はじめに
最近ギター熱が再燃して毎日のように弾いてます。
こんなに弾いてるのは高校生のとき以来かも。
なんでこんなに弾いてるのかというと、新しいギターを買ったのが一番の理由ですね。
すごくしっくり来るというか、弾きやすいし、自分の好きな音が出るので、弾いてるだけで気持ちいいです。
4年前ぐらいに「もう一回ちゃんとギター練習するぞー」と思って、練習したり、しなかったり、ちょっと波があったのですが、ここに来てようやく「ちゃんと練習してるかも」と思えるようになりました。
ちなみに4年前にその意気込みを語ったエントリがこちらです↓
blog.jnito.com
僕がギターを弾くモチベーションは、いい音がして弾きやすいギターを手にすることだと、4年かけてようやくわかりました。
でもそれって、実際にギターを買ってしばらく弾いてみないとわからないんですよね。
気になるギターがあったら試奏してみる。
ピンと来るものがあれば買う。(予算的に厳しければ今持ってるギターを売る)
しばらく弾いて「何か違うな」と思ったら、次の理想の一本を探す。
時間とお金はかかりますが、こういう試行錯誤がなければ「いい音がするギターがあるからこそ、ギターの練習をする」という結論には至らなかったと思います。
というわけで、このエントリでは僕のギター遍歴とそのギターを弾いてみてわかったことをあれこれ書いてみます。
【もくじ】
- はじめに
- 1978年製 Fender USA Stratocaster(所有期間 中学生時代-2016)
- 2014年製 Gibson Custom Shop Les Paul Custom(所有期間 2016-2019)
- 2006年製 Fender Custom Shop 1960 Stratocaster(所有期間 2017-2019)
- 2005年製 Gibson Memphis ES-335 (所有期間 2019-現在)
- interlude:理想のレスポール探しの旅(2019年夏〜冬)
- 1999年製 Gibson Custom Shop Historic Collection 1956 Les Paul Reissue(所有期間 2019-現在)
- 最近ギターの音作り = アンプの音量を大きめにして、ギターのボリュームとトーンを絞る
- まとめ
- あわせて読みたい
1978年製 Fender USA Stratocaster(所有期間 中学生時代-2016)
中学生ぐらいから最近までずっと使っていたギターです。
というか、自分で買ったものではなく、僕がギターを始めた頃に父親が「最近ギターを弾いていない同僚から借りてきたギター」です。(つまり借りパク・・・)
なので、いつ買ったのか、当時いくらぐらいしたのか、といった話は僕も詳しく知りません。
「Fender USAだし、ブランドもんだし、とりあえず間違いはないだろう」とか思いながらずっと弾いてたんですが、世間的にはこの時期のFenderはあまり評判が良くないみたいで、今思えばそこまで良くなかったのかも・・・と思ったりします。(長年貸してもらったのにすいません🙇♂️)
弾いてみてわかったこと
- 指板のR(アール)が丸すぎてちょっと弾きづらかった
- ネックジョイントが3点止めのせいか、ネックのセンターずれが発生していた
- (今弾くと印象が違うのかもしれないが)音もいまいちパッとしなかった
- チューニングの安定性は良かった
- (そもそもこのギターを弾いてた当時は、自分の経験値が低すぎてギターの良し悪しを判断できなかった😅)
2023.2.23 追記:どうやら1978年製っぽいです。
ずっと何年製のストラトなのかわからなかったんだけど、ポットデイトが1377826だったのでどうやら78年製らしい。僕は77年製なのでほぼ同い年だった。30年ぐらい弾いてて初めて知った真実!
