりもしました。


ちなみに僕の結果はこんな感じでした。順位は2位です。

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ちょっと前にも一度やったんですが、そのときは「レベル3」だったので、結構変動が激しいです。。。
知っている単語が技術系の英単語に偏っているので、解ける問題と解けない問題が両極端なんですよね。
というわけで、IT技術系英語に限定するなら「そこそこの語彙力」でも何とかなるかもしれません。
逆に言うとニュースを聞いたり、新聞を読んだりするときはかなりの語彙力が必要になるとも言えます。


英語に関する悩みや願望はだいたいみんな同じ

語彙力診断テストのあとは、英語に関する悩みや願望をみんなに発言してもらいました。
このあたりはだいたいみんな共通していたように思います。
具体的にはこんな感じです。

  • 変数名やメソッド名を決めるのに時間がかかる
  • コミットメッセージが英語で書けない
  • 英語のドキュメントやStack Overflowをさっと理解できないので、つい日本語の情報を探してしまう
  • Google翻訳を使わないとプルリクエストが送れない


また、絶対に仕事で必要ではない(公用語が英語だったり、昇給昇進に直結したりしない)のに、どうして英語力を上げようとするのか?という質問に対しては、主に次のような回答が返ってきました。

  • 英語だと全然情報量が違うから
  • 一次ソースを読めるから
  • 新技術に関する情報をいち早く入手できるから


他にも、海外のカンファレンスに行きたいから、映画を字幕無しで見たいから、金髪のおねーちゃんをナンパしたいから、なんていう回答もありました(苦笑)。
いや、でも実際、外国人の彼氏彼女を作るとすごく外国語の習得が早くなるみたいですね。
英語力向上のためのモチベーションとしては意外と悪くないかもしれません。


「まずは語彙力を上げよう」という英語学習のアドバイス

続いて「英語が結構できる」人から、英語学習に関するアドバイスを発表してもらいました。
一人目は今回の勉強会の会場であるNilquebe(ニルキューブ)のオーナー、 山本さん(@k_ymoto)の発表でした。


発表資料はこちらにあります。

HOW TO BUILD VOCABULARY
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発表の中で山本さんは

  • 英語が苦手な人はまず語彙力を上げることを目標にすると、結果が出やすい
  • 自分のレベルに合った単語集を選ぶ(無理に背伸びしないようにする)
  • 英語学習者向けの英英辞典で意味を調べる
  • 単語の意味を検索するときは言葉だけなく、画像検索も併用してニュアンスを確認する
  • スペリングはPCがチェックしてくれるので、単語を覚えるときはそれよりもリスニングとスピーキングを重視すべき


といった内容をお話しされていました。

「へ~、それは知らなかった!」と思うところが多かったようで、みなさん興味津々で聞いていました。


山本さんオススメの(?)単語集

「自分のレベルに合った単語集ってどんなのがあるんですか?」という参加者からの質問に、山本さんが次のように答えていました。

たぶんこのあたりの単語集ですね。

改訂版キクタンBasic4000 (英語の超人になる!アルク学参シリーズ)

改訂版キクタンBasic4000 (英語の超人になる!アルク学参シリーズ)

英単語ピーナツBASIC1000―CD付

英単語ピーナツBASIC1000―CD付

とはいえ、山本さんも書いているように、「本屋とかで現物を見て、自分に合いそうなのを選ぶのが吉」です!
自分の語彙数に見合った単語集を選びましょう。


「外資系に行けばイヤでも上達するよ」「自動翻訳ツールは危ないよ」「ダメ元で洋書読んでみたら?」という僕のアドバイス

僕も「英語が結構できる人」として自己申告していたので、ちょっと発表してみました。
僕はスライドではなく、過去に書いていた英語関係のブログを資料代わりにして発表しました。


そのうちのひとつがこちらです。

blog.jnito.com

僕は前職が外資系で、英語ができないと評価や昇給に直結する環境で働いていたので、そのときにググッと英語のスキルが上がりました。
人間、やらざるを得ない環境に放り込まれると、イヤでも頑張るようになります。