— Junichi Ito (伊藤淳一) (@jnchito) 2023年2月23日
CTS製ポットに隠された暗号を解読せよ! ~ポットデイトの確認方法~ https://t.co/clvcVUQdRa
2014年製 Gibson Custom Shop Les Paul Custom(所有期間 2016-2019)
「ずっとサンバーストカラーのレスポールカスタムが欲しい、欲しい!!」と思っていたときに、たまたまネットでちょうど好みの一本を見つけたので、試奏もせずに通販で衝動買いしたギターです。
見た目は最高です。見た目だけは・・・。
弾いてみてわかったこと
- 3弦のチューニングがすぐ狂う。買った店で調整してもらったけど、それでもよく狂う。これが一番のストレスだった
- フレットが太い。フレットレスワンダーよりは良いが、太すぎてもそれはそれでなんか弾きづらい
- ピックアップの出力が強すぎて、クリーントーンで弾くとブンブン、ボワンボワンした音になりがち
- 生音で弾いたときの感動も薄い
- 「これはレスポールだぞ、あのギブソンのレスポールだぞ!!」と自分に言い聞かせながら弾いていたが、やはり試奏もせずに見た目だけで買ったのは間違いだった。高い勉強代になった
2006年製 Fender Custom Shop 1960 Stratocaster(所有期間 2017-2019)
マット・スコフィールド(Matt Schofield)みたいなストラトのギターサウンドが欲しかったときに、ちょうどギターの先生がご自身のストラトを手放そうとしていたので、その先生から譲ってもらいました。
弾いてみてわかったこと
- プロギタリストとしても活動している先生なので、その眼鏡にかなったギターというのはさすがにクオリティが高い
- 生音で弾いたときの音の良さがすごい。「エレキギターって、生音だけこんなにいい音がするの!?」とビックリした
- もちろんアンプに繋いだときの音も素晴らしい。本物のストラトの音がする
- 楽器としての作り込みの丁寧さも、以前持っていた79年製のストラトとは段違いだった
- チューニングがめちゃくちゃ安定しているので、いつでもチューニングなしですぐに弾ける
- ただし、トレモロが付いているとブリッジが動くので、チョーキングしたときの音程が取りづらい
- スプリングを増やしてトレモロを殺すことも考えたが、それはそれでサウンドが変わりそうな気がしたので踏み切れなかった
- 演奏スタイルとしてトレモロを使いこなすこともできなかったので、「そもそも僕が弾くギターにトレモロはいらないな」という結論に至った
- マット・スコフィールドみたいなギターが弾きたい!と思って購入したものの、そんなことが簡単にできるわけもなく、僕の腕前ではギターのポテンシャルを十分に引き出せていない気がした
2005年製 Gibson Memphis ES-335 (所有期間 2019-現在)
それまでにもES-335は楽器屋さんで何度か試奏して、「ES-335って温かい音がするし、ラリーカールトンも使ってるし、いいのがあれば1本欲しいな〜」と思っていたところ、たまたま楽器屋さんで試奏したES-335がすごく良かったので購入。
このタイミングで前出のレスポールカスタムを下取りに出しました。
ちなみに、このギターを購入したときのエピソードは以下のブログに詳しく書いています。
blog.jnito.com
弾いてみてわかったこと
- 歪(ひず)まして弾くのも良いけど、やっぱりクリーントーンが気持ちいい
- ジャズ系のギターも好きなので、ES-335を持ってると「よし、ジャズギターを練習しよう」という気持ちになってくる
- 同じギブソン系なので、どうしても以前持っていたレスポールカスタムと比較してしまうが、チューニングは比較的安定してるし、フレットの太さもちょうどいいし、ピックアップの出力もレスポールほど強くないし、「何これー?全然違うやーん!」という印象
- ネックの形状はやや薄め、やや幅広のDシェイプ。結構弾きやすい
- サウンドは最高だが、ボディが大きいため、座って弾くとやや弾きづらい。右腕を少し無理に持ち上げるような形になってしまい、長時間弾くと右肩が痛くなることがある
- ES-335は座って弾くよりも、ストラップを付けて立って弾くのがプレイヤーの姿勢的に一番良さそう
interlude:理想のレスポール探しの旅(2019年夏〜冬)
ここでいったん話題が変わります。
レスポールカスタムを下取りに出してES-335を購入したものの、「レスポールのクオリティって、本当にあんなもんなのか?」という思いがぬぐいきれないのと、「座っても弾きやすい、ES-335みたいな音がするギターがあれば欲しい」という思いが相まって、僕の中で勝手に「楽器屋でいろんなレスポールを試奏してみよう」コーナーが始まりました。
で、いろんなレスポールを試奏したのですが、「以前持っていたレスポールカスタムよりはいいけど、これに50万払えと言われたらなんか微妙🤔」という感想になることが多かったです。
1999年製のレスポールとの出会い(と別れ)
そんな中、「1999年製のレスポールは評判がいいらしい」という噂をネットで見かけました。
そのタイミングでちょうど心斎橋の楽器屋さんに1999年製のレスポールが入荷されたので、どんなものかと思い、試奏しに行きました。
すると・・・おお、これはいいかも!!という「当たり」の感触が。
僕好みの「木の響きが感じられる、温かみのあるサウンド」がします。
今まで弾いてきたレスポールとは、なんかひと味違う!
ただ、サウンドは素晴らしいものの、見た目がかなりボロボロだったのと、その割にギターの価格が高めだったので、いったん購入は見送りました。
今日試奏してきたレスポール🎸、音は最高に自分好みで「欲しい!!」って思ったんだけど、値段が高すぎる&見た目がボロすぎる(ビンテージ感じゃなくて、くたびれ感が強い)ので、いったん購入は見送った。見た目がもっとイケてたら(もしくはもっと安かったら)買ってたのになあ。。。 #ギターの話です
— Junichi Ito (伊藤淳一) (@jnchito) October 6, 2019
「お金が貯まったらもう一度試奏しに行って、買うかどうか決めようかな〜」と思っているうちに、そのギターは売り切れてしまいました。残念😣
しかし、この経験から「レスポールにもすごくいい個体がある」ということと、「狙うなら1999年製かその近辺が良いのかも」という学びを得ました。
そして、先月、新しいレスポールをゲットしました。
1999年製 Gibson Custom Shop Historic Collection 1956 Les Paul Reissue(所有期間 2019-現在)
こちらが新しく購入したレスポールです。すぐに売り切れてしまったレスポールと同じ1999年製。
ただし、以前弾いたのは1959年モデルで、僕が購入したのは1956年モデルです。
世間的には1959年モデルの方が人気なので、この1956年モデルは比較的リーズナブルでした。
とはいえ、それでも予算がちょっと足りなかったので、やむを得ず1960 Stratocasterを売りに出すことにしました。
いやあ、あの子もいいギターだったんですけどね・・・😭
弾いてみてわかったこと
- ピックアップがハムバッカーではなく、P-90になっているせいかすごくまろやかで温かいサウンド。ジャズギターでも十分使える感じ。ダイナミックレンジが広いのも弾いてて楽しい
- 「1956年モデルはネックがすごく太い」という噂を聞いていたが、「太いけど、全然大丈夫。というか、手に馴染むシェイプでむしろ弾きやすい」という印象
- そして、生音がめちゃくちゃ鳴る!1960 Stratocasterと同じぐらい鳴ってるかも。生音だけでも楽しめるギター、大好き😍
- ES-335と違って、座っても弾きやすい。今日は座って弾きたいなー、というときはこのレスポールを弾いている
- シングルコイルピックアップなのでノイズが結構大きい。ストラトよりも少し耳障りな印象もあり、それだけが唯一の弱点
- でも総合的に見ると、以前持ってたレスポールカスタムとは全然違う!これが僕の欲しかったレスポールだ!!
余談:1999年頃までは木材が良かった、という神話(?)