あとは自動翻訳ツールを使うと怖いよ、みたいな話もしました。
自動翻訳ツール使うと、こんなニュアンスの英文を相手に送ってるかもしれません。

件名: あなたは7日間の無料トライアルの対象


あなたは非常に特別な価格設定をしたい場合は私に通知
非常に良い取引
ありがとう

上の文章は海外のwebサービスから送られてきた謎のEメールです。
詳細はこちらのブログに書いています。

blog.jnito.com


山本さんも「生成された英文の善し悪しが理解できない状態で自動翻訳ツールに依存するのは非常に危ない」とおっしゃっていました。
「ツールを使うのであれば、自分で書いた英文を英文法チェックツールにかける方がベター」だそうです。
英文法チェックツールは有名どころだと以下のようなものがあります。(僕は使ったことがないですが)

www.getginger.jp

www.grammarly.com


それから洋書に関する話もしました。

blog.jnito.com


プログラマなら絶対洋書は読めるようになった方がいいです。
洋書が出てから翻訳されるまで何年もかかる場合があるので、洋書を手に入れた方が圧倒的に早くその情報を入手できます。
また、翻訳される見込みのなさそうなニッチな技術に関する本も、洋書であればたくさん手に入ります。


「どれくらいのレベルになったら洋書が読めるようになりますか?」という質問があったのですが、それに対する僕の回答は「ダメ元で買って、読んでみたらいいじゃないですか」でした。
電子書籍であればすぐに手に入るし、値段もお手頃だし、別に読めなかったら読めなかったで「あー、まだ自分には早すぎた」ということがわかるだけです。
でも「この技術が気になる!知りたい!」というモチベーションがあれば意外となんとかなるものです。
別に洋書の隅から隅まで理解する必要は無いので、わかりにくい部分は読み飛ばせばいいですし、最悪サンプルコードだけ追っていけばなんとか理解できたりします。


ちなみに僕が最初に買った洋書はこちらです。

Programming F# (Animal Guide)

Programming F# (Animal Guide)

当時これが600円で買えたので「この値段なら失敗しても痛くないや」と思って買いました。
難しい部分もところどころありましたが、そういうところはネットで日本語の情報を探したりすると「あ、こういうことか」とわかったりします。


みなさんも清水の舞台から飛び降りるつもりで洋書を買ってみるといいかもです。
いや、飛び降りても全然痛くないですから!


実践編としてRailsの開発を通して変数名やメソッド名をみんなで考える

西脇.rb&神戸.rbの勉強会では「自分の手と頭を動かすこと」をモットーにしています。
誰かの話を聞いて「へー、なるほど。ためになった!」とそのときは思っても、実際は全然自分の実力になってないからです。
そうではなく、悩んで間違って壁にぶつかって問題を解決したときに初めて、自分の実力が上がると考えています。


というわけで、今回の勉強会でも参加者のみなさんには自分の手と頭を動かす時間を用意しました。
内容はこんな感じです。

  1. 参加者(僕以外)を4チームに分ける
  2. 僕がスクリーンにコードを映しながら、とあるRailsアプリの機能拡張を進める
  3. 英語が必要になったタイミングで問題を出す。
    • 例:この変数名は何がいいでしょう?このコミットメッセージは何にしましょう?など
  4. 各チームで回答を考えて発表する
  5. みんなでディスカッションしてベストな名前や英文を決める


もうちょっとサクサク進んでいくかなと思ってたんですが、意外と各チームで回答を考えるまでに時間がかかったり、みんなで回答を発表したあとも「その観点だとこっちの名前がいい」とか「それだとこんなふうに誤解する人が出てくるかもしれない」といろんな意見が出たりして、一つの回答を決めるのに結構時間がかかりました。


とはいえ、この時間はみんなで和気あいあいとディスカッションできて、なかなか楽しい時間になりました。


ある単語にしっくりこなかったらシソーラスを使う

実践編で名前を決めるときはシソーラス(類語辞典)も活用しました。
「Aという名前が思い浮かんだけど、なんかしっくりこない」と思ったときはシソーラスで別の単語を調べてみると良いです。
僕はこのサイトをよく使っています。

www.thesaurus.com

たとえば以下は "change"(変更する)の代わりに使えそうな単語を調べたときの例です。
"alter"や"shift"といった、プログラミングでときどき見かける英単語が表示されています。