1999年製のレスポールの評判が良い理由の一つに、「この時代までは使っていた木材の質が良かったから」という噂話があります。
2000年代に入ると良い木材が枯渇してきたらしいです。知らんけど。
まあ、誰が言ったのかよくわからない噂話ではあるのですが、僕が持っているレスポールの背面を見ると、たしかに最近のレスポールとはなんか木目の雰囲気が違うんですよねー。
僕のレスポールの背面はこんな感じです。
ぴっちりと木目が詰まっていて、あまりムラがありません。
僕が買い逃してしまった1999年製の1959年モデルもこれとよく似た木目でした。
一方、最近のレスポールは導管のこまかい溝や、リボン杢(もく)という縞模様が目立ったりして、雰囲気がけっこう違います。
カタログ上は同じ「マホガニー」という木材なのですが、「2000年代に入ると良い木材が枯渇してきた」という噂話を聞くと、「さもありなん」という気がしてきます。
Image: https://www.digimart.net/cat01/shop1484/DS05847354/
もちろん、この写真を比べるだけで「だから音が違う」と結論付けるのは乱暴だとは思います。
ですが、ネットの販売サイトには大量のレスポールが並んでいるので、ターゲットを絞り込むための一つの判断材料にするのは悪くないかもしれません。
僕がネットで売っているレスポールをチェックするときは、背面の木目を見て「この木目なら、なんかいい音がしそう」とか「うーん、これは違うかな」みたいな判断をしています。(注: 素人の感想です)
最近ギターの音作り = アンプの音量を大きめにして、ギターのボリュームとトーンを絞る
あと、最近はギターの音作りのスタイルも少し変わってきました。
昔はギターのボリュームとトーンは全開(フルテン)にして、アンプ本体でコントロールするやり方しか知らなかったのですが、最近はアンプのボリュームを大きめにしておいて、ギター側のボリュームで音量を調整することが多いです。
聴感上の音量は同じでも、そうした方が太くて温かい音がするんですよね。なんとなく。
ちなみにこのやり方は、かのBBキング氏の演奏スタイルを参考にしています。
AMPのセッティングですが、リバーヴ、トレモロなどのいわゆるエフェクト系のツマミは0、その他のヴォリューム、トレブル、ミドル、ベース、等のツマミは全てフルです。
プロギターリストの音作り#1(Blues Guitarist) : えどやん の ギターを弾こう
ギターはシールドケーブルで直結です。ペダル類は何も使いません。
(中略)
これをフルでセミアコを繋いでギターのヴォリュームで音量のコントロールしています。
ギター側のトーンも結構さわります。
トーンを絞って弾くギターの音もなかなか乙なものです。
(若い頃はトーンなんて一切さわらなかったけど)
ギブソン系のギターはピックアップごとにボリュームとトーンを調整したり、センターポジションでフロントとリアのバランスを変えたりできて、遊べる幅が広いのがいいですね。
ただし、この話はクリーントーンでギターを弾くことが前提です。
歪(ひず)んだ音でやってもいいのですが、クリーントーンの方が音の変化を実感しやすいと思います。
愛用しているアンプはFender Custom Shop Hand-Wired 64 Custom Deluxe Reverb
ちなみに僕が愛用しているのはDeluxe Reverbのハンドワイヤードモデルです。
結構いいお値段がしたのですが、通常モデルと弾き比べると「うそー!?」というぐらい音が違ったので、2年前に清水の舞台から飛び降りるつもりで買ってしまいました。
さすがフェンダー、クリーントーンの音色は本当に最高です。
クリーントーンだけでなく、ボリュームを上げたときのオーバードライブサウンドも素晴らしいのですが、1ボリュームのアンプなので、自宅でそこまでボリュームを上げるのは田舎暮らしの僕でもちょっと厳しかったです😅(楽器屋さんで試奏したときのオーバードライブサウンドは最高でした)
まとめ
というわけで、今回のエントリでは僕のギター遍歴とそのギターを弾いてみてわかったことをあれこれ書いてみました。
今使っているES-335と1956レスポールとDeluxe Reverbの組み合わせは、今のところ僕にとってベストですね!
最近はジャズギターの練習をしているので、そういうサウンドを出すのには打ってつけです。
出てくる音が気持ちよくて気持ちよくて、いつも「5分だけ弾こう」と思ったら、あっという間に1時間経ってたりします。
ギターがうまくなりたいけど、なかなか練習が進まない、という人は、弾くのが楽しくてしかたなくなるギターが見つかるまで、いろいろ買い換えてみてはいかがでしょう?というのが、僕からのアドバイスです。
それではみなさん、楽しいギターライフを〜🎸
あわせて読みたい
アコギはずっとヤイリを使っています。
これは最初から当たりを引いたみたいで、楽器屋さんで他のアコギを試奏しても「あー、うちのヤイリの方がいいわー」という結論になりますね☺️