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英語のコミットメッセージはネット上の例文を参考にする

英語を使ったコミットメッセージの書き方はネット上に例文が載ってたりします。
この勉強会では以下のQiita記事を紹介しました。

qiita.com

qiita.com


いい英語の名前を付けるためには日本語のスキルも必要

最後に英語に関するQ&Aタイムを用意しました。
これは「こんなことで困っているがどうしたらいいか?」という参加者の質問をみんなで解決する時間です。


その中で挙がったのが、「"foo_and_bar_and_baz_on_hoge" みたいな長いメソッド名を付けてしまいそうになる」という悩み相談でした。
この件については「英語力以前に、日本語の抽象化能力が必要なのではないか?」という回答が出ました。
つまり、「AしてBしてCする」というのは英語にする以前に日本語で「それはつまり、Zすること」と一言で表せる必要があります。(メソッドを分割すべし、という意見も当然ありますが・・・)


抽象化能力というと難しく聞こえますが、要するにこれは「筆者の考えを100文字以内で要約せよ」という国語の問題と同じです。
無駄な部分をそぎ落とし、大事なところだけを過不足無く抜き出すスキルが必要、というわけです。
こういった能力は英語を勉強するよりもブログをたくさん書いて、適切なタイトルや見出しを考えたりする方がスキルアップに役立つかもしれません。

YouTubeでリスニング力とスピーキング力を鍛える

海外のカンファレンスに行きたい、英語を字幕無しで見たい、でもお金はかけたくない、という人はYouTubeでRails confやTEDの発表を見ると良い、という話もありました。
YouTubeには英語字幕機能と再生スピード調整機能があります。
これを使うと話している内容が少しわかりやすくなります。

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さらに、漫然と聞いているだけではなかなかレベルアップしないので、動画を見ながら同じように発音することで効率よくリスニング力とスピーキング力が鍛えられる、というアドバイスもありました。


また、本気で勉強するなら1本の動画で100回ぐらい練習した方がよいそうです。
次から次に動画を変えてしまうと、その動画の内容が身につかないままで終わってしまい結局無意味になるから、というのがその理由です。


リスニングの勉強というと、英語のポッドキャストを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、耳から入る情報だけだとかなり英語のハードルが高いです。
なので、YouTubeを使って視覚的な情報も一緒に取り入れた方が楽しく、わかりやすく勉強できると思います。


まとめ

他にも発音の話とか、英語の情報源をチェックするときのコツなど、英語に関する知見がたくさん紹介されていたのですが、全部書こうとすると書き切れないのでこのへんにしておきます。


英語をテーマにした勉強会は初めての試みで、開催前はまともな勉強会になるかどうか不安でしたが、終わってみるととても楽しい勉強会になりました。
参加してくれたみなさん、どうもありがとうございました。


英語力を上げてみたいと考えているプログラマのみなさんは、たまにこんな勉強会を開いてみると結構面白いかもしれません。
よかったら参考にしてみてください!


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懇親会はみんなでビアバッシュ!


会場は阪神深江のNilquebe(ニルキューブ)さんでした

広くてきれいでリーズナブル!
勉強会の会場としてだけでなく、平日はコワーキング的な用途で利用することもできます。
関西近辺のITエンジニアさんは一度利用してみてください!

Nilquebe | 神戸・阪神間のコワーキングスペース的ワークスペース
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西脇.rb&神戸.rbは西脇~神戸近辺で活動するRubyコミュニティです

数ヶ月に一度、Ruby関連の勉強会を開催しています。
Ruby初心者の方や初参加の方でも大丈夫です!
興味のある方は一度遊びに来てくださいね。

西脇.rb&神戸.rb - Doorkeeper
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ちなみに次回は10月にプログラミングキャンプ(開発合宿)を開催する予定です。

nishiwaki-koberb.doorkeeper.jp


あわせて読みたい

この勉強会に、はるばる徳島からやってきてくれた id:dany1468 さんが参加レポートを書いてくれました!
「めちゃめちゃ良かった」とのことなので、こちらもあわせてご覧ください。

dany1468.hatenablog.